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帽子収集狂事件 の商品レビュー

3.9

23件のお客様レビュー

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2024/03/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。基本的には事件が起こり、事情聴取があって、犯人がわかるという筋だが、それが真犯人の自白で覆され、いろいろとあって「未解決」となる。政治的な意図がありそうな帽子泥棒、ポーの未発表原稿の発見と盗難、〝モダン〟な女性の愛情、霧のロンドン塔の逆賊門、帽子をかぶせられた死体、いろいろと雰囲気はあやしくていいと思う。フェル博士も痛快である。

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2024/01/25

あの江戸川乱歩がミステリーベスト10に選んだ作品とあって読んでみた。ジョン・ディクスン・カーは密室もののイメージがあったが、本書はより興味深い舞台設定、アリバイトリック。少し難しかったが楽しめた。

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2023/07/31

ごく普通のフーダニットと見せて、不可能と思われるアリバイ崩し。さすがカー! 登場人物の呼称が時折かわるので、だれがだれなのかを思い出すのにちょっと苦労した。

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2023/06/06

ジョン・ディクスン・カー、本屋で見かけて、 10代の頃、ラジオでカー短編集の朗読を聞いたことがきっかけで、創元推理文庫を図書館で探し始めた記憶が蘇る。何十年かぶりに手にした本。 ミステリー作品へのリスペクトに満ちてる。90年前の作品なんですね。フェル博士に会いたくなります。

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2023/02/17

アメリカの作家ジョン・ディクスン・カーの長篇ミステリ作品『帽子収集狂事件(原題:The Mad Hatter Mystery)』を読みました。 『蝋人形館の殺人』に続きジョン・ディクスン・カーの長篇作品です。 -----story------------- 《いかれ帽子屋》によ...

アメリカの作家ジョン・ディクスン・カーの長篇ミステリ作品『帽子収集狂事件(原題:The Mad Hatter Mystery)』を読みました。 『蝋人形館の殺人』に続きジョン・ディクスン・カーの長篇作品です。 -----story------------- 《いかれ帽子屋》による連続帽子盗難事件が話題を呼ぶロンドン。 ポオの未発表原稿を盗まれた古書収集家もまた、その被害に遭っていた。 そんな折、ロンドン塔の逆賊門で彼の甥の死体が発見される。 古書収集家の盗まれたシルクハットをかぶせられて……。 比類なき舞台設定と驚天動地の大トリックで、全世界のミステリファンをうならせてきた、フェル博士シリーズを代表する傑作!  解説=戸川安宣 ----------------------- 1933年(昭和8年)に刊行されたギディオン・フェル博士シリーズの第2作にあたる作品です。 ロンドンで「マッド・ハッター」(いかれ帽子屋)による連続帽子盗難事件が発生しているさなか、エドガー・アラン・ポーの未発表原稿の盗難事件が発生した… ギデオン・フェル博士がその捜査にとりかかろうとした矢先に、ロンドン塔で他殺体が発見され、その頭には盗まれたはずの帽子がかぶされていた、、、 ゴルフ服着用の死人の頭には、これはまたおよそ服装とはちぐはぐなシルクハットがのっていた……!? 不可解な連続帽子盗難事件と、盗まれたポーの未発表原稿── ロンドンを震撼させる怪事件に挑む名探偵フェル博士… 驚天動地の真相とは? その魅力的な謎の設定で、江戸川乱歩がカーの代表作に選び出した初期の傑作で巨匠カーの代表作。 連続帽子盗難事件やポーの未発表原稿等、使っている小ネタが興味深いことや、捜査を仕切っているハドリー警部の推理が見事にフェル博士の術中に嵌っていたこと、そして意外な人物が犯人だったことが印象的な作品、、、 江戸川乱歩がカー作品の1位として評価した6作品のうちのひとつなのですが… 中盤は集中力が途切れてしまい、やや中だるみ傾向だったので、それほどまでは という印象ですね。 アリバイ崩しモノになるんでしょうが、登場人物も多く、読者が犯人を当てるのは難しいでしょうねー フェル博士の推理や殺人犯の告白を聴けば納得の展開ではあるんですけどね… 不幸な事件でしたが、フェル博士やランポール青年、ハドリー警部が願っているんだから、ダルライとシーラには幸せになって欲しいですね。 以下、主な登場人物です。 ウィリアム・ビットン卿  引退した政治家 レスター・ビットン  ウィリアム卿の弟、実業家 ローラ・ビットン  レスターの妻 シーラ・ビットン  ウィリアム卿の娘 フィリップ・C・ドリスコル  ウィリアム卿の甥、新聞記者 メイスン将軍  ロンドン塔の副長官 ロバート・ダルライ  メイスン将軍の秘書、シーラの婚約者 パーカー  メイスン将軍の従卒 ジュリアス・アーバー  実業家にしてアメリカ人の古書収集家 アマンダ・ジョージェット・ラーキン  タヴィストック荘に住む未亡人 セオフィラス・マークス  ウィリアム卿の従者 ホッブス  ビットン邸の執事 タッド・ランポール  アメリカ青年 デイヴィッド・F・ハドリー警部  ロンドン警視庁犯罪捜査課の首席警部 ギディオン・フェル博士  名探偵

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2022/10/12

帽子を盗んでは飾り付ける謎の事件が起こっているロンドン。記事を書いていた男が、服装とはチグハグな帽子をかぶせられた死体となって見つかった。一方、ポオの未発表原稿が盗まれたウィリアムは調査をハドリー警部に依頼して……→ フェル博士シリーズ2作目らしい本作品。帽子と未発表原稿という...

