風待ちのひと の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ペコちゃん 福井喜美子。不二家のペコちゃんに似た腕利きの元理容師。夏の間、ミワという店で手伝いをしている。三十九歳。六年前に旦那が亡くなった。 須賀哲司 和歌山県から東京までトラックで鮮魚を運ぶ仕事を始めて五年目。三十九歳。美鷲水産。大学卒業後に入った銀行は相次ぐ合併で、気が付けば吸収された側の窓際にいた。 実塩 哲司の母。三重県の私立の女子校で教頭を務めていた。定年後も請われてその学園の運営に携わっていたが、六年前に完全にリタイアし、岬の家と呼ばれる、美鷲に家を建てた暮らしていた。持病が悪化して倒れ、五ヶ月の闘病の末に病院で亡くなった。 理香 哲司の妻。大学の同級生。外資系の証券会社に勤める。スポーツクラブの若いインストラクターと体の関係を持つ。 友樹 喜美子の息子。七年前、海の事故で十二歳で死んだ。 藤原アキノ 岬の家の手伝いをしていた。実塩が指導していた音楽部の最長老のOGで、最高顧問。 由佳 哲司の娘。 マダム ミワの店主。喜美子の亡くなった夫の叔母。 舜 マダムの孫。大学の留年が決まる。ガンプラに熱中している。 舞 マダムの妹の孫。干物工場の跡取り娘で、舜と同じ年だが、進学せずに工場で経理の仕事をしている。 孝弘 マダムの甥っ子。喜美子の亭主。名古屋の料亭で板前をしていた。 勝利 スタンドのオーナー。 絵凛 勝利の娘。
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若い子の恋愛には無い 39歳色々な経験積んだ大人 じれったく、ハラハラしたり、ドキドキ、クスッと笑ったり、涙ポロ 伊吹有喜さんの作品なので優しく書かれる気はしますが優しくない感じもした。 大人の恋愛だな。オペラやミュージカル 星4.5
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読みだし、西加奈子の肉子ちゃんを思い出した そんな感じの滑り出しであったが 肉子ちゃんとは似ても似つかないキャラであり内容であった。 伊吹有喜さんの作品はこれで7、8冊ぐらいか ぶーぶー文句を言いながら結構気に入ってる 山本甲士と同じでハズレがない よくよく考えてみるとブックオ...
読みだし、西加奈子の肉子ちゃんを思い出した そんな感じの滑り出しであったが 肉子ちゃんとは似ても似つかないキャラであり内容であった。 伊吹有喜さんの作品はこれで7、8冊ぐらいか ぶーぶー文句を言いながら結構気に入ってる 山本甲士と同じでハズレがない よくよく考えてみるとブックオフで100円で売ってるからか ともかく、人間味溢れるというか その情感の描写がとても上手いです
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哲司と喜美子と同い年の時だったから、なんだか気になって手に取りました。 39歳。 それなりに生きて来て、それなりに色々持っていて、それなりに幸せだけど、何だかポッカリ隙間が空いちゃってるような気がしてる。 何を探してるのか、自分でもわかんないのに、 気ばかり焦ってバタバタしてる...
哲司と喜美子と同い年の時だったから、なんだか気になって手に取りました。 39歳。 それなりに生きて来て、それなりに色々持っていて、それなりに幸せだけど、何だかポッカリ隙間が空いちゃってるような気がしてる。 何を探してるのか、自分でもわかんないのに、 気ばかり焦ってバタバタしてる。 幸せってひとつじゃないし、同じ形でもない。 ゆっくり探せばいいじゃないって、背中を押してくれるような作品でした。
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辛い経験を経て失うものとそこから得るもの、人生で起こる小さな出逢いや縁の大切さを気づかせてくれました。 小説の中にしかないでしょ?といった筋ではなく、親近感が持てる人物像と現代家族の描写に、隣の家を覗いているようなリアル感を得られました。
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伊吹さんの小説、2冊目。読み終えて感じたこと。 美鷲の風景描写が、想像できるくらいの表現の素晴らしさに惹かれた。 家族を失った貴美子と心の風邪をひいてしまった哲司。 貴美子の優しさと気遣い、テキパキとこなす仕事。かっこいいと思った。 お互いに欠けているもの、大切なものに気付き前...
