1,800円以上の注文で送料無料

新世界より(上) の商品レビュー

4

675件のお客様レビュー

  1. 5つ

    204

  2. 4つ

    227

  3. 3つ

    146

  4. 2つ

    29

  5. 1つ

    6

レビューを投稿

2019/07/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

未知の世界についていくのが楽しくて、前のめりに読んでしまった。想像力と好奇心がフル活動して頭の中に景色を広げていく。‬ ‪人は神になり得るのか。思い浮かんだのはそんな問いだった。‬ 価値観が異なる時代に生きていれば考えも変わる。‬でも現状、口に出さずとも神みたいな振る舞いをしているではないかとも思った。自らのやっていることを省みたりもした。‬ 奪い合うことの先に何があるのか誰も知らない。‬

Posted byブクログ

2019/06/19

誰が購入したのがわからないけれど、お家にある本を読もうシリーズ。 能力者系か… と色んな予想と想像を巡らせて読み始める。 人類が、進化してキタロウが増えねずみ男のインテリ化バージョンの出現する世界なのかな? とフザケタ印象で読み進めていたけれど、どうも様子が違う。 中巻の帯に...

誰が購入したのがわからないけれど、お家にある本を読もうシリーズ。 能力者系か… と色んな予想と想像を巡らせて読み始める。 人類が、進化してキタロウが増えねずみ男のインテリ化バージョンの出現する世界なのかな? とフザケタ印象で読み進めていたけれど、どうも様子が違う。 中巻の帯に 「プラチラ本 OF THE YEAR 2008 ダ・ヴィンチ」 とある。 どうやら心して読まなければいけなさそうだ。 続き、続き

Posted byブクログ

2019/06/14

1000年後の日本。呪力という神の力にも等しい力を持った人間の世界、神栖66町。この完全に管理された町の中で、呪力の訓練をし制御を学ぶ子供たち…。実はこの世界観に入り込めず挫折した過去があるので、恐る恐るの再トライでしたが、今回は思いがけずにこの世界に早く入り込めました。前半はと...

1000年後の日本。呪力という神の力にも等しい力を持った人間の世界、神栖66町。この完全に管理された町の中で、呪力の訓練をし制御を学ぶ子供たち…。実はこの世界観に入り込めず挫折した過去があるので、恐る恐るの再トライでしたが、今回は思いがけずにこの世界に早く入り込めました。前半はとにかくたくさんの気になる点(伏線?)が埋まっています。そして後半は好奇心で管理下から踏み出してしまった少年少女達の冒険譚へ。危険を何とか潜り抜けようとする彼らを夢中になって追いかけ、一気に読み切ってしまいました。

Posted byブクログ

2019/06/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ついに下巻をブックオフ100円コーナーで見つけ、上巻から読み始める事ができるようになった。 上巻 いつもの貴志祐介らしくない(?)ファンタジー路線のSFだが、やたら漢字が多く出てきたり、千年後の時代設定なのにどこか歴史小説ぽい所があるものの、この作品はエンタメ性が突き抜けていて、久しぶりに読書スピードが上がった。 ジャンルは違えど、高野和明のジェノサイドに匹敵する面白さがある。 また、いつものエロさがない貴志祐介だな〜と思っていたら、案の定ちょっとだけエロいシーンがあったが、規制の為なのかほんの少しだけだった。

Posted byブクログ

2019/06/01

とても面白かった。ライトノベルのようなファンタジーでとても読みやすいけれど、細かい設定がしっかりしていて、初めからこの巻の終わりまで飽きることなく読み進められた。 まるで自分が体験しているかのように錯覚させられるスリルとスピード感は流石だった。途中で本を置くことが躊躇われた。 ...

とても面白かった。ライトノベルのようなファンタジーでとても読みやすいけれど、細かい設定がしっかりしていて、初めからこの巻の終わりまで飽きることなく読み進められた。 まるで自分が体験しているかのように錯覚させられるスリルとスピード感は流石だった。途中で本を置くことが躊躇われた。 早く中巻が読みたい。