帽子を盗んでは飾り付ける謎の事件が起こっているロンドン。記事を書いていた男が、服装とはチグハグな帽子をかぶせられた死体となって見つかった。一方、ポオの未発表原稿が盗まれたウィリアムは調査をハドリー警部に依頼して……→ フェル博士シリーズ2作目らしい本作品。帽子と未発表原稿という、なんとも現代の日本では題材にしにくいアイテムを使ってのフーダニットミステリ。でも面白い!帽子がああで原稿がこう!みたいな(?)なるほどなーと唸る。殺人の道具がクロスボウの矢やし、かなり派手なんだけど事件は地味かも?→ なんとも切ない流れになるので、後半はぐいぐい引き込まれるし、ラストは呆然となる。江戸川乱歩がカーの作品では一番好きだと公言していたみたいなんやけど、なんかわかる気もする。乱歩先生、私も好きです。しんみりしちゃうんだよね。うん。まぁ、フェル博士はまぁまぁ暴れて?るけど(笑)

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2022/08/21

フェル博士の長編2作目です。「盗まれたポオ未発表文書」の相談を受ける間もなく、ロンドン塔で《いかれ帽子屋》事件を取り上げた記者(タヴィストック居住で相談者の甥)が盗まれた叔父のシルクハットをかぶり殺された。ハドリー主席警部が捜査を仕切り、キャロルの『アリス』がテーマなのか不思議な...

フェル博士の長編2作目です。「盗まれたポオ未発表文書」の相談を受ける間もなく、ロンドン塔で《いかれ帽子屋》事件を取り上げた記者(タヴィストック居住で相談者の甥)が盗まれた叔父のシルクハットをかぶり殺された。ハドリー主席警部が捜査を仕切り、キャロルの『アリス』がテーマなのか不思議な不条理ユーモアミステリといった感で楽しめます。博士はロンドン塔ではずっと犬をモフり続け、セイウチ似のかわいい人なんて言われ、忙しい一日でした。スタバース事件から8カ月、所帯を持ったランポール青年は空気だが重要でした。(1933年)

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2022/03/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

帽子が奪われ、奇妙な場所に飾られる事件が街で横行する中、ある老人のシルクハットが盗まれる。 そしてその帽子は、老人の甥の死体が身につけていた!! 発端の謎は魅力的だし、それに対する解答も見事。「帽子はなぜピッタリだったのか」という訳わからんヒントはこういう意味だったのか、と納得。 解説にも書かれていた伏線も面白い。 だが、正直それ以外は少し物足りない。中盤の事情聴取のあたりや、帽子収集狂の謎が解決された後はどうものめり込めなかった。 謎を解いていくなかで、不可能犯罪であることが明らかになってくる、という構成は悪くないが、だとしたらトリックが少し弱い。 乱歩がカーのベストに挙げた作品だそうだが、自分にはイマイチ面白さが分からなかった。

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2020/08/14

以前読んだことがあるはずなのだが、ぴんとこなかったのか記憶にほとんどなく、ほぼ初読である。 カーの作品というのは趣向がすごいというイメージがあるのだが、実際にはわかりやすい派手な演出が多いわけではない。この作品も、どちらかというと地味に始まり地味に展開するんだけど、読んでいるう...

以前読んだことがあるはずなのだが、ぴんとこなかったのか記憶にほとんどなく、ほぼ初読である。 カーの作品というのは趣向がすごいというイメージがあるのだが、実際にはわかりやすい派手な演出が多いわけではない。この作品も、どちらかというと地味に始まり地味に展開するんだけど、読んでいるうちに不可能状態であることが次第に沁みてくる感じである。 だから、本当にすごいなあと思うのは後半も押し迫ってからで、特に真相が明らかになってから、ここまでの展開にこめられた名人芸がわかってくるような感じ。そういう意味では確かに名作で、読後にしみじみと「すごいなあ」と振り返ってしまった。 ただ、逆に言えば読んでいる最中は、名探偵のキャラクターがなければやや退屈をしてしまったかもしれない。登場人物も整理されているし、小道具もよくできているのだけど、もうちょっとだけ展開が早いと、現代の読者にも受け入れられやすいような気がする。それでも、大昔にこんな作品が出版されているのだから、同時代に生まれてあっけにとられてみたいものだ。

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2020/01/06

探偵小説 ディクスン・カーは「不可能犯罪の作家」と言われるそうだ。この作品は江戸川乱歩がカー作品の中でベスト1にあげたものだとのこと。 根拠はないがわたしはずっと真犯人の人が怪しいと思っていたよ。 そういえば皇帝のかぎ煙草入れ、は昔読んだ。

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