クローバー の商品レビュー
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作品発表されてすぐくらいに図書館で借りて読みましたが、「おもしろかったなー」って印象で、深い内容まで覚えてなかったこの作品。 で、古本屋で文庫見つけたので再読。 華子といい熊野さんといい雪村さんといい…主人公以外のキャラ個性的! ちょっと少女漫画的な設定だけど、これくらい実際にはいなさそうなキャラだからおもしろくていいのかも。 逆にふつうの男として(?)書かれてる主人公の方が「いやいや実際こんなやさしくて家族のいいなりになる男いないでしょ」って感じで受け入れ辛かったかな。 でもこんな個性的なキャラ達より、最後にちょっとだけ出てくるお父さんの言葉の方が重みがあってすごーく心に残りました。 行きたい院のある場所や金銭面も考えて実家に戻るって言ってたのに、やっぱり今の大学の院に、一人暮らしで進んでもいい?って聞くこと自体、まだ迷ってる証拠だし、ほんとに彼女を支えたかったら院に行くことそのものをやめて就職するものじゃないのか。 おまえの考えはどちらにしても中途半端で、それではいいとは言えないよ、と諭されるとこ。 子を持つ(うちの子はまだ1歳ですがw)親として、なるほどなーって思った。 自分が息子から同じ相談されて、こういうこと言えるかなーと。 そしてラストにもびっくり! 表現としてはラストの結び方はとっても好きだったけど、「えーっ!そっちに行っちゃうん!?」ってちょっとありえないなーって思ったり。 ま、まわりがみんな突拍子もない人の中、主人公は常に普通だった分、最後にハメ(?)をはずせたのかな、と。 再読で、読んでるうちに内容思い出したけど、十分おもしろかったです。 今まで読んだ島本作品ではこれが一番好きかも。
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「青春小説でも恋愛小説でもなく、 モラトリアムとその終わりの物語」 装丁が可愛い。 登場人物たちが、絶妙なバランスで描かれています。 辻村深月さんが解説を書いています。贅沢な一冊。 大学生の華子と冬治。 二人は顔がそっくりな双子。 性格は正反対。 だけど、 ...
「青春小説でも恋愛小説でもなく、 モラトリアムとその終わりの物語」 装丁が可愛い。 登場人物たちが、絶妙なバランスで描かれています。 辻村深月さんが解説を書いています。贅沢な一冊。 大学生の華子と冬治。 二人は顔がそっくりな双子。 性格は正反対。 だけど、 振り回して振り回されて ゼッタイ大切な関係。 華子が恋した、奥村さん。 華子に恋した、熊野さん。 冬治が恋した、金森さん。 冬治に恋した、雪村さん。 そして、家出した従兄弟の史弥。 みんなみんな。愛しい。 そのどれもに共感できてしまうんだ。 コンプレックスを抱えて、 将来に不安を覚えて、 浮気を許したすぐ後に、思わず殴りかかりたくなる華子の気持ちも ドーナッツの袋を投げ飛ばして、殴りたくなる冬治の気持ちも 大切にしたいのに、 どうしたら良いのかわからなくて 途方に暮れてしまう。 弱いけど、強い。 強がるけど、脆い。 「たぶん、私があんまり誰かを本気で好きになれないのは、 自分のことを好きじゃないからなんだよね。」 「自分を気に入ってないから、 自分越しに見てる世界も愛せないんだと思う」 「あんたの中にある最大限のワガママで、雪村さんに、 どうしてほしいのか言いなさいよ」 不確かな明日が、 迷っても苦しくても 忘れられない大切な時間になってく。 島本さんの文章、読みやすくて愛しくて大事な時間でした。
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パソコンの変換と、驚くほど一致する。 引用を入力する分には楽でいいけど、こだわりはないのかな。 --- わがままで女子力全開の華子と、その暴君な姉に振り回されて、人生優柔不断ぎみな理系男子の冬治。双子の大学生の前に現れたのはめげない手強い求愛者と、健気で微妙に挙動不審な才女!?で...
パソコンの変換と、驚くほど一致する。 引用を入力する分には楽でいいけど、こだわりはないのかな。 --- わがままで女子力全開の華子と、その暴君な姉に振り回されて、人生優柔不断ぎみな理系男子の冬治。双子の大学生の前に現れたのはめげない手強い求愛者と、健気で微妙に挙動不審な才女!?でこぼこ4人が繰り広げる騒がしくも楽しい日々。ずっとこんな時を過ごしていたいけれど、やがて決断の日は訪れて……。モラトリアムと新しい旅立ちを、共感度120%に書き上げた、キュートでちょっぴり切ない青春恋愛小説!
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2012年5学再読。 姉弟双子と彼氏彼女の4人でクローバーかと思ってたけど、タイトルの由来は家族4人なのね。島本そんの作品は、この作品は弟目線で書かれてて新鮮。 前回読んだときは、主人公が大学生姉弟ってことしか残ってなかったけど、再読すると姉、弟、熊野さん、雪村さん、それぞ...
