電通とリクルート の商品レビュー
昔、博報堂にいた人が書いた本。前書きに書かれているとおり、広告のことやタイトル2社のこと、というよりは人々の欲望の作られ方、のような内容。全体的に過去の振り返りが主。これからのことについてはほとんど書かれていないが、今起こっていることも、しょせん、過去の繰り返しであることが、逆に...
昔、博報堂にいた人が書いた本。前書きに書かれているとおり、広告のことやタイトル2社のこと、というよりは人々の欲望の作られ方、のような内容。全体的に過去の振り返りが主。これからのことについてはほとんど書かれていないが、今起こっていることも、しょせん、過去の繰り返しであることが、逆に良くわかる。 電通については良くわからないが、リクルートは知人が入社してたことがある。そこから聞く話と比べたら、本書に書かれている内容は掘り下げ方が少ないように思った。 広告会社でメディアについて研究していた人が書いただけあって、読み易いし、内容は新書というフォーマットにマッチしている。ターゲットは40代?同世代、同時代体験を期待するような昔話が多い。
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広告企業の二社にスポットライトを当てて戦後からの広告業を追った本書は、タイトルから発せられる下世話な空気とは異なり真面目に書かれた内容であった。時代によって広告が変わり、企業もそれに対応していっており、中々興味深い。しかし内容が多岐に渡り、また詳細な考察ではなく、著者の感じた感覚...
広告企業の二社にスポットライトを当てて戦後からの広告業を追った本書は、タイトルから発せられる下世話な空気とは異なり真面目に書かれた内容であった。時代によって広告が変わり、企業もそれに対応していっており、中々興味深い。しかし内容が多岐に渡り、また詳細な考察ではなく、著者の感じた感覚で語られるために消化不良を起こしてしまっている。
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電通とリクルート、この2者が作り出した「人々にとっての価値」の対比が面白い。今後どうなるのだろうか。
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電通とリクルートの事業沿革とその歴史的背景を振り返ることで、人々の広告に対する反応や情報の求め方などを明らかにしようとした一冊。 筆者は元博報堂の社員。特徴は上記の二社よりも、消費者側の動向にスポットを当てている広告論だという点であり、企業内部や業界動向の話を期待していた自分にと...
電通とリクルートの事業沿革とその歴史的背景を振り返ることで、人々の広告に対する反応や情報の求め方などを明らかにしようとした一冊。 筆者は元博報堂の社員。特徴は上記の二社よりも、消費者側の動向にスポットを当てている広告論だという点であり、企業内部や業界動向の話を期待していた自分にとっては肩透かしだった。 電通を「発散志向広告」リクルートを「収束志向広告」とカテゴライズし、それぞれが補完的に人々の欲求に答えてきたという観点は興味深かったが、肝心なその後の展望に関する記述が解りにくかった。
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・発散志向広告と収束志向広告 ・広告の役割の一つ → 辞書(意味)の書き換え ・情報誌を高収益ビジネスとして実現するためには寡占化が必要 ・消費者自らが「買う理由」を欲している ・優秀な売り手は、多くの迷える客に対して「理由」を上手に提供している '広告は、夢...
・発散志向広告と収束志向広告 ・広告の役割の一つ → 辞書(意味)の書き換え ・情報誌を高収益ビジネスとして実現するためには寡占化が必要 ・消費者自らが「買う理由」を欲している ・優秀な売り手は、多くの迷える客に対して「理由」を上手に提供している '広告は、夢を見せても夢への道のりを教えてこなかった。その道のりを知りたい、というニーズに応えたのが情報誌であった。' '人々が欲しかったのは「モノ」ではなく、「モノを買う理由」だったのだ。'
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2011年6月初版 山本直人 著 == 日本の戦後情報産業史を、広告という領域でそれぞれ異なるアプローチで拡大させてきた電通とリクルートに焦点を当てることで、整理した一冊。 そうかそういう整理も出来るかーという意味では、 ありそうでなかったアプローチなのかもなあと思い、 いろ...
2011年6月初版 山本直人 著 == 日本の戦後情報産業史を、広告という領域でそれぞれ異なるアプローチで拡大させてきた電通とリクルートに焦点を当てることで、整理した一冊。 そうかそういう整理も出来るかーという意味では、 ありそうでなかったアプローチなのかもなあと思い、 いろいろと面白く読めました。 ただ、ちょっと乱文というか、 結構、一見すると論旨が蛇行して進むように読んでて感じるので、 「あれ、何の話だっけ?」みたいになる本で、 ちょっと、集中力を要しましたがw
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情報に期待し過ぎていた自分に気が付いた。情報が多いからといって最適な選択肢や幸せは約束されない。あくまでも決断は"これまで積み上げてきた自分の価値観"に則る。
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ブックオフにて105円で入手。しかし値段に反して面白かったです。 「電通が日本を動かしている」 「結局は電通だよ(諦」 みたいなことを臆面無く言う人がわりといる気がする一方、 広告業界のビジネスがよくわかってませんでした。 そのへんのことが書いてあるのかなと思い、書名に惹かれて...
