新世界より(中) の商品レビュー
瞬の最期から唐突に、淡々と何事もなかったように流れる日常。 異性間では厳格な恋愛や性行為を同性間なら推奨する体制も非道く歪な形に思う。 それこそ人権など関係なく、人間をコントロールする手段として恋愛感情や性衝動を利用しているだけではないか。 十七歳までは人権がなく、不穏分子として...
瞬の最期から唐突に、淡々と何事もなかったように流れる日常。 異性間では厳格な恋愛や性行為を同性間なら推奨する体制も非道く歪な形に思う。 それこそ人権など関係なく、人間をコントロールする手段として恋愛感情や性衝動を利用しているだけではないか。 十七歳までは人権がなく、不穏分子として排除することがまかり通る排他的な世界。 そんな片隅で狡猾な質で勢いを増していくバケネズミのコロニー。 何もかもが奇妙で気味悪い。
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上巻で謎だった部分が徐々に明らかになっていきます。悪鬼と業魔の正体、突然同級生がいなくなる理由そしてその同級生の名前を思い出せない理由等々。 ページをめくる手が止まらず一気に読んでしまいました。
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バケネズミの抗争から何とか生き延び、街へと帰ってきた早季たち。 しかし待っていたのは、記憶操作という大人たちの抵抗であった。 彼女らは成長し、それぞれに思春期という微妙な時期を迎え、 何かが音も立てずに崩れていっていた。 この物語の一つのターニングポイントとなる業魔と呼ばれる、...
バケネズミの抗争から何とか生き延び、街へと帰ってきた早季たち。 しかし待っていたのは、記憶操作という大人たちの抵抗であった。 彼女らは成長し、それぞれに思春期という微妙な時期を迎え、 何かが音も立てずに崩れていっていた。 この物語の一つのターニングポイントとなる業魔と呼ばれる、 橋本・アッぺルバウム症候群というパニック障害と見られる悲劇。 この業魔化による悲劇によって、彼女らのバランスは崩れていく。 この悲劇によってバランスの崩れた子供たちを 大人たちは記憶操作というその場凌ぎの手段で誤摩化すが、 それは後の大惨劇を産む一つの要因としかならなかった。
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なんていうか…なんかもやもやしてなかなか読み進みませんw 仲間たちがどんどんいなくなっていく回。瞬は確かにおいしいキャラ設定ですが、キャラにすごい感情移入できるわけでもなく、世界観にすごい魅力を感じるわけでもなく。。相変わらずバケネズミの話だしw 設定固める話が多くて。。ってマイ...
なんていうか…なんかもやもやしてなかなか読み進みませんw 仲間たちがどんどんいなくなっていく回。瞬は確かにおいしいキャラ設定ですが、キャラにすごい感情移入できるわけでもなく、世界観にすごい魅力を感じるわけでもなく。。相変わらずバケネズミの話だしw 設定固める話が多くて。。ってマイナス要素しか書いてませんね(-_-;) うーんまあ下巻を読んだら改めて感想書き直すかもしれません。富子さまは興味深いです。
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上巻からうって変ってサクサク読みすすめられる。笑 人間の傲慢さ、バケネズミの裏の顔?が少しずつ明かされていくのがおもしろい。
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戦慄の面白さ。上中下巻の中でも、謎が徐々に深まる中巻が一番ドキドキしました。謎解きの下巻は疾走するように読めます。
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化けネズミと呼ばれる、ハダカデバネズミから進化した不思議な生物が今後の鍵を握ってくる。 呪力と呼ばれる力は万能のようで弱点があるってのが良い。
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ちょうど震災があった時に読んだから、直接的ではないけれど、 自分たちの生きているこの世界もいずれはこんな風になっていくのではという未来を想像させて身震いした。 フィクションだけれども引き込まれていって先が気になって仕方なかった。
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(※上・中・下あわせてのレビューです) 2008年1月に単行本で出版されたものの文庫化。 呪術を操ることができる人間と、その人間の周辺で育まれた異様で奇怪な生態系。 少年・少女(後半では成年に達しているが)たちが発見した綻びは、はるか1000年前に滅んだ先史時代と現在の世界を...
(※上・中・下あわせてのレビューです) 2008年1月に単行本で出版されたものの文庫化。 呪術を操ることができる人間と、その人間の周辺で育まれた異様で奇怪な生態系。 少年・少女(後半では成年に達しているが)たちが発見した綻びは、はるか1000年前に滅んだ先史時代と現在の世界を図らずもリンクさせる。 SFにして、冒険活劇である。 そして、3巻で1500頁の大部ながら、一気呵成に読ませる面白さがある。 だいぶ方向性は違うが、村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』のような。ただ、文章表現の巧みさという点ではやや点を引かざるをえない。(本書にかんしてはそれは特に重要な点ではないが) 作者の想像力、世界観の作り込みには恐れ入る。 2008年、第29回日本SF大賞受賞作品。
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上巻では、ちょっと不気味な雰囲気ながらも、魔法学校のような学校生活や夏キャンプの大冒険など、わくわくするような要素があった。中巻では夏キャンプからあっけなく日常に戻ったのがいっそう不気味だと感じた矢先に瞬が・・・。権力者と面会したあとの早希がちょっと優等生チックになってしまったの...
上巻では、ちょっと不気味な雰囲気ながらも、魔法学校のような学校生活や夏キャンプの大冒険など、わくわくするような要素があった。中巻では夏キャンプからあっけなく日常に戻ったのがいっそう不気味だと感じた矢先に瞬が・・・。権力者と面会したあとの早希がちょっと優等生チックになってしまったのがやや残念。いよいよ大変な事件が起こりそうで、下巻も楽しみ。
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