新世界より(中) の商品レビュー
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町の外に出てはならない・・・・・禁を犯した子供たちに倫理委員会の手が伸びる。記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。 仲間の中で最も優秀だった男の子が呪力の暴走で処分される・・・・ 残された子どもたちは、記憶を操作され何事もなかったように生活していく。 仲間の死。町からの脱走。記憶の操作。大人たちへの不信感。 そして、バケネズミという異形の生物との協力・・・・ 呪力とは?大人たちの教えとは?バケネズミとは? 物語は様々な要素を含み、膨らみながら展開していきます。
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新世界より、上中下の中巻。 この世界の危うい秩序のあり方が、段々と見えてくる。 悪鬼と業魔。 悪鬼は、人に対しても呪力を発動できる存在。 人に呪力を使用すると自身も死んでしまう、「愧死機構」が発動しない人。 たった一人悪鬼が現れただけでも、その町は壊滅の危機になる。 愧死機構を持つ人には、人である悪鬼は殺すことができないからだ。 「神の力」と自負するPK能力を持つ彼らの、どうしようもできない弱点。 悪鬼を現せないために、子供を徹底的に管理する方向へと社会は進む。 少しでも子供の性格や呪力の制御に問題が見られたら、すぐに処分する大人たち。 確かにこの方法なら、悪鬼の出現を未然に抑えることは可能かもしれない。 しかし、完全ではないだろう。 人間だって、動物である。その攻撃性が無くなる事はない。 生存本能と言ってもいいかもしれない。 どんなにコントロールしたとしても、攻撃性が強い人間は現れてしまうと思う。 悪鬼を殺すためには、愧死機構を外すしかない。 しかし愧死機構を外したら、再びPK能力を用いた戦いが起こり、人類は今度こそ絶滅してしまうかもしれない。 そして、業魔。 無意識下における呪力の漏出が、箍が外れたように止まらなくなってしまった人。 呪力の漏出は、周囲に影響を及ぼす。 生態系が急激に変化したのも、まさか人間達の呪力の漏出が原因だったとは。 業魔になってしまったら、治療法が無い。 本人はいたって理性があるのに、殺さざるを得ない。 本人に死を選ばせざるを得ない。なんて、哀しいのか。 一人、また一人と早季の仲間が減っていく。 瞬は業魔となり、彼女達からは瞬に関する記憶さえも改変された。 そして、守。彼は処分対象となり、真理亜とともに町から逃げる選択をした。 この世界は、果たして長く続くのだろうか。 大人が子供を管理し、性格や記憶を操り、時には処分する。 そこまでしても、悪鬼はきっといつかは現れるだろう。 呪力の漏出は、確実に生態系に影響を及ぼしている。 その顕著な例である業魔も、いつかは現れるだろう。 上巻ではとても平和な世界と思えた、この社会。 それは、まるで薄氷の上に存在しているかのような社会だった。
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全体を通して読むと面白い作品だと思います。 ただ、終盤になると「え?それだけ?」といったがっかり感は否めません。
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読み始めた当初は「少年少女が主人公」「中世日本の長閑な農村風景」「呪力」「架空の生物」といった設定からファンタジーぽいのかな~ハリーポッターぽいのかな~と思っていました。 しかし、序盤が終わる辺りから世界観が見えてきまます。 景色がうっすらと拓けていくように、少しずつ明らかに...
