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ホーキング、宇宙と人間を語る の商品レビュー

3.5

37件のお客様レビュー

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2011/10/16

物理が大の苦手だった自分にとって、決して読みやすい本では無かったが、あっさり神の存在を否定していて驚いた。特にアメリカではいろいろ難しいだろうなと思ったが、現代最高と考えられている科学者の一人がこのような考え方をしていることは興味深い。

Posted byブクログ

2011/09/21

昨今のアマチュア向けの理論物理学本、非常に充実していて、そういう本をマニアックに読みなれてくると、今さらホーキングでもないよなあ、と。 一般の認知度が高いだけに、つい卒業したよ、と言いたくなると思います。 私はそう思っていたので、あまり期待しないというか読み始めの頃は、もうこの...

昨今のアマチュア向けの理論物理学本、非常に充実していて、そういう本をマニアックに読みなれてくると、今さらホーキングでもないよなあ、と。 一般の認知度が高いだけに、つい卒業したよ、と言いたくなると思います。 私はそう思っていたので、あまり期待しないというか読み始めの頃は、もうこの程度の事、みんな知っているよ、と少しガッカリしながら読み進めたのですが、やはりこの人は凄いです。 他の本と一番違う処は、知識として知っていることを理解させる哲学が深い事。理論物理学が宇宙に挑む過程での、歴史的な、思想史的な視点がこの著者の値打ちです。 では、以下は何回読んでも覚えられない量子電気力学と量子色力学の備忘録 1)電磁場の量子論が量子電気力学略してQED(←証明終了の事ではない) リチャード・ファインマンが、ファインマンダイヤグラムとして定式化。 力の場がボソン。物質粒子がフェルミオン。電子やクォークはフェルミオンです。でも光子はボソン。 荷電粒子間のあらゆる相互作用は光子、ボソンのやり取りです。 この力を媒介する粒子が交換されるすべての方法を分かりやすく説明するのが、ファインマンダイヤグラム。 でも無限個の異なる寄与を足し上げてしまうと、電子の質量や電化が無限大になる。 これに対処するのが、「繰り込み」理論で、現れる無限大の負に無限大の和を相殺させる。 観測と非常に一致するが、数学的には怪しい作業で、これを救ったのがワインバーグ・サラムの電磁気力と「弱い力@弱い核力」の統一理論 W+、W-,Z0と呼ばれる三つの粒子を予言し実証される。 2)量子色力学QCD:強い力@核力はそれ自身で繰り込み可能の理論 クォークに3つの色、レッド、グリーン、ブルーを仮想する。 それぞれに反粒子のパートナーが存在し、それはアンチレッド、アンチグリーン、アンチブルーとなる。 組み合わせると色が消えるものだけが自由粒子として存在出来る。 カラーとアンチカラーは打ち消しあうので、クォークとアンチクォークは無色のペアを構成し、メソンという不安定粒子となる。 3つのカラーがすべて混ざっても色は消えて1つずつの色を持つ3つのクォークはバリオンという安定粒子を構成し、陽子、中性子となり原子核を構成します。 強い力@核力は、クォーク間の距離が近いと小さく、離れていくと強くなる漸近自由性という性質を持ちります。 ゴムバンドで結びついているイメージですね。 原子核はフェルミオンであるバリオンで構成されると・・・言う事でイイの? 量子力学のクォークの呼び名は、沢山あり過ぎて何度覚えてもすぐに忘れてしまう。 「そんなもの誰が注文したんだい@ラービ」 プロですら、こうだもんね。 M理論の数学とか、理論物理学の先端は、ちょっと人類の頭脳を超えてきつつある感じもします。 でも、乗り越えていくんだ、と信じてますけどね。

Posted byブクログ

2011/08/29

グランドデザイン-宇宙の偉大な設計図-を探求する一冊。 宇宙を支配する究極の理論に関する最新の研究を紹介するとともに、なぜ宇宙は存在するのか?という根源的な問いに対しても科学的に答えを見つけ出そうとしている。 たしかにこの本は宗教者にとって物議を醸す一冊になっただろうと感じた。す...

グランドデザイン-宇宙の偉大な設計図-を探求する一冊。 宇宙を支配する究極の理論に関する最新の研究を紹介するとともに、なぜ宇宙は存在するのか?という根源的な問いに対しても科学的に答えを見つけ出そうとしている。 たしかにこの本は宗教者にとって物議を醸す一冊になっただろうと感じた。すごくドライに神の存在を否定している。 その他の感想としては、 挿絵の黄金長方形のイラストが美しい。 中身とは関係ないですが、「ホーキング、宇宙と人間を語る」という日本語タイトルはあまりにも抽象的にぼかしてしまっていて、本書を理解する妨げにならないだろうかと思いました。原文の「The Grand Design」に近い意訳をすべきかと。ちょっと商業的なキャッチコピーにしすぎな感が否めないです。(同氏の日本語版はいつもこういうタイトルになっているのが残念)

Posted byブクログ

2011/08/26

おそらく、ホーキングに限らず科学者が宇宙や人間について語る という意味を真に理解するには、日本の文化で育った私には想像できない部分があるのだと思う。なので、この本を 宇宙論概説として読むか、哲学として読むか、で受け取る側の印象や評価も異なるのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2011/08/19

本書は、ここ数年の素粒子論・宇宙論の導いた知見を紹介しながら、「モデル依存実在論」と称する著者の哲学・科学観を披露する。 それは、絶対真理となる唯一の物理理論モデルの構築を追究するのではなく、ある観測事実を説明するのに最も都合の良いモデルを複数の異なるモデルからその都度状況に応...

本書は、ここ数年の素粒子論・宇宙論の導いた知見を紹介しながら、「モデル依存実在論」と称する著者の哲学・科学観を披露する。 それは、絶対真理となる唯一の物理理論モデルの構築を追究するのではなく、ある観測事実を説明するのに最も都合の良いモデルを複数の異なるモデルからその都度状況に応じて選択利用すれば良いとする考えだ。 この考え方は、安直な認識論的相対主義に短絡し易い点に注意しなければならないものの、従来の科学観を覆す新たな知見として学ぶ価値はあったように思う。

Posted byブクログ

2011/08/06

この本を自分なりに要約すると、 「10^500*10^-500=1。よって生命の存在に神は不要である。ちなみに生命とは『コンピュータで計算できないほど複雑な物』とする。」 というもの。 人によって持つ感想は違うと思うが、率直に言うと自分は「くだらない」と思ってしまった。もっと意...

この本を自分なりに要約すると、 「10^500*10^-500=1。よって生命の存在に神は不要である。ちなみに生命とは『コンピュータで計算できないほど複雑な物』とする。」 というもの。 人によって持つ感想は違うと思うが、率直に言うと自分は「くだらない」と思ってしまった。もっと意識とか知能にまで踏み込んだ宇宙論を期待していたのに。最新の宇宙論を易しく説明してくれているという意味でとても良い本だと思うが、期待を裏切られたという意味で敢えて★1つにしておく。 物理学と哲学の大統一理論の完成はまだまだ先の事になりそうだ。

Posted byブクログ

2011/07/26

【感想】 新聞等でも話題になった本書だが、つまるところ、人間原理によって宇宙の法則を説明することで、神なしでも宇宙創成が成り立つことを示した。現代物理学の要諦をきわめて分かりやすく説明している点で素晴らしい。ある大学教授が言っていたが、イギリス人は難しいことを、学問レベルを落とさ...

【感想】 新聞等でも話題になった本書だが、つまるところ、人間原理によって宇宙の法則を説明することで、神なしでも宇宙創成