Posted byブクログ

2019/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文庫本、上、中、下、全て読み終えてからの感想です。 全て読み終えてからの感想ですが、自分としては、全ての場面を通しての面白さのピークは、この上巻で、ミノシロモドキが「わたしは図書館です」って言いだした、あの場面ですね。あの場面が、この作品を通しての、全ての時点での、自分の受けた、興奮と驚きのピークでした。生き物が図書館!?なんじゃそら!!?ブッ飛び過ぎだろう!!?貴志祐介さん!あんた、トンでもねえ事考え付くなあ!最高にパネえ。マジすげえ。こっからどういう風に話が進んでくのよ!マジスゲエ。やっぱスゲエよ貴志祐介。素敵。 って、思いました。あの場面は。あの場面は、本当に好きでしたね。読書の愉悦を感じましたね。あの場面では。 主人公ポジション?の早紀と、準主人公ポジション?の、覚(さとる)は、なんだか、こいつら、あんま好きになれねえなあ~って思いながら、読み進めましたね。なんだか、この二人の言葉のはしばしが、なんだか、好きになれなかったですね。こすズルい感じが、して。なんかなあ、こいつら、なんか、嫌だなあ、って思いながら、読み進めてました。適切でない例えだと思うのですが、早紀は、「信頼できない語り手」っぽいなあ、とかね、思いながら、この上巻、読み進めてましたね。桐野夏生の小説「グロテスク」の、語り手、みたいな印象を感じながら、読んでました。 あと、ざっくりした感じでは、カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」と、諌山創の漫画「進撃の巨人」みたいだなあ、とか思いながら、読んでましたね。主人公たちを取り巻く、限定された囲われた環境には、圧倒的な秘密が隠されている、みたいな感じ。ユートピアなのかディストピアなのか?とか思いながら、まあ、ドキドキしながら読み進めてましたね。この上巻は。

Posted byブクログ

2019/05/25

1000年後の日本が舞台のディストピアSF。1000年後といってもサイバーパンクのような機械仕掛けの世界ではなく、H・G・ウェルズの『タイムマシン』のような、自然と調和の取れた郷愁を誘うユートピアのような世界観で描かれている。田舎の田園風景のような穏やかな世界の裏に、日本の民俗学...

1000年後の日本が舞台のディストピアSF。1000年後といってもサイバーパンクのような機械仕掛けの世界ではなく、H・G・ウェルズの『タイムマシン』のような、自然と調和の取れた郷愁を誘うユートピアのような世界観で描かれている。田舎の田園風景のような穏やかな世界の裏に、日本の民俗学を元にしたおぞましい背景が見え隠れしていて、ページを繰る手が止まらない。とにかく世界観の作り込みが濃密かつ、謎の多い話なので、上巻を終えた後にはすぐに中巻へと手を伸ばしたくなるだろう。

Posted byブクログ

2019/03/29

1000年後の日本。 「念動力」が日常となっている世界観。 聞いたことも見たこともない生物がいっぱいなのに、すんなり入っていける。 子供たちの知らないところでは、きっととんでもない社会があるのだろう。

Posted byブクログ

2019/03/21

※全巻まとめての感想 ・構成 人間とバケネズミの支配・被支配関係を転覆すべく、バケネズミの反乱が起きるという展開はダイナミックで引き込まれた。 なお、あくまで早季の視点から書かれている以上、書かれた内容は必ずしも(客観的)真実ではないようだ。 ・ディストピア小説として 前半は...

※全巻まとめての感想 ・構成 人間とバケネズミの支配・被支配関係を転覆すべく、バケネズミの反乱が起きるという展開はダイナミックで引き込まれた。 なお、あくまで早季の視点から書かれている以上、書かれた内容は必ずしも(客観的)真実ではないようだ。 ・ディストピア小説として 前半は、ネコダマシなどの影がチラつき、徹底した管理社会の恐ろしさを感じた。政府に生殺与奪の権を握られている点で、『1984年』と似ている。 社会秩序維持と自由保障のバランスの取り方は興味深い。思想、言論や学問の自由はあまりなく、教育や倫理が秩序維持に重要な役割を果たしているようだ。 ただ、結局無垢の面の意義がわからない。 ・バケネズミとの戦争 本作の目玉はバケネズミとの戦争だ。 「攻撃抑制」や「愧死機構」が機能しない「悪鬼」の話など、前半で張った伏線が良く回収されていた。 バケネズミを率いるスクィーラが唱える民主主義の理念は印象的。最後に、バケネズミは呪力を持たない人間がネズミと掛け合わされた生物だと判明したときには、世界観が根底から揺らぐ。 本作は小説である以上、メッセージを伝える目的で書かれたものではないが、階級対立や人種差別、植民地支配、民主主義や人権の理念、科学技術の危険性などの問題を想起させる。また、作中における性・愛の在り方は風変わりで面白い。 ・その他 『新世界より』という題名は、現在我々が住む世界、いわば旧世界が滅んだ後の「新世界」の話である、という趣旨だろう。 呪力は、それが孕む危険や危険防止策が必要な点で、科学技術ないし核兵器に似ている。 呪力を背景に人間がバケネズミを支配する制度は、奴隷制や植民地支配を連想させる。 最後にスクィーラを裁く審判は極東軍事裁判のようだ。 「ヤモリも四つ足、我らも四つ足、ヤモリが越す坂ならば、我らに越えられぬ道理はない」という奇狼丸の発言の元ネタは、義経の名言(鵯越の逆落とし)に違いない。

Posted byブクログ

2019/03/08

独特な世界観になかなか付いてゆけず、でも何とか途中で投げ出さず読んだ。 これがいつかドキドキハラハラな展開へ繋がると信じて。 そして、やっと最後に近くなってから、先が読みたくてウズウズする感じになり…中巻へ!

Posted byブクログ