読み始めた当初は「少年少女が主人公」「中世日本の長閑な農村風景」「呪力」「架空の生物」といった設定からファンタジーぽいのかな~ハリーポッターぽいのかな~と思っていました。 しかし、序盤が終わる辺りから世界観が見えてきまます。 景色がうっすらと拓けていくように、少しずつ明らかにされる物語は異質です。 現在私達が住んでいる「科学技術が高い社会」 その社会が「愚かしい」紛争によって絶滅しており、本書においては忌むべき「古代文明」として記録されています。 「現代日本」の風景は、まるで近代以前の農村を思わせる小さなコミュニティ単位の生活を成している。 そこには自動車、携帯電話、高層ビルも存在しない... 科学に代わって人々が「コントロール」するのは呪力.。 かなり悲惨な展開の中で主人公の強さという設定の物語。 でも、どちらかというとこれは話の流れ的に不可欠で、与えられた属性でテーマは人間の業の救いの無さにあるようにも読めます。 人間の心の中に潜んでいる善と悪。 そして、差別と排他的暴力について考えさせられました。 「破滅的な力の制御」「異端者をどう処遇するか」「支配・被支配の矛盾」など、社会派なテーマも感じさせられる作品です。 しかし、物語としてそこまで深く考えなくてもあっという間に読めてしまう作品でもあります。 青春、恋愛、友情、ミステリー・サスペンスなども盛り込まれています。 多少、血なまぐさい内容がありますが、そういったのが苦手な方でなければ楽しく読み終える事ができると思います。 時間を忘れて想像力は働かせて、どっぷり世界観に浸りたい方には特にオススメの作品です!
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この話の面白いところは禁を犯したことによってあることを知ってしまった主人公たちが、様々な出来事を得て大人になっていくというかなり長い期間をとった物語の展開にあります。 今と全く違う文化の日本、特殊な力という舞台設定、それらを使ったその展開は自分の想像の範疇の上を行っていて良い意味...
この話の面白いところは禁を犯したことによってあることを知ってしまった主人公たちが、様々な出来事を得て大人になっていくというかなり長い期間をとった物語の展開にあります。 今と全く違う文化の日本、特殊な力という舞台設定、それらを使ったその展開は自分の想像の範疇の上を行っていて良い意味で期待を裏切ってくれました。 続きは↓で公開してます。 http://deepbluewill.blog122.fc2.com/blog-entry-206.html
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中盤はますます面白くなってきますね 大事な仲間たちがどんどんといなくなっていくあたりが切なかったです とくに瞬の最期はちょっと涙ぐんでしまった あの2人にももう会えないんだろうか・・・ そして信じていたものに裏切られたりと辛いことも多いですが、下巻でどうまとまるのかが気になる
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中巻より物語はスピードを増していく。 作品の紹介 子供たちの潜在意識に刷りこまれた「悪鬼」と「業魔」の伝説。悪夢の正体、その恐ろしい真実が明るみに出たとき、見せ掛けの平和は崩れ、社会を災厄が襲う
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なんか読み始めたら止まらなくて買ったその日に読破してしまったよ。少年Kの虐殺シーンとか結構エグかったなー。しかしどの作家も結局突き詰めていくと人間の愚かさみたいなものに行き着いてしまうものなのだろうか。思ったより冒険小説風味が強かったけどおもしろいと思う。
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あらすじ 教育の裏側で行われている友人たちの処分に気付いた主人公たち。 記憶操作を受け曖昧になった断片をたどり調べてみると、一緒の班だった友人が一人消え二人消え、そして次は。 ミステリーでもSFでも「現代プラスアルファ」の世界設定が面白くて好き。 現代にない条件を投下してどうな...
あらすじ 教育の裏側で行われている友人たちの処分に気付いた主人公たち。 記憶操作を受け曖昧になった断片をたどり調べてみると、一緒の班だった友人が一人消え二人消え、そして次は。 ミステリーでもSFでも「現代プラスアルファ」の世界設定が面白くて好き。 現代にない条件を投下してどうなるかという思考実験。有川浩の海の底(他の2作品も)が記憶に新しい。 以下ネタバレ 早季の芯の強さにそんな理由があったなんて。倫理委会長の登場と突飛な能力は少し無理があったけど、面白い設定。 下巻どうなるの!
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どんどん早季たちの世界が壊れていくなあ。 同性愛的描写に少しビビった。 俊は死んじゃったの?実は生きてましたー、とかないの? 真理亜はなんで死ななくちゃいけないんだろう。最初もそんなことが書いてあったし。気になる。
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