新世界より(中) の商品レビュー
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ミノシロモドキとの接触で、世界の真実を知る主人公たち。中巻では、上巻から2年後、14歳になった早季の話へと転換する。心身ともに成長した仲間たちは、思春期を迎える。上巻にあるように、本作は能力者たちが争わない愛の社会を作り上げた。その社会において、人間は性差を問わず、他者を好きになる。とくに思春期真っ最中の時期、学校でも同性同士でいちゃつくのは日常茶飯事である。その一方で、この時期は、内面的に非常に不安定な状態になりやすい。これが原因で、ある事件を引き起こす。本作の恐ろしいところは、優秀な呪力者なるとかつて期待された人でも、本人が少しでも情緒不安定になると、いとも簡単に抑圧され、消されてしまうことだ。悪鬼や業魔が現れないための徹底した管理型社会である。そのうえ、いつの間にか人々から忘れ去られてしまう。このように、単に呪力が優れていることが、必ずしも秩序を保つわけではない。それとは別に、人格指数という能力があり、物語の途中で、主人公が、この能力が抜きん出ていることが判明する。この箇所を読むと、指導者に求められる要素と実力(呪力)が必ずしも一致しないことがわかる。どんな危機に面しても、自身を見失わずに心を保つ、それが指導者のあるべき姿だという。
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1000年後の日本。 人間は『呪力』を手に入れた。 禁を犯して、町の外に出た、早季たち1班5人。 1班から1人また1人と姿を消して行く。 危険な兆候をみせたもの、『呪力』の能力が劣るもの… 残された者は記憶を消され、何事もなかったかのように。 そこまでしないといけないのか…...
1000年後の日本。 人間は『呪力』を手に入れた。 禁を犯して、町の外に出た、早季たち1班5人。 1班から1人また1人と姿を消して行く。 危険な兆候をみせたもの、『呪力』の能力が劣るもの… 残された者は記憶を消され、何事もなかったかのように。 そこまでしないといけないのか… 徐々に秘密が明らかになっていく… 子どもたちの『呪力』は使い方を間違えば、核兵器にも勝る… 『呪力』を抑えきれなくなった瞬は… ゴウマカ… 異常な進化を遂げた生物にも『呪力』が影響していたのか… だんだん繋がってくる… バケネズミ、もともとは何なんだろう… もとの世界はなぜなくなったんだろう… 日本の人口が5万人?? いよいよ最終巻へ。
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14歳には過酷な新世界です。 悪鬼や業魔になってしまうのか? Xか早季か、はたまた他の誰かか。 飛躍が過ぎるかな。 いや、だって新世界だから、何が起こってもおかしくないぞ。 結末やいかに・・・ 下巻へ
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上巻に比べると、怒涛の展開で話が進んでいく。真ん中の巻なので当たり前なんだけど、物語の本質や本題がみえてくるのでとても読み応えがある。呪力とは何か、悪鬼とは、業魔とは、この世界はいったい何なのか。そして数々の人間とは違う生物たちもたくさん出てきて、常にわくわくさせられる。5人の子供たちの力強さ、賢明さ、幼い弱さや脆さ、危うさ、優しさ、それらを持ちながら成長していき、そして少しずつ歯車が狂い始め、5人が5人でなくなっていく。ところどころ出てくる触れ合う描写が印象的。平坦で平和に意図して造られた世界でも、恋や愛、体の触れ合い繋がりみたいなのは大事なんだなあ、と思ったりした。はやく下巻も読みたい。
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上巻、中巻、下巻を読み終わったので感想。 ただただ面白い。これまた続きが読みたくて夜更かし必至。中巻では物語が大きく動き始め、人間味が出てきたように感じた。それぞれが今までの信じてきた当たり前を覆す事態に怯えながらも決断し、違和感に向かって傷つきながら進んでいく。心が痛むが皆が成...
上巻、中巻、下巻を読み終わったので感想。 ただただ面白い。これまた続きが読みたくて夜更かし必至。中巻では物語が大きく動き始め、人間味が出てきたように感じた。それぞれが今までの信じてきた当たり前を覆す事態に怯えながらも決断し、違和感に向かって傷つきながら進んでいく。心が痛むが皆が成長していく姿に期待もある。この巻で描かれた、同級生の瞬については衝撃的であったが、のちに下巻へと大事な布石となる。
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アニメの8〜16話まで あっという間に読み終わった、もう残り1巻しかないのが悲しい 少年漫画の主人公みたいな早季の性格が好き 瞬とのシーンも素敵だった
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ものすごいエネルギーを得た竜巻のごとく、 物語がうねりをあげて動き出す。 どんな結末を迎えるのかを只々楽しみにいざ下巻へ!
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いままで何の疑問もなく生きてきた世界に、初めて違和感をもち、大人に対する不信感をもって行動するところが面白かった。
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12歳から14歳になった早季たちのストーリーに移る。自分や町に対する見方が広がってきてさらにおもしろくなるし、さらに思春期独特の不安な空気感も、読んでいて見事にはまる。早季の想像を絶する別れの体験は、何度読んでも悲しい。
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完全に新世界に入り込んだ。 今まで常識に疑いを持たなかった登場人物たちの葛藤。 恐ろしい真実が見え隠れしていてまだまだ怖い。 一体どうなることやら。
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