新世界より(上) の商品レビュー
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会話よりも描写が多めで、少し読むのに時間がかかったけど面白かった。 バケネズミがもしかして人間?ってのはうすうす感じてしまったけど、常識とされていることから抜け出して考えるのは、例え残虐な行為だと分かっていても難しいのだと感じた。主人公はその常識を疑って考えることの出来る人物だったからこそ、指導者にふさわしかったのかな。 ファンタジーとしても十分楽しめるし、自分の今ある常識についても考えさせられる作品だった。
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ボリューム満点のファンタジー小説。 独自の世界観、独自の用語、急に変わる場面、 などから最初はわからないところだらけですが、 読み進めていくうちに段々謎が解けていくので 一気読みをおすすめします。 生き物の生態、漢字の深い意味みたいな貴志祐介節も満載。 アニメも放映されてました...
ボリューム満点のファンタジー小説。 独自の世界観、独自の用語、急に変わる場面、 などから最初はわからないところだらけですが、 読み進めていくうちに段々謎が解けていくので 一気読みをおすすめします。 生き物の生態、漢字の深い意味みたいな貴志祐介節も満載。 アニメも放映されてましたが… 小説の方が好きです。 私としてはジブリみたいな作画にして 間を存分に使って平和に潜む狂気を出して欲しかったな… 尺的に無理なんだろうけど けどアニメ後半は少し面白くなっていった
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最後の一文で、夜中に発狂した。 「中巻に続く」 上下しか借りてねぇーー!! まさかの三部作、皆さんお気をつけてください 笑
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まだ上しか読んでませんが、導入としてはすごいいい作品だと思います。とりあえず引き込まないと中下と続けて読んでくれないので... 日常と非日常、現実と非現実が交差するような本は山ほどありますが、大体主人公は最初現実を過ごしていて、ふとした瞬間に非現実に落下するような形のストーリー...
まだ上しか読んでませんが、導入としてはすごいいい作品だと思います。とりあえず引き込まないと中下と続けて読んでくれないので... 日常と非日常、現実と非現実が交差するような本は山ほどありますが、大体主人公は最初現実を過ごしていて、ふとした瞬間に非現実に落下するような形のストーリー構成がほとんどだと思います。それは、非現実を描きすぎるとストーリー序盤で遠ざけてしまう人がいたり、突飛すぎて現実、すなわち自分の身近な世界と結びつけることができないからではないかな、と思います。 この本はそういう形式ではないのですが、それでもなお読者を納得させて引き込むような理屈、論理を立てたのはすごい事だと思います。かといって難しい説明に終始するのではなく、きちんと物語として盛り上がりをつけたのは、まさしく作者の力作ではないかなと感じました。 よく考えてみれば、主人公にとっては読者の世界が、非現実になるのでしょうか。そういった構成は読んだことがなかったので、非常に新鮮で面白かったです。
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1000年後の日本。呪力と呼ばれる超能力を使う人々。主人公の早季、覚たち同級生5人は、キャンプに出かけた先で偶然出会ったミノシロモドキ(移動型自動国会図書館)から、文明の崩壊が呪力によるものだという事を知り・・・。導入部はかなり長かったが、多分必要。ミノシロモドキに出会うあたりか...
1000年後の日本。呪力と呼ばれる超能力を使う人々。主人公の早季、覚たち同級生5人は、キャンプに出かけた先で偶然出会ったミノシロモドキ(移動型自動国会図書館)から、文明の崩壊が呪力によるものだという事を知り・・・。導入部はかなり長かったが、多分必要。ミノシロモドキに出会うあたりから、物語は急速に展開していく。うん面白い。バケネズミたちが妙に愛おしくなる。
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読んで考えたことが山程ある。 アニメで見ていたので大筋は知っているのだけど、その時はなぜこんな行動を取ったのか、何を考えていたのかが分からなかったし、現実には存在しない道具や生物についても詳しくは分からないままだったので、原作を読んで納得した。 知らなかった言葉が沢山。特に生物の名前が大量に出てくるし、実際に存在するものの中に架空の生物を当然のように混ぜ込んであるので調べないと判別ができない。 他にも知らない漢字や語句を調べながら読んでいたので、調べている時間の方が長かったかも……。 原作は早希の回想という形で書かれているため、お茶を濁すと言うか、答えをはっきり言わずに話が進んでいくこともあり、粗筋は知っていても謎が積もっていく。 本編からは脱線するけど気になった言葉が二つ。 「土蜘蛛」はこの作品に出会う前から何となく知っていた言葉だけど、実際に古代日本でそう呼ばれる人達がいたことは全く知らなかったし、そもそも私は日本史で習ったレベルでしか古代日本、更に歴史全体を知らないことに気付かされた。日本人だけど、そのルーツは知らないも同然。すごく知りたくなった。 「黥面文身」は全く知らなかった言葉で、まずアイヌや琉球で刺青の文化があったことも最近知ったし、(言葉が正しいかは不明だけど)本土でも広まっていた風習で、しかも中国の書物に証拠として残っているなんて。ますます興味深い……。 アニメと印象が違ったことと言えば、早希が覚に対してかなり厳しく当たること。対して覚は原作の方が早希のことをよく見ているし、いざという時に守ってあげるし、かなり頼りになる。