2012年5学再読。 姉弟双子と彼氏彼女の4人でクローバーかと思ってたけど、タイトルの由来は家族4人なのね。島本そんの作品は、この作品は弟目線で書かれてて新鮮。 前回読んだときは、主人公が大学生姉弟ってことしか残ってなかったけど、再読すると姉、弟、熊野さん、雪村さん、それぞれがお互いをよく見てるな~って思った。登場人物のキャラ、人間関係が良い。
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最初はわりと軽い感じかな、と思ってたんだけど、主人公の双子の姉、華子が思いの外しっかりしていて良い子だったため話の内容も浮わついただけじゃなかった。 雪村さんが冬治に振り向いてほしくて頑張る姿がけなげ。そのために協力する華子と雪村さんの友情がまたみどころでもあり。 ナラタージュよりはコミカルな雰囲気だし、長いお話でもないけれど、なかなか良い物語。
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小川彌生ファンな私は、まるで漫画を読んだ気分。 終始、あの絵柄で事細かに、漫画として脳内変換されてた! 島本さんのお話は他にも何冊か読んでいたのに、 全く島本作品って感じがしなかったのは、そのせい以外の何ものでもない。 いい意味で。 ちょうど春から弟と一緒に住むから、余計に親...
小川彌生ファンな私は、まるで漫画を読んだ気分。 終始、あの絵柄で事細かに、漫画として脳内変換されてた! 島本さんのお話は他にも何冊か読んでいたのに、 全く島本作品って感じがしなかったのは、そのせい以外の何ものでもない。 いい意味で。 ちょうど春から弟と一緒に住むから、余計に親近感がわいたなぁ。 姉弟間の独特の空気感みたいなものに、激しく共感。 ナラタージュでも感じたけど、物語によくある、どうしようもないお決まり、みたいなのがなくて、リアルな人間関係だから、すき。 優柔不断でしつこかったり、自分の意見とか考えを貫き通せなかったり、前に言ったことを今になってやっぱりあれは違いました、とか、普通に生きてたらそんなこと本当はたくさんある。 そういう自由のあるリアルな人物像だから、読んでてワクワクする。 最後の冬冶の決断も、私はすきだったなぁ。 そんで熊野さん最強だ。結婚してくれ。
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読んだ時期が悪かった(?)なぁ 私はあと一カ月で大学を卒業する。 最近はお年寄りみたいに、大学生活を思い出しては 「あの頃は楽しかった」と思っている毎日で そんなときにこんな小説を読んだのなら せつない気持ちになってしまうのは当然のことでしょう あぁ、卒業したくないなぁ レビューを読んでいる限り 雪村さんはすこぶる不評 でもね、私も雪村さんのように付き合い始めてすぐに親が倒れて 迷惑をかけたくないから彼氏に「別れよう」って言って 自暴自棄な態度をとったことがある。 だからその最後の方のワケワカンナイ行動には ものすごく共感した。 こればっかりは体験した人にしかわからない。 キラキラしている青春小説は嫌い。 わたしはこのくらいが好き。
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2012.2.13 島本理生の小説が、嫉妬しちゃうくらい好きだ。 後半共感しすぎて見られてるのかと思った。つまりおおよそ女子は似たような恋愛をしていて似たようなジレンマを抱えているのだと思った。ら、ほっとしたような、つまんないような心持ちがした。だれも彼も自分だけが四葉のクローバ...
2012.2.13 島本理生の小説が、嫉妬しちゃうくらい好きだ。 後半共感しすぎて見られてるのかと思った。つまりおおよそ女子は似たような恋愛をしていて似たようなジレンマを抱えているのだと思った。ら、ほっとしたような、つまんないような心持ちがした。だれも彼も自分だけが四葉のクローバーでありたいと思ってるのね。 「淡い決意」の華子の言葉 --あんたの中にある最大限のワガママで、雪村さんに、どうして欲しいのか言いなさいよ --嫌だったらいつだってやめていいっていうスタンスが、彼女の救いになると思ったら大間違いだからね これをそのまま彼に聴かせてやりたいと思った。 でも同時に、私は雪村さんみたいにぶつかってない。誠実でもまっすぐでもない、って思って、やっぱり悲しくなった。
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男女の双子、冬治と華子を取り巻く話。 二人の性格が全然違うのが面白い。 恋愛に対して積極的な姉と煮え切らない優しさを持つ弟。 個人的には雪村さんが好きになれなかった。 自分がしたいと思ってることを相手に伝えられずうじうじして、でもそれが相手に伝わってしまって、結局は自分の思い通...
男女の双子、冬治と華子を取り巻く話。 二人の性格が全然違うのが面白い。 恋愛に対して積極的な姉と煮え切らない優しさを持つ弟。 個人的には雪村さんが好きになれなかった。 自分がしたいと思ってることを相手に伝えられずうじうじして、でもそれが相手に伝わってしまって、結局は自分の思い通りに物事が上手くいく。 だったら最初から相手に伝えるか、隠し通すべきだと思う。
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「人間は人生の必要な時期に、必要な人間としか出会わないし、そこで色々と学び尽くして、一緒にいることの意味がなくなれば遠ざかっていくのは仕方ない。」
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