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電通とリクルート の商品レビュー

3.3

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

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2011/02/01

 電通とリクルートはそれぞれ、発散指向のマス広告と収束指向の情報ビジネスとあり、一億総中流の時代のマス広告から階層消費、分衆(格差で大衆が分割)の出現により細分化された人々に適切な情報を届ける情報誌そしてインターネットへ向かったとあった。  このあたりの流れは周知ではあるが、格差...

 電通とリクルートはそれぞれ、発散指向のマス広告と収束指向の情報ビジネスとあり、一億総中流の時代のマス広告から階層消費、分衆(格差で大衆が分割)の出現により細分化された人々に適切な情報を届ける情報誌そしてインターネットへ向かったとあった。  このあたりの流れは周知ではあるが、格差が80年代から始まっていたのが思っていたより早く意外でした。  細分化した情報を整理分類して提供するポータルから検索、そしてソーシャルメディアでの共感へ河岸を変えているネットですが、少々飲み過ぎた気がするのは年のせいだろうかw

Posted byブクログ

2011/02/01

「発散志向広告」の仕組みを築きリードしてきた企業が電通であり、「収束志向広告」のパイオニアがリクルートなのである。そして、人々は、「発散」された情報に反応する一方、情報の「収束」を求めていった。 という言葉がこの本の骨子を物語っている。 この本は決して2つの企業の読本ではなく...

「発散志向広告」の仕組みを築きリードしてきた企業が電通であり、「収束志向広告」のパイオニアがリクルートなのである。そして、人々は、「発散」された情報に反応する一方、情報の「収束」を求めていった。 という言葉がこの本の骨子を物語っている。 この本は決して2つの企業の読本ではなく、この2社が担ってきた日本人の欲望のお話しなのである。 広告は人々の欲望の映し鏡なのだ。高度経済成長の波に乗り、みんなが欲しいものを教えてあげてきた(作り上げてきた)発散志向広告から、検索に代表するような顕在化した欲求にストレートに応える収束志向広告。そのいずれもが独自の成長(環境への適応)をし、今日があるのです。 山本さんの本は、広告の担う役割の本質的な話しが書かれていて地味なんですが大きな納得を得られます。(若干この本は最後なにを言いたかったか良くわからんかったりもする・・・買う気の法則の方が好き)

Posted byブクログ

2011/01/31

広告という、人にモノを売るための動きについて、電通とリクルートという全く異なるアプローチで考えて行く。 しかし、メインは広告業ではなく、それを受け取る消費者の考え方がどの様に変わってきたか、それに応じて広告業はどう形を変えてきたのか。 広告業に興味があれば、読んで損はない一冊。わ...

広告という、人にモノを売るための動きについて、電通とリクルートという全く異なるアプローチで考えて行く。 しかし、メインは広告業ではなく、それを受け取る消費者の考え方がどの様に変わってきたか、それに応じて広告業はどう形を変えてきたのか。 広告業に興味があれば、読んで損はない一冊。わかりやすい論調で書かれているので、1時間ちょっとで読めてしまいますが、たくさんのことを考えさせられる一冊です。

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2011/01/30

発散志向広告の巨人「電通」と収束志向広告の巨人「リクルート」を通じた広告の遍歴、日本国内における消費行動の変遷をまとめた一冊。 電通とリクルートについての本かと思いきや、日本人の消費行動、生き方の変化を通じて”広告”がどのように変わっていったのかを著者が振り返っている。 振り...

発散志向広告の巨人「電通」と収束志向広告の巨人「リクルート」を通じた広告の遍歴、日本国内における消費行動の変遷をまとめた一冊。 電通とリクルートについての本かと思いきや、日本人の消費行動、生き方の変化を通じて”広告”がどのように変わっていったのかを著者が振り返っている。 振り返っているためか、必ずしも時系列に解説されているわけでもなく、もとに戻ったり新たな要素を取り入れて振り返ったりしているため、少し理解しにくいところもある。 しかし、広告から見た消費行動、生活様式の変化という観点では楽しめると思う。

Posted byブクログ

2011/01/30

■広告 ①「発散型志向広告」の仕組みを築きリードしてきた企業が電通であり、「収束志向広告」のパイオニアがリクルートである。 ②広告業界でまず求められる能力は、「変換のスキル」である。例)東海道新幹線をクリスマス・エクスプレスに。 ③80年代以降に、人々は自分のストーリーを作ってい...

■広告 ①「発散型志向広告」の仕組みを築きリードしてきた企業が電通であり、「収束志向広告」のパイオニアがリクルートである。 ②広告業界でまず求められる能力は、「変換のスキル」である。例)東海道新幹線をクリスマス・エクスプレスに。 ③80年代以降に、人々は自分のストーリーを作っていいことになった。ところが、それだけの創造力を持っている人は少ない。そこで、人々は自分のストーリーを「外注化」したのである。そして、雑誌やテレビ、そして広告がそのオーダーに応えた。 ④ネットのレビュー見ていると、ホテルでもレストランでも、本でも映画でも共通する傾向がある。それは、自分の体験を述べるというより事前の期待値との「答え合わせ」をしている表現がとても多いということである。

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2011/01/23

電通、リクルートともに企業として興味があったが、実際のこれまでの歴史や方向性についてはそれぞれ違ったバックグランドを持っているのだと知った。どちらも世の中の人々に対してメディアを通じて多くの情報を提供しているが、人々があこがれを抱きながらも現実的な選択を迫られているのは実感できる...

