崩れる の商品レビュー
貫井氏、29歳の刊行。裏表紙の写真が若さを感じる。 だが、内容充実、その後次々とだされた長編の力に通じる何かを感じさせる。 8つの短編が納められ、見出しが面白い。 日本語の「その意」から醸し出されるニュアンスをじわ~っと予測させ・・起きる起きる何かの恐怖感すら。 イヤミスという...
貫井氏、29歳の刊行。裏表紙の写真が若さを感じる。 だが、内容充実、その後次々とだされた長編の力に通じる何かを感じさせる。 8つの短編が納められ、見出しが面白い。 日本語の「その意」から醸し出されるニュアンスをじわ~っと予測させ・・起きる起きる何かの恐怖感すら。 イヤミスというのだろうか、ホラー?サスペンス?その何れにも合っているようで 読み進むにつれ、苦しくなっていき最後の4作辺りは 作業合間に読み切った。 テーマは「結婚」・・男の目、女の目を通すとかくも不可思議なテイストを醸し出すのか!? 最後に炸裂したモノ、修羅になったモノ・・以外にもハッピー気分に向かって・・実はその後G更に怖い感⤴⤴なものも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
貫井徳郎初の短編集。 「結婚」をテーマに8つのストーリーがおさめられていました。 短編なので、それぞれはサクッと読み終えるのですが、内容はしっかりと詰まっています。 そしてそれぞれのストーリーで明かされる謎。 お見事でした。 説明 内容紹介 崩れる女、怯える男、誘われる女……ストーカー、DV、公園デビュー、家族崩壊など、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた、8つの傑作ミステリ短編。 内容(「BOOK」データベースより) 仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。30代独身を貫いていた翻訳家の聖美。ある日高校の同級生だった真砂子から結婚報告の電話があり、お祝いの食事会に招待されるが…(「憑かれる」)。家族崩壊、ストーカー、DV、公園デビューなど、現代の社会問題を「結婚」というテーマで描き出す、狂気と企みに満ちた8つの傑作ミステリ短編集。 著者について 1968年東京都生まれ。93年『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞。他書に『失踪症候群』『天使の屍』『プリズム』など多数。最新刊は『灰色の虹』。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 貫井/徳郎 1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年『慟哭』でデビュー。2010年、『乱反射』で日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ホラーなミステリーな短編集 世にも奇妙な物語でありそうなわかりやすいオチ わかりやすいというか登場人物が少なく数ページの短編なので読めてしまう
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結婚って…。という話。 悪いことしかないわけじゃないけど、理想ばっかり描いていてもしんどくなる。我慢ばっかりしてたらいつか爆発するけど、我を通すばかりでも破綻する。言うべきことは言わないと。でも言いすぎてもまずい。 相手との相性。お互いの性格。 読んでいる時の精神状態によっては、...
結婚って…。という話。 悪いことしかないわけじゃないけど、理想ばっかり描いていてもしんどくなる。我慢ばっかりしてたらいつか爆発するけど、我を通すばかりでも破綻する。言うべきことは言わないと。でも言いすぎてもまずい。 相手との相性。お互いの性格。 読んでいる時の精神状態によっては、離婚の引き金になりかねないのでは…ってほどリアルな話です。
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ああ嫌だ。 結婚するのが恐ろしくなる短編集。 特に表題作が強烈で、あの結末を読んでスッキリした気持ちになっている自分に気づいて愕然とした。 ミステリーというよりはサスペンス色が強い。 フィクションなのに妙に生々しい話が多く、げんなりしてしまう。 「見られる」が一番怖いかもしれない...
ああ嫌だ。 結婚するのが恐ろしくなる短編集。 特に表題作が強烈で、あの結末を読んでスッキリした気持ちになっている自分に気づいて愕然とした。 ミステリーというよりはサスペンス色が強い。 フィクションなのに妙に生々しい話が多く、げんなりしてしまう。 「見られる」が一番怖いかもしれない。
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結婚にまつわる短編小説集 どれもゾクゾクするような不気味さや なんとも言えなくなるような感情に包まれる話。 男性作者でありながら、 各物語主人公とされる女性たちの目線で とてもよく書かれているのがすごい。 どれも現実で起きてしまいそうな、 生々しさがあった。
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「結婚」に絡めて、実社会でのアルアル問題を少し極端とも言えるストーリー仕立ての8つの短編。 それぞれの表題が内容にピッタリで、読み始める前から何が起こるんだろう?と期待大で楽しめた。 どの短編もストーリーが完結しているようでしてないから、「うわッこの後どうなるんだろう」とか「ま...
「結婚」に絡めて、実社会でのアルアル問題を少し極端とも言えるストーリー仕立ての8つの短編。 それぞれの表題が内容にピッタリで、読み始める前から何が起こるんだろう?と期待大で楽しめた。 どの短編もストーリーが完結しているようでしてないから、「うわッこの後どうなるんだろう」とか「また振り出し?」「えッどうすんのこれから?」いちいちツッコミが入れられて、ほんと楽しかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
貫井徳郎作品はいくつか読んだことがあるけど初めての短編集。1997年ということでちょっと状況が今とは違うところもあるが、基本的には今でも全然その辺でありそうな話なだけに余計怖かった。 個人的には「崩れる」「腐れる」が特に面白かったかな。
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「結婚にまつわる八つの風景」という副題がついているが、身の上相談的な結婚の生態でないことは、貫井徳郎という作家を読んだことがあれば、想像されることだ。 「崩れる」「怯える」「憑かれる」「追われる」「壊れる」「誘われる」「腐れる」「見られる」 「結婚」というテーマで見れば、この...
「結婚にまつわる八つの風景」という副題がついているが、身の上相談的な結婚の生態でないことは、貫井徳郎という作家を読んだことがあれば、想像されることだ。 「崩れる」「怯える」「憑かれる」「追われる」「壊れる」「誘われる」「腐れる」「見られる」 「結婚」というテーマで見れば、この小題をつなげても怖い。それぞれミステリというほどでなくても、人間性の深遠を覗いてしまったという後味がある。 「誘われる」が秀逸と思う。若いお母さんの子育てという閉塞した状況は、時代が変わっても変わらず、もしかして私もそうなっていたかもと思ったらぞっとした。貫井徳郎はこんなことも描けるんだ。巨大団地での家族の生活は「養鶏場みないなところ」という表現はおそろしいほど。 「崩れる」「腐れる」の臨場感は迫るものがあり、いい。 ちなみに解説が桐野夏生だった!すごくほめてある解説なのだ。それでなくても桐野さんといえばめろめろになる私だが(笑)
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ざわざわ、ぞわぞわする短編集。 どのお話もちょっと行き過ぎかなぁと思いつつ、いやでもあるかもしれない…と思いながら読みました。
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