ユリゴコロ の商品レビュー
初めて読む作家さん。 三分の一くらい読みながら、あまりに重たいので、何度も途中で、読むのやめようかと思いました。 特に、リストカットの部分は、こちらまで痛くなりそう。 私とアナタが出会うのは、必然の運命だったのでしょうか。 たくさんの人を殺して罪に問われず、一度は別れたものの...
初めて読む作家さん。 三分の一くらい読みながら、あまりに重たいので、何度も途中で、読むのやめようかと思いました。 特に、リストカットの部分は、こちらまで痛くなりそう。 私とアナタが出会うのは、必然の運命だったのでしょうか。 たくさんの人を殺して罪に問われず、一度は別れたものの、またアナタと再会してしまう。 究極のラブストーリーです。
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母親と愛情ってやっぱ切り離せないよなー めちゃくちゃ陳腐で使い古されてるけど 結局、『死』には人間を本能的に引き寄せる魅力がある思う。 個人的には結末が綺麗すぎて 最初の気持ち悪い感じとの乖離があって、うーんってなった。
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2020/09/06読了 #このミス作品46冊目 余命僅な父親の部屋から発見した4冊のノート。 殺人に快楽を得る「ユリゴコロ」を求める 「私」の告白が記されている。 告白の真相については、意外とあっさり? と思いきやしっかりオチもついてて面白かった。
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自分のことは、なんの問題もない普通の人間だと思っていた少年涼介が、散々な不幸に見舞われる。自分の信じていたものがあっさり崩れていく感覚、それが実感できた気がして、満足感を得ることができた。
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最後は途中で分かったけど、それでも面白かった。 映画でどうなって表現しているのか、非常に興味があります。 もう一度読みたいです。
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あゝ、世の中にはこういうひともいるのかしら? 愛するひとができたら、ムズムズ収まるのか? 共感できる部分て、 ラストの父母の流れくらい。 あとはわからなかった。 母の過去を知って、急にいきり立った主人公もだし、 子のためにやったりました的な母もおかしいし。 なんじゃそりゃで...
あゝ、世の中にはこういうひともいるのかしら? 愛するひとができたら、ムズムズ収まるのか? 共感できる部分て、 ラストの父母の流れくらい。 あとはわからなかった。 母の過去を知って、急にいきり立った主人公もだし、 子のためにやったりました的な母もおかしいし。 なんじゃそりゃでした。
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再読するには重たすぎるけれど 久しぶりに哀しくて引き込まれる作品に出会った。 この気持ちを上手く言葉にまとめられないけれど また数年後読み返したい気持ちになった。 涙がこみ上げてはまた戻り、 哀しいのに少しだけ温かみがある 複雑な感情に切ない気持ちが繰り返しては戻る。 誰...
再読するには重たすぎるけれど 久しぶりに哀しくて引き込まれる作品に出会った。 この気持ちを上手く言葉にまとめられないけれど また数年後読み返したい気持ちになった。 涙がこみ上げてはまた戻り、 哀しいのに少しだけ温かみがある 複雑な感情に切ない気持ちが繰り返しては戻る。 誰かに勧めたいな。
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婚約し幸せの絶頂の亮介が一気に転落。婚約者千恵の失踪、父のすい臓がんによる闘病、母の交通事故死。そんな中、父の 部屋で見つけたノートを読み、内容に驚愕する。それは母美紗子の手記だった。 美紗子は小さい頃から周りに馴染めない子供であり、心の拠り所(美紗子にはユリゴコロと聞こえる...