電通、リクルートともに企業として興味があったが、実際のこれまでの歴史や方向性についてはそれぞれ違ったバックグランドを持っているのだと知った。どちらも世の中の人々に対してメディアを通じて多くの情報を提供しているが、人々があこがれを抱きながらも現実的な選択を迫られているのは実感できる。人生の節目における情報を提供するリクルートと、CMを通じて人々によりよい生活やあこがれのイメージを提供する電通というのは、大きな夢や目標を抱きながらも日々の現実的な日常生活を生きていく上でこれからも意味のある役割を担ってくれると思った。

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2011/01/23

過去の広告産業を振り返り、これまでの日本人の情報収集のあり方を開設した本。 過去の振り返りであるがゆえに、特に真新しい知見はないように感じた。 電通とリクルートはその情報の特質に合わせ、全く逆の方向からそれぞれの方法で情報を編集し、世の中に届けてきた。 電通は「発散志向」、リクル...

過去の広告産業を振り返り、これまでの日本人の情報収集のあり方を開設した本。 過去の振り返りであるがゆえに、特に真新しい知見はないように感じた。 電通とリクルートはその情報の特質に合わせ、全く逆の方向からそれぞれの方法で情報を編集し、世の中に届けてきた。 電通は「発散志向」、リクルートは「収束志向」、そしてどちらも情報の元栓を抑え、それにより強い影響力を持っていた。 ただ、それがインターネットの台頭により、急激に失速している。 最後の予言めいた部分に関しては、個人的にはこう読み取った。 これからの時代は、過去における電通やリクルートはもう存在しない、すなわち全ての情報を自分で取得し、判断していく時代が来ているということか。

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2011/01/12

 題名にこの2社の名前が並んでいたことに違和感があったから読んでみた。どちらも名の通った超優良企業だけど、例えばトヨタとホンダ、最近ではyahooとgoogleみたいに、一緒に語られることはあまり無かった気がする。なぜだろうと考えてみると、それは世代による認識の違いではなかろうか...

 題名にこの2社の名前が並んでいたことに違和感があったから読んでみた。どちらも名の通った超優良企業だけど、例えばトヨタとホンダ、最近ではyahooとgoogleみたいに、一緒に語られることはあまり無かった気がする。なぜだろうと考えてみると、それは世代による認識の違いではなかろうかと思う。  リクルートを知ったのは大学生の頃で、未上場だけれど十分な知名度があった。元気な新興企業だなんて勝手に思っていたけれど、実は歴史があると知った。にもかかわらずあのアグレッシブさなのかと驚いた記憶がある。  その頃のリクルートはリクナビのシェアも独占的ですでに今の地位を築いていたから、なんとなくリクルート=情報と思っていた感じがする。一方で電通=広告と漠然と考えていた。 この認識があったから、2社を一括にすることがなかったんだと思う。 著者は本の中で   電通=農耕的=発散志向広告   リクルート=狩猟的=収束志向広告 というわかりやすい整理をしてくれている。耐久消費財のようにいくらでも売れるし買えるといった商品ではなく、家や結婚、就職など1つをチョイスする。そのための情報を扱っているのがリクルートで、そんな情報を掲載することを収束志向広告と表現している。これまでリクルートが手を出してきたのは、というかゼロから作り上げてきたのは電通が捉え切れていなかった草の根的な部分だった。それは強力なマンパワーをもつリクルートだから出来たことでもあった。「家が欲しい」と思わせる広告と、「この家にしよう」と思わせる広告。2社は互いに補完しあう形で人々の欲望を引っ張ってきた。そして、この2社の成長の推移から、人々の欲望の変化がわかると言う。  最後に今後の展望として、広告は「辞書の書き換え」とう機能に特化して、より広告的になることによって続くだろうとしている。この展望には、広告の売り上げは今後減少していゆくということが暗に含まれている。広告=パルコ的なものしかないと思っていたから、広告と欲望について整理できてよかったと思う。

Posted byブクログ

2011/01/09

[20100109読了]電通を「発散志向広告」、リクルートを「収束志向広告」として対比しながら、戦後から現在に至るまでの消費者心理を解いている。

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2011/01/04

2社の広告展開と情報と人々の関わりを、1950年からの30年(発散と全体化)と、1980年からの30年(収束と個別化)と、大きく二つの社会的潮流を絡めながら解説。 人々が何を目的に情報を求めていたのか。 その情報に対して自己をどのように投影してきたのか。 これから人々はどのよ...

2社の広告展開と情報と人々の関わりを、1950年からの30年(発散と全体化)と、1980年からの30年(収束と個別化)と、大きく二つの社会的潮流を絡めながら解説。 人々が何を目的に情報を求めていたのか。 その情報に対して自己をどのように投影してきたのか。 これから人々はどのように情報と付き合っていくのかを考えさせられる。 【キーワード】 ・発散志向広告と収束志向広告 ・意味の書き換えと規格の統一 ・元栓と毛細管 ・「physical reality」「pseudo reality」「virtual reality」 ・事前情報と現実との答え合わせ ・情報は未来を約束しない

Posted byブクログ