ブックオフにて105円で入手。しかし値段に反して面白かったです。 「電通が日本を動かしている」 「結局は電通だよ(諦」 みたいなことを臆面無く言う人がわりといる気がする一方、 広告業界のビジネスがよくわかってませんでした。 そのへんのことが書いてあるのかなと思い、書名に惹かれて購入。 結果としてはそのへんのことはよくわからなかったのですが(笑、 楽しく読めました。 これは情報産業を通じて、戦後日本の人々の価値観の変遷を分析した本です。 分析の視点もさることながら、さすが元広告業界の著者と言うべきか、 比喩の面白さというか、一つ一つの言葉のインパクトが印象に残ります。 特に美しく、かつ、本書の要旨がうまくまとまったくだりがあるので引用。 「自由な消費が始まろうとした頃、人々はマス・メディアという大きな船に乗った。そして、豊漁の後の嵐を経た頃に、小さな船が登場した。人々は徐々に、船を乗り換えた。そして、自ら情報の海を航海しようと試みた。 それがインターネットの時代である。 ところが、小さな船ほど潮の影響を受けやすい。気がつくと、小さな船は同じようなところに集まって、大きな船もまた近くにいる。いろいろな大きさの船が離散を繰り返しながら、結局は大きな潮に乗っている。」 前半は、高度成長期を背景にモノが社会に溢れる中、 人々は「買うためのストーリー」を提供してくれる発散型広告にのっかったということ。 しかしこうしたマス広告につきまとう誇大性(本書では「偽リアリティ」)に食傷気味となった大衆は、次第に自分の生き方を志向し始める。 大衆はマスではとらえきれず、分衆化、セグメント化していく。 この傾向に対応する存在としてインターネットが出現。 インターネットにより自分が情報を取捨選択できることで、情報の主導権が企業から人々の手に移ったかと思われた。 しかし、口コミサイトのレビューが、自分の体験を述べるというよりも「事前の期待値との答えあわせ」をしていることにも見られるように、 まだまだ外からの情報を求める人々がいる。 できる限り損をしないように、「情報との合一性に」による安堵を見いだしている。 しかし時代としては、広告は大きな変化の中にある。 という感じでした。 ちょっと乱暴な要約ですが。。。 広告について初心者すぎて、だいたいの記述を「なるほどなー」と素直に受け入れてしまいました。 これを読む事で何かすぐに役立つものがあるということはわかりませんが、小説に似た読み応えはあるかなと思います。
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元博報堂社員による、情報(広告)と人の生き方の関わり合い方を唱えた本。私たちに情報を提供する、二大巨頭「電通」「リクルート」を対比させつつ、時代とともに、彼らが人々の欲望にどう応えてきたのか、これからどこに向かうのか?を論じた一冊。 なるほどヘェ〜!と頷ける部分もあったが、論体自...
