喋々喃々 の商品レビュー
生きてこそ。 栞と春一郎さんの純なストーリーが見ていて心地よて素敵だった。谷中の情景や食べ物の味、人の姿がぱぁーっと広がってきて映画を見ているようだった。自分に嘘をつかずに生きたいな。
Posted by
丁寧な暮らしがしたくなる。 大切なひとを大切と再確認したくなる。 おいしいものを分け合って食べたくなる。 谷根千をぶらぶらしてみたくなる。 着物を着たくなる。 そんなお話です。 40代主婦の私にはちょこっと困る部分がありますが、「待つ」気持ちはわかる! 喋々喃々・・・男女がむつ...
丁寧な暮らしがしたくなる。 大切なひとを大切と再確認したくなる。 おいしいものを分け合って食べたくなる。 谷根千をぶらぶらしてみたくなる。 着物を着たくなる。 そんなお話です。 40代主婦の私にはちょこっと困る部分がありますが、「待つ」気持ちはわかる! 喋々喃々・・・男女がむつまじげに小さな声で語り合うさまだそうです。しらなかった~。
Posted by
相変わらず、この方の著書は読みやすくて、身近で、感情移入できるような景色が多い。 でも、今回は不倫の話かぁ、って思うと、なんとなく賛同できなかったりもして、複雑。 季節の描き方が、好きだなぁ。
Posted by
谷中が舞台の恋愛小説。丁寧な生活を送っている主人公の栞が素敵です。現代のお話ですが歳時記や主人公の職業等からレトロな雰囲気満載です。私はとても好きで憧れる世界なので一気に読みました。映画化されそうな感じ。映画化を意識して書いた感じも・・・・。
Posted by
東京・谷中でアンティークきもの店を営む栞(しおり)の恋を描いた作品。大人向けの童話のような話です。あくまで大人向け。教訓や風刺的な要素をたっぷたぷに含んでいるからです。きもの店の状況は、静かで地味な生活ならなんとかおくれる程度です。個性的なご近所さんがしばしば立ち寄ってくれるの...
東京・谷中でアンティークきもの店を営む栞(しおり)の恋を描いた作品。大人向けの童話のような話です。あくまで大人向け。教訓や風刺的な要素をたっぷたぷに含んでいるからです。きもの店の状況は、静かで地味な生活ならなんとかおくれる程度です。個性的なご近所さんがしばしば立ち寄ってくれるのが楽しいです。栞はそんな生活がとても愛おしくて仕方ない様子。しみじみと幸せなんです。でも、ひとり。寂しいのも確かです。別れた彼氏のことがいまだ脳裏を横切ります。そこに、茶会用のきものを求めに男性客が登場します。穏やかで優しくて、仕事のできる人です。やがてふたりは恋に落ちます。でも、男性は既婚者だったのです。さあ、どうなるのでしょう。読んでいてドキドキするところでした。ここは多くの読者の感情に触れるところでしょう。好き嫌いの意見が大きく左右するところでしょう。特に既婚女性には、不快感や嫌悪感を抱く方も多いでしょう。許せないという方も、神経を逆なでされたと感じる方もいるでしょう。以前読んだ警察小説で、既婚の警察署長が部下の女性刑事に恋心を抱く、というのがありました。その感想に既婚女性読者の「許せない発言」を見ました。既婚女性にとってはたとえ作り話であろうと駄目なものは駄目なんですね。強く思い知らされました。ただ、私の場合はそうでもないんです。現実社会では駄目だけれど、フィクションの世界でならありかなと。不倫発覚の男性タレントによる、「不倫は文化だ」発言は当然アウトですが、文学の中での「不倫」という設定には単純に切り捨てられない何かを感じさせられます。最初に書いたように、こういう小説は教訓や風刺的要素をふんだんに盛り込まれています。人間の矛盾した言動を提示して、「人間ってなんなの?」という疑問を読者に持ってもらおうと意図しているに違いない、と思えてならないのです。暗に発することにより、読者にあれやこれやと考えてもらえたら、と作家はなにげなく仕掛けているのだと思います。もちろん、肯定的で理性的なお上品な感想だけでなく、否定的で感情に走った怒りたっぷりの批判も含めて、とにかく読者には自由に幅広く考えてもらえたら本望だというのではないでしょうか。私自身、現実の社会でこれまでにいくつかの不倫を見てきました。確かに、間違いなく、傍から見ていても嫌なものです。本人たちだって結局は嫌な思いをするのです。いずれ辛い思いをする破目に陥ることははじめからわかっているのに、くっついてしまう。莫迦な人間は多いんです。いなくならないんです。不倫映画や小説があるから、そういう莫迦な人たちが減らないんでしょうか。