世界史をつくった海賊 の商品レビュー
大英帝国の歴史をなぞりながら、その発展に大きく寄与した海賊達の歴史を紐解く。女王のお墨付きを受け、国家的投資事業としての海賊の姿は興味深い。
Posted by
初めて世界周航を個人としてやり遂げたのが、マゼランではなく、ドレークだったというのは、意外と知られていない。しかし、「成り行き」で周回してしまっていたとは。クイーンズ・パイレーツ、恐るべし。
Posted by
英国が世界制覇していった過程を、16世紀エリザベス一世の時代から、海賊を利用したり、スパイを使ったりした事で具体的に説明してくれる。 うーむ。大変面白かった。英国大好き偏見人間のバイアスを、キレイさっぱり取り払ってくれた。 ある意味英国は賢かったけど、ズル過ぎた、とも言える訳...
英国が世界制覇していった過程を、16世紀エリザベス一世の時代から、海賊を利用したり、スパイを使ったりした事で具体的に説明してくれる。 うーむ。大変面白かった。英国大好き偏見人間のバイアスを、キレイさっぱり取り払ってくれた。 ある意味英国は賢かったけど、ズル過ぎた、とも言える訳、と言う事が分かりました。
Posted by
ドレーク ホーキンズ 東インド会社 ------------------------------------------ 読了後 アメリカのジョージ・フロイドさん死亡事件からイギリス各地でも反人種差別デモはが起った。ブリストルの17世紀の商人エドワード・コルストンの銅像が海...
ドレーク ホーキンズ 東インド会社 ------------------------------------------ 読了後 アメリカのジョージ・フロイドさん死亡事件からイギリス各地でも反人種差別デモはが起った。ブリストルの17世紀の商人エドワード・コルストンの銅像が海に投げ入れられたニュースをみた。 平和的に抗議することを超えて便乗して暴れているようにとられることはまったく残念なことだと思う。 考えるいい機会なのに。
Posted by
イギリスが海賊を利用して経済的基盤を築いていったことがわかる本です。なぜスペインの無敵艦隊に勝利できたのか、なぜ後に貿易立国になったのか。全ては海賊と黒幕エリザベス女王が関わっていた!という非常に面白い話でした。 ドレークやホーキンズといった有名な海賊の他、パイレーツ・オブ・カ...
イギリスが海賊を利用して経済的基盤を築いていったことがわかる本です。なぜスペインの無敵艦隊に勝利できたのか、なぜ後に貿易立国になったのか。全ては海賊と黒幕エリザベス女王が関わっていた!という非常に面白い話でした。 ドレークやホーキンズといった有名な海賊の他、パイレーツ・オブ・カリビアンに登場する東インド貿易会社の元ネタである東インド会社の実態など、海賊に少しでも興味がある人ならワクワクする内容です。お勧め。
Posted by
大英帝国の礎は大海賊達によってつくられた。 掠奪、奴隷、麻薬、現代の価値観で考えるとどれもこれもあり得ないけど、当時は立派なビジネスであり、その担い手である海賊は英雄だった。ナイトもらってるわけで。 価値観は変遷する。現代で英雄扱いされてるものも、実は。。
Posted by
海賊という犯罪行為によって英国は一流国家へと成長したという事実に衝撃を受けた。エリザベス女王の関与が発覚したとき他国はどんな反応をしたのか、現在の英国ではどういう歴史認識とされているのか知りたくなった。
Posted by
16世紀から18世紀にかけてのイギリスの歴史について書かれたもの。エリザベス女王がいかに海賊をうまく利用して大国を造っていったかがよくわかる。イギリスでは海賊にも英雄が数多く存在し、貴族にまで叙せられているのは驚きだ。印象的な記述を記す。 「フランシス・ドレーク:海賊の英雄」p...