婚約し幸せの絶頂の亮介が一気に転落。婚約者千恵の失踪、父のすい臓がんによる闘病、母の交通事故死。そんな中、父の 部屋で見つけたノートを読み、内容に驚愕する。それは母美紗子の手記だった。 美紗子は小さい頃から周りに馴染めない子供であり、心の拠り所(美紗子にはユリゴコロと聞こえる)がない子(?)であり、 人の死に何も感じないような子だった。 同級生のミチル、男が助けようとした公園の子、職場のエロ上司、みつ子、付きまとう男、皆美紗子が殺した。その内娼婦になり、 亮介を産み、父と出会って結婚、幸せな生活。過去の知り合いにより過去が暴かれる不安に駆られた美紗子は過去を振り返る手記を 書く。これを見た妹英美子や両親は美紗子を殺す事を決意。英美子が変わって母となり亮介を育てた。 一方で失踪した千恵を、亮介の経営する店の店員細谷が連れ戻す。暴力夫を殺す気で亮介はいたが、既に誰かに殺されていた。 実は細谷が美紗子(殺していなかった)であり、亮介の身近にいた。最後には父と美紗子が二人で旅に出るのを見送る亮介
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ミステリーは苦手だけれど、この本はすらすら読めた。 時折目を背けたくなるような悲惨な描写もあり、本を閉じようとも迷ったが、思いがけずこれは「愛」の物語であった。 人を殺すことがユリゴコロだという主人公が、読み進めていくうちになぜか愛おしくなる。 わたしは、彼女が無垢な存在に思える。 もう一度読んだら、違う楽しみがある本だとも思ったので、それがとても楽しみだなあ
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冒頭からゾワゾワした雰囲気のミステリー。途中からだいたいラストのオチが読めたのが残念だけど導入部分のセンスは秀逸。表紙やタイトルから想像したセクシャルな話と違ってた。むしろ白夜行に近い感じ。印象に残ったのは、眼球に入った砂を舐めとる描写で、母親の子供に対する行動がとてもいい。女性作家特有とでもいうべき感情的な描写。目を閉じた闇の中での視覚や触覚が伝わりつつ、子供が母親に抱きかかえられる=幼き日の憧憬による甘えの感情というように心理描写面での移行がとてもスムーズ。なおかつ読み手に抱擁を喚起させることによるイメージのシンクロも上手い。また、買い物帰りの母を見た時の描写も凄まじく、一瞬垣間見た母親の異常な表情。気づかれて取り繕った母を見た後に、汚れた靴下の描写で一気に恐怖へと突き落とすという、日常的な動作からかけ離れた所作を当人の観察に加えて対象すら気づいていない靴下の描写によって二重の意味で恐怖を煽っている。直接的な行動の描写による直接的な心理の動きではなく、客観的な細部の描写も交えることによって心理面での物語の動きのテンポはとてもいい。作中の話の中心人物に対する観察眼が優れていることに加えて、行動面で登場人物が口に出さない心理を描いている。 難点として、心理面はいいのだが、逆に外郭の話がどうにも後になれば後になるほどトーンダウンしていったような印象。自身の勝手知ったる居場所が崩れ落ちていく恐怖はあるのだが、真相が明かされたことによる変化の恐怖のほうが驚くほど皆無だった。 おぞましい手記による二重構成と物語の謎で途中まで引っ張って行く語り口は面白いのだが、平行して語られた失踪した恋人の行方のほうの話が尻すぼみのなったのは残念。話の主格である主人公の出生の秘密に恋人の失踪があまり抵触しておらずかなりの期待外れ。殺人者の息子=同じ行動を起こすかもしれない血の葛藤という描写は弱く感じた。結局死体処理や殺人を主人公がしていないというのもあるが、母親の尻拭いで終わらしたというのがあまり印象がよくないのかもしれない。 最大の謎は予想の範囲内であり、なおかつラストのどんでん返しも予想できる。最大の謎である母親の入れ替わりは作中にヒントが多く、レッドへリングめいたものではあったのだが、驚くものではなかった。どんでん返しの母親の生存=主人公を見守り続けた細谷と同一人物というのも読めてしまう。 理由としては細谷さんの主人公への態度というのが作中二度もミスリードとして言及されたものであるという点。流石にしつこすぎるというのと、あまりにもミステリアス過ぎたいうのがマイナスポイント。揺らがない人間は疑わしい。 ホラーとしの滑り出しは上々。ミステリーとしては若干弱く、真相を暴くぐらいしか物語を進める要素が無かったのが欠点。心理面は面白いが、行動による物語の変化や、ストーリーの動きが無かったためエンタメ部分でのマイナスが目立ってしまった。
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