元博報堂社員による、情報(広告)と人の生き方の関わり合い方を唱えた本。私たちに情報を提供する、二大巨頭「電通」「リクルート」を対比させつつ、時代とともに、彼らが人々の欲望にどう応えてきたのか、これからどこに向かうのか?を論じた一冊。 なるほどヘェ〜!と頷ける部分もあったが、論体自体が抽象的で、なぞらえ方もなんかわかりにくく、結局何が言いたいんだこの人?ってのが、よくわからなかった。 彼が「おわりに」で主張しているとおりで、情報を発信したり整理する側が、「本当に人々のことを考えるならば、人々を情報への固執から解放してあげるという選択肢も考えるべき」とあるように、彼もまた、あえて読者に具体的にこうすることが大事だと伝えることの明言を避けているような気がした。そういう意味では、一貫してるんだけど、皮肉だが、逆にわかりづらいよ!という感想も半分(笑)。 ■電通とリクルートの対比 ・創業:戦前/戦後 ・基盤:元栓(電波)のうまみ/毛細管(中小企業まで網羅した営業力、編集力、起業力) ・広告の役割:発散志向(拡声と伝達)/収束志向(整理・ガイド) ・メディア:マスメディア/情報誌・情報サイト ・スキル:変換(意味の書き換え)/編集(規格化と検索性) ・対象:日用品/選択性の高いもの ・収益力:高売上/高利益率 →インターネットの登場で、現在は、線引きが曖昧になってきている ■感想 結局、彼が言いたいのは、「おわりに」の一文だと思う。 「(電通もリクルートも)多くの情報を与えてくれる一方で、時に情報による船酔いも起きてしまう」「(それらは地図でしかなく、決断するときには)指針となる読むもの、つまり聖書が必要」で、それは一人一人の中にあらる「それぞれの内面の聖書なのだ」。 電通もリクルートも、それぞれの強み・特色を活かして、世の中に欲望を生み出し、うまく距離をとりながら、広告というコミュニケーションをとり続けてきた。情報を使う我々消費者のほうも、うまくそれらの情報をケースバイケースで受け止めながら、ときに補完させながら、躍らされないよう・効率的に取得してきた。 でも、いくら受け取り方が変わってきても、これだけ情報量が増えると、意識的にも無意識的にも、誰ががつくった情報に依存してしまう。あまりにも情報が多すぎるから、つい探してしまうし、何を選べばよいか決め手が欲しい。でも、結局、情報はどう使うかでしかなく、最終的にどうしたいのか?は自分で決めること。情報に頼るだけではなく、結局自分は何がしたいのか?何のためにその情報が必要なのか?を見つめなおすことも大切ですよ。 …と、だいたいこんなところかな。 日本の一般的な小中高を経て、大学に入ると、必ず誰もが少なからず戸惑うだろうな、と思うのが、居場所。 それまでは、一定の枠組み(クラス)の中でカリキュラムが決められていた。その限られた範囲内で、自ずと自分の居場所が決まり、ある程度行動も決まっていた。それは言い換えれば、誰かがつくった枠組みの中で、行動も制限されていた、ということになる。 それが大学に入るとガラリとかわる。正確にはかわったわけじゃなくて、枠組みや制限自体は残っているんだけど、いっきに広がった感じ。 自分でどうしたいか?どう時間を使って、何をして、誰と過ごすかを、自分で考えて決めるというカルチャーショック。居場所を自分でつくっていかなくてはいけない焦り。 慣れれば最高、慣れるまでは大変。 いま考えれば、あれも大人への第一歩だったんだろうけど、情報の関わり合い方と似ている。そもそも自分の置かれている状況が限られている狭い社会や時代においては、上から降ってくる情報を鵜呑みにしがちだし、大衆化しやすい。でも、自由の幅が出てくると、情報が多すぎて決められないから誰かに整理して欲しいし、後押しが欲しい。自分が選ぶ方向は間違ってないかどうか答えが欲しい。 前者が小中高の私で、後者が大学生になりたての私。 そもそもどんな生き方があるかわからないから、情報を頼る。その生き方をするにはどうすればいいのかを知るためにも、情報を頼る。 どっちも欠かせない作業だけど、これまで自分がどう生きてきて、どうなりたいのか?は、自分しかわからない。 本当は、この作業を、大学に入るとか入らないとかの前に、みんなやったらいいと思う。 そういうことを思いださせてくれた一冊ではあった。
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電通モデルを発散志向の広告、(ネット広告モデルのルーツとしての)リクルートモデルを収束志向の広告と位置付けた論述展開。 この2社をツールとした中での戦後から今に至る日本の消費分析が「なるほど」という感じで読めました。 電通は元栓を押さえることで収益の基盤を確立することで圧倒的な...
電通モデルを発散志向の広告、(ネット広告モデルのルーツとしての)リクルートモデルを収束志向の広告と位置付けた論述展開。 この2社をツールとした中での戦後から今に至る日本の消費分析が「なるほど」という感じで読めました。 電通は元栓を押さえることで収益の基盤を確立することで圧倒的なシェアを実現し、リクルートが毛細管の拡張と維持を最大の経営資産として勇躍した。 これからの時代、日本というマーケットだけで捉えた場合、彼らがどのようなアプローチをとり続けていくのか興味深い。 グローバル展開では、タイムマシンモデルによりこれまでのノウハウが役立つ場面も多々あるのであろうが、日本においてはどのような進化が必要なのかよく見えないので注目したい。 「キュレーションの時代」ではビオドーブと呼ばれていた、濃くて良質なビジネスマーケットとしての無数の塊を効率よく創造していくことが生き残りのための一つの術なのだろう。 そういう意味では、リクルートの次のチャネル展開が興味深い。
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