土蜘蛛の兵士に追われてバラバラに逃げている時、早希のことを見つけたのも偶然ではなさそう。 バケネズミの考えもより伝わってきて、知能の高さが感じ取れた。 著者の頭の中の、超能力が存在する1000年後の未来が面白すぎる。身分証は紙切れと化し、図書館は自走型アーカイブへ。文明は非常に進んでいるのに人間社会はなぜか原始的な生活に。まるでナウシカのような世界。 今、全人類が突然PKを持つようになったらどうなるか。恐らく短時間で地球のほとんどの地域は最悪の結果になると思われる。それは極端な例えかもしれないが、皆が強力な武器や核兵器を持ったと考えれば同じことが起きる可能性が高いだろう。 結局、「ヒトという生き物を社会性を持った哺乳類にすぎないと捉え直す」「ようやく人類は神の力を手に入れたのに、あまりにも強力すぎる力を制御するため、自らを、人から猿、猿からただの哺乳類へと、貶めていかなければならなかった」ということになるのかもしれない。 早希が手記を書いた動機が深い。 「人間というのは、どれほど多くの涙とともに飲み下した教訓であっても、喉元を過ぎたとたんに忘れてしまう生き物であるということだった。」 人間は過去を忘れたら終わりなのだと思う。過去から学ばなければ人類自らを滅ぼすことになる。だから、この作品で起こることや早希達がそこから得る教訓は、現実世界への風刺になり得るのでは。 無瞋上人の言葉で納得できないことがひとつ。「他人の痛みを、わがこととして感じられる」ことが「人と獣を分かつもの」だと言っているけれど、獣だって自分の子供や飼い主を守ったり助けようとしたりする。 痛みを感じるから人間、感じないなら人間ではない=獣、ということではなく、人間だって動物の一種であるし、痛みを感じないのは単に病気だから、精神疾患を患っているから、ただその違いだけだと思う。だから人間だろうが犯罪は犯すしいじめるし、そこに生物として優位なことは全く無いと考える。 まぁ無瞋上人は早希に印象付ける為に例えで言ったのかも知れないけれど……。 私の調べ学習は続く。 20190917
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人間が超能力を持つようになった遠い未来の話。 上巻では先の展開が全く読めないのですが、引き込まれているのは間違いない。
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60 面白い、徹夜本と聞いていた新世界より。 SFだから世界観や用語説明などがあって、冒頭200ページ読むのに二週間かかった。苦手なの。 最初から不穏な話だし、怖い~と思いながら読み進めてた。 でも、サマーキャンプのときから、止まらなくなって一気読み! 疑問に思いながらも巧妙に...
60 面白い、徹夜本と聞いていた新世界より。 SFだから世界観や用語説明などがあって、冒頭200ページ読むのに二週間かかった。苦手なの。 最初から不穏な話だし、怖い~と思いながら読み進めてた。 でも、サマーキャンプのときから、止まらなくなって一気読み! 疑問に思いながらも巧妙に隠蔽されていた事実が明らかになり、残虐な過去を知ったときから面白さフルスロットル!! 一気に上巻を読みました。 貴志祐介のグロさ好きなんだよね、何回も読みたくなる。 そのままの勢いで中巻に行きました。 20190825
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1000年後の話!? サイキッカーが住む世界で現代の文明の何らかを継承しているような世界!? バケネズミや風船牛など謎の生物!? 五人の少年少女達がヒョンなことから知ってしまった世界の秘密!?物語は急転直下で進んでいく。 ・前半の学園生活はハリーポッターのようにほんのり...
1000年後の話!? サイキッカーが住む世界で現代の文明の何らかを継承しているような世界!? バケネズミや風船牛など謎の生物!? 五人の少年少女達がヒョンなことから知ってしまった世界の秘密!?物語は急転直下で進んでいく。 ・前半の学園生活はハリーポッターのようにほんのりしてました ・世界観はナウシカやブルータワーのように近代文明が滅んだ後の世界のような感じです ・世界の秘密に触れている時ワンピースのオハラの人々の研究が頭をよぎりました 何れにしても中巻が楽しみです!
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まだ上巻。中巻と下巻が控えていることを承知で、上巻を読んだ感想を。 前半では、能力を持つ前の子どもたちが育てられる途上を描く。 子ども時代を振り返るという形式での記述が上手く、淡い懐古を感じさせる読み味。 まだ世界の全容を知らない子どもたちが大事に育てられるのだけど、それでも...
まだ上巻。中巻と下巻が控えていることを承知で、上巻を読んだ感想を。 前半では、能力を持つ前の子どもたちが育てられる途上を描く。 子ども時代を振り返るという形式での記述が上手く、淡い懐古を感じさせる読み味。 まだ世界の全容を知らない子どもたちが大事に育てられるのだけど、それでもどこか不穏な雰囲気が漂う。 それはカズオイシグロの「わたしを離さないで」を想起させた。 そして後半からは夏合宿と称して、子どもたちは旅に出る。 子どもたちは世界の真相を知り、そして身を持って外界の恐ろしさをも知っていく。 未だ危機の真ん中にいるままで上巻は幕を閉じるので、すぐに中巻を購入した。これは続きが楽しみ。 あらすじを読んで、SF好きの自分にはハマりそうな内容であることは分かっていたけど、実際に読んでみるとSFとファンタジーの中間と言ったところ。 そしてテイストはジュブナイル小説の色が濃く、子どもの頃に読んでおきたかったと思わなくもない。
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