そんなことはないと思います。それでは、不倫映画や小説があるから、それが教訓となって莫迦な人たちが減るんでしょうか。それも疑問です。結局、小説や映画で不倫を描いた描かなかったは、その作品の良し悪しとは関係ない。感情的になって、結びつけて考えてしまうのはどうかと考えるようになりました。この小説の場合も、不倫にばかりに目を向けずに、主人公・栞が背負ってきたもの、彼女の離婚した両親や妹たちとの関係、別れても好きな元カレの現在、そんなことなどにも思いを巡らせたいです。自分が栞の立場なら、あるいはほかの登場人物の立場ならどうなってしまうだろう。どう考え、どう行動するだろう。私は実にあれこれと考えさせられました。父親違いの妹。元カレ。ご近所にひとり暮らすご老人。彼らはこの小説の中でどんな役割を果たしているのだろう? 私には、人の一生の最初と最期を同時に見せてくれているように思えてなりませんでした。ただ、こんな思いは、いろいろと感じたものの中のたったひとつのことに過ぎません。この小説は数え切れないほど、もっともっと考えさせてくれます。不倫話に嫌悪感を覚える人がいるのは仕方ありません。でも、それだけでこの小説を駄目とするのはもったいない気がします。
Posted by
2011.6.17 小川糸さんの作品は『食堂かたつむり』以来、2冊目です。 この方の作品に出てくる登場人物はとても丁寧に生活している印象があります。 1日1日、春夏秋冬を大切にしているような。 思わず寺町を歩いてみたくなるような、住んでみたくなる様な。 とても和やかな気持ち...
2011.6.17 小川糸さんの作品は『食堂かたつむり』以来、2冊目です。 この方の作品に出てくる登場人物はとても丁寧に生活している印象があります。 1日1日、春夏秋冬を大切にしているような。 思わず寺町を歩いてみたくなるような、住んでみたくなる様な。 とても和やかな気持ちになりました。 ただ、どうしても不倫というのが腑に落ちなくて。。。 そうある必要性はあったのかなぁ??
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
どっちつかずなふわふわした主人公にまったく共感ができずイライラしてしまった。 谷中のアンティーク着物屋さん。とか、血のつながらない姉妹たち。とか、ワケアリな脇役たち。。とか面白そうな要素が沢山あるのにどれも中途半端な描き方になってるような気がしてかなり消化不良。。ひっぱるだけひっぱってコレかいー!なラストも、私は好きじゃなかった・・ ~追記。 2013年春、再読。 主人公の心の輪郭がやっぱりゆらゆらしていてよく見えない。共感できない。ただ、主人公と恋人がこじんまりと囲む食卓の描写。季節を貪欲に味わおうとするその心意気、見習いたいなあ、と思いました。日本のご飯がやっぱり世界一、としみじみ。
Posted by
大人の静かな恋愛小説。好きな人のことや家族のこととか、日記にもこんなに詳しく書かないのに、ってくらい丁寧に描かれています。 揺れる恋心。 出会えた事、一緒にいられる事が奇跡。 越えてはいけない壁を越えずに感情おさえている大人の事情。 ちょっと状況はちがうけど、私の心情と似てい...
大人の静かな恋愛小説。好きな人のことや家族のこととか、日記にもこんなに詳しく書かないのに、ってくらい丁寧に描かれています。 揺れる恋心。 出会えた事、一緒にいられる事が奇跡。 越えてはいけない壁を越えずに感情おさえている大人の事情。 ちょっと状況はちがうけど、私の心情と似ているかも。。。 東京の下町の四季の風景とともに物語が進み、食事やきものの描写も細かく、まるで現実のように感じる事もしばしば。 まさか御殿場線で往復するシーンがあったとは、地元民としてうれしかったです。
Posted by
現代の話だったのかー、結構後半まで大正時代くらいかと思ってた。 北村薫のベッキーさんシリーズみたいな綺麗な表現と着物のせいだろうか。 内容は無いけど、雰囲気がとてもいい。二回は読まない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「食堂かたつむり」のイメージからか、なかなか小川糸さんの文章とお話の雰囲気がしっくりこなくて、もだもだしながら読んだのですが、きっちり最後まで読んで、すろんと吸収できました。 季節と風習を噛み締めながら、静かに暮らす生活もよろし。 皆、葛藤しながらも、粛々と日常を生きているのですね。
Posted by