伊吹さんの小説、2冊目。読み終えて感じたこと。 美鷲の風景描写が、想像できるくらいの表現の素晴らしさに惹かれた。 家族を失った貴美子と心の風邪をひいてしまった哲司。 貴美子の優しさと気遣い、テキパキとこなす仕事。かっこいいと思った。 お互いに欠けているもの、大切なものに気付き前に進もうとするストーリー。 貴美子は本当に温かい女性だと思う。 謙虚でどんな人にも温かく接することができる女性。 弱いようで、芯の強さもある。 大切なものを手にするために、自由に生きれたらどんなに幸せかなぁ、と思ったストーリーだった。 ちょっぴりもどかしくてせつなくもなる大人の恋も描かれてて、色んな気持ちになれた。
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"道を踏みはずしたよ" "踏みはずしたんじゃないよ。風待ち中" 心の風邪をひいて休職中のエリート会社員と過去に家族を相次いでを亡くした傷を抱える女性。共に39歳の2人が海辺の町で偶然出会って再生していくお話し。 優しい大人の恋ではあるん...
"道を踏みはずしたよ" "踏みはずしたんじゃないよ。風待ち中" 心の風邪をひいて休職中のエリート会社員と過去に家族を相次いでを亡くした傷を抱える女性。共に39歳の2人が海辺の町で偶然出会って再生していくお話し。 優しい大人の恋ではあるんだけど、それも不倫では…とも思ってしまった。 2人の葛藤や、撤退はしないといいつつ中々前に進むことができなくてウジウジとする心の動きがとてもリアルに伝わってきて、この作家さんは心の機微を描くのがやはり上手だなと思う。
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39歳、妻とうまくいっていないエリートサラリーマンが、心の病気を患い、亡き母の残した三重県の海辺の家に、整理しがてら、療養にやってくる。 その海辺の町で、家族とうまくいかない男は、子供を海の事故でなくして心に傷を負っている同い年の女と出逢う。 39歳という、もう若くはない年齢で出...
39歳、妻とうまくいっていないエリートサラリーマンが、心の病気を患い、亡き母の残した三重県の海辺の家に、整理しがてら、療養にやってくる。 その海辺の町で、家族とうまくいかない男は、子供を海の事故でなくして心に傷を負っている同い年の女と出逢う。 39歳という、もう若くはない年齢で出逢った二人が、お互いの傷をじっくりと癒しながら、リスタートをきっていく。 小説を読んでいるだけで、雄大な景色、オペラが奏でられるような気がする美しい小説です。 大人の素敵なラブストーリーですね。
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伊吹さんの作品は人の心情の移り変わりなどが大変上手いので作品を読み終えるたびに上手いなあと感じます。 今回もそれぞれが感じていた寂しさや、やるせなさなどがとても上手く表現されています。 ハラハラ、ドキドキしながら迎えるラストにとても心が癒されます。
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さてさてさんの本棚から図書館予約 単行本を読みました 恥ずかしながら知らなかった作家さんで初読みです 出会った二人をめぐる、せつなくてやさしいお話し チキン南蛮、椿姫、ガンダムプラモ うふふ あたたかな海からの風 踏み外したんじゃなくて「風待ち」のとき ≪ また次の 一歩...
さてさてさんの本棚から図書館予約 単行本を読みました 恥ずかしながら知らなかった作家さんで初読みです 出会った二人をめぐる、せつなくてやさしいお話し チキン南蛮、椿姫、ガンダムプラモ うふふ あたたかな海からの風 踏み外したんじゃなくて「風待ち」のとき ≪ また次の 一歩を踏み出す 風を待ち ≫
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