16世紀から18世紀にかけてのイギリスの歴史について書かれたもの。エリザベス女王がいかに海賊をうまく利用して大国を造っていったかがよくわかる。イギリスでは海賊にも英雄が数多く存在し、貴族にまで叙せられているのは驚きだ。印象的な記述を記す。 「フランシス・ドレーク:海賊の英雄」p8 「ジョン・ホーキンズ:女王陛下の海賊」p22 「爵位:Duke(公爵)、Marquis(侯爵)、Earl(伯爵)、Viscount(子爵)、Baron(男爵)ここまで世襲貴族、Baronet(准男爵)、Knight(騎士)」p24 「1582年英国情報関係費は、国家予算の15%」p66 「王室の資金源:1 海賊に盗ませた略奪品の転売、2 黒人奴隷の密輸、3 海外貿易(スパイス、コーヒー、紅茶)」p108 「ロイズでは客の要望に応える店員を朝から晩まで待機させたから、ウェイター、ウェイトレスとよばれた」p167 「エリザベス女王は、国民に密輸を固く禁じる一方で、自身は海賊と組んで奴隷の密輸を強力に推し進めた」p186 「イギリスは16世紀~18世紀の約270年間奴隷貿易を延々と行ってきた歴史をもつ」p195
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2011年刊。著者は獨協大学外国語学部教授(国際政治)。 16世紀には二流国に過ぎなかったイギリスが、海洋覇権国であったスペイン・ポルトガルにいかにして戦いを挑み、18世紀以降における「日の没さざる帝国」となっていったか。 本書はその前提たる富の蓄積と海軍の興隆・造船技術の進展につき「海賊」の果した役割を叙述する。 海賊⊇交易商人の関係性さえ把握できれば、東インド会社の設立母体、英の黒人奴隷貿易推進の意味、これへの特にローマカトリックの「人道的」反駁を無視した姿勢を含め、西欧近世史の理解に寄与するだろう。 一方、スペインに肉薄するために、カリブ海や地中海、西アフリカで略奪=強盗稼業に励み勤しんでいたあたりは、イギリスの権力(主にエリザベス一世)の思惑を含めて、なかなか興味深い。そして、この観点から見たスペイン無敵艦隊(アルマダ)との攻防戦(アルマダ海戦のゲリラ性)。その勝利だけでスペイン没落を来したのではなく、覇権国家の変動はそれから100年かかっている事実は、当時の西欧国家のヘゲモニー変動の内実を知る上で欠くことはできない事実である。 そもそも秘匿されていた海賊稼業とこれへの権力の関与に関する情報。これらを発掘し、少ない情報を整理・構築した点は労作に値しそうだ。 もっとも、海賊が交易商人に変動する過程における、個別物産、すなわちスパイス・コーヒー・茶(紅茶)・奴隷。奴隷とコーヒー・茶と絡んだ砂糖キビのプランテーション開発、さらにアヘンなどの交易の内実。これらはさほど新味を感じない。 「砂糖の世界史」「コーヒーが廻り世界史が廻る」他新書サイズでも本書より遥かに詳しい書が多くある(本書自体先行書の肩に乗った感)。 また、英蘭戦争の帰趨と海賊の関係がごっそり抜け落ちているのも傾首。 個人的に興味を引いた点。 ➀ 中継貿易港カナリア諸島の意義。 ➁ コーヒーショップからスタートした保険屋ロイズ(今後の課題)。 ➂ 弱者の戦略=ゲリラ戦と情報戦(莫大な費用を傾注しスパイ網を構築)を重視・徹底した英国。➃ 奴隷密輸貿易船団の1回当たりの上がりは、当時の年間王室予算=国家予算の5%という莫大なもの。 ➄ スパイス交易の目的は超富裕層の薬品ないしその原料の確保・販売にあり、食肉保存目的ではないとの見解。これが、現在ほぼ確立した見解(意外ではない)。 ➅ 東インド会社も同様(今後の課題)。 なお、本書の参考文献紹介は多岐で、便利だ。
Posted by
友達の編集者に薦められ、読んでみました。ほぉ〜という発見の多い一冊でした。東インド会社って、海賊が経営してたって知ってました?
Posted by