日本語教室 の商品レビュー
大学での講義をまとめた一冊。 日本語の過去と現在について、軽妙に語られる。 脱線が多いもの、読み物としてはおもしろい。 --------------------- ・母語を土台に、第二言語、第三言語を習得していくのです。 ・日本人は、自分の国が一番いいとは思っていないので...
大学での講義をまとめた一冊。 日本語の過去と現在について、軽妙に語られる。 脱線が多いもの、読み物としてはおもしろい。 --------------------- ・母語を土台に、第二言語、第三言語を習得していくのです。 ・日本人は、自分の国が一番いいとは思っていないのですね。絶えず、いいところは他にあると思っている。 ・日本語のアクセントは強・弱じゃなくて高・低だというのは、みなさんご存じのとおりです。
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そう言えば、日本の街を歩いているとやたらカタカナが多い マンションやアパートの名前だってほとんどカタカナ 看板だってアルファベットやカタカナばかり これほどまでに母国語を使わない国も珍しいのでは そんな疑問にもリンクするこの一冊 日本語のなりたち、外来語から変化した日本語など ...
そう言えば、日本の街を歩いているとやたらカタカナが多い マンションやアパートの名前だってほとんどカタカナ 看板だってアルファベットやカタカナばかり これほどまでに母国語を使わない国も珍しいのでは そんな疑問にもリンクするこの一冊 日本語のなりたち、外来語から変化した日本語など 言葉を通して見えてくる歴史や文化の姿がある 「自由」「権利」こうした本来は前向きでポジティブな言葉が なぜ日本人には「わがまま」「やかましい」という ネガティブな印象を持つようになったのか なぜ国連の公用語に戦勝国では無いスペインが入ってるか こうした隠された歴史の経緯が興味深い
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『言葉には、実体がない。』 「美しい日本語」をテーマにした井上ひさし氏の母校講演集。やはりこの人はすごい。ただただ徒に近年の言語環境の劣化を嘆く老害とはわけが違う。知識に裏付けされた感性とは、どうしてかくも美しいのだろう。
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こんなにも深く語感を考えてたらそりゃあ遅いよなあと思う。そのかわりすばらしく楽しい舞台に出会えたわけだ。 母音を重ねる日本語の響き、意識してみよう。結構仕事でもネーミングに悩むし。
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言語は社会の影響を受け変化する。アメリカの思惑が日本の国と言語にどう影響を及ぼしたのか、明快な語り口で解説。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
劇作家であり小説家、放送作家でもある井上ひさしさんが母校である上智大学で行なった4回の日本語の講義をまとめたもの。 言葉はいろいろな影響を受けて現在のかたちになったものです。昔よりも人の行き来がある現在では変化の速度早いかもしれません。 また、劇作家という職業柄か、言葉の響きなど、普段話しているに気にしていなかったことに気付けて、大変興味深かったです。 日本語の文法を理解するために、別の言語を勉強するといのも驚きましたが、自分自身、他の言語を勉強をすればするほど日本語に目が向いていきます。言葉はコミュニケーションルーツかもしれないけれど、その言葉にはその言葉を話してきた人たちの文化が詰まっているもの。もっと日本語を大切に使って行きたいと思いました。
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2010年になくなった井上ひさし氏の講演をまとめたもの。 日本語をめぐって、歴史や政治の話、農業の話など、言葉とは無関係と思われる分野にも話が広がる。
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おもしろかった。 言葉って奥深いなー。 だから英語とかも好きなんかもしれん。 もっと音に注目して言葉を操ってみたい。
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日本語を学ぶための本ではなく、井上氏の、日本語に関するエッセイ。何故日本語を学ぶのが大切かを書いている。 英語教育を幼児期から進めようとする風潮があるが、まずは母語を固める大切さを書いている。非常に共感できる内容であった。 ただ本としては簡単に読めて物足りなさを感じた。
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母語という響きの美しさ。難しいこと易しく、易しいことを深く、深いことを面白く。やはり井上ひさしは素晴らしい、と思いました。母語と母国に誇りを持っていけそうです。もちろん、誇りをもつための反省も噛みしめつつ。 もっともっと読みたい。もう新作がないのが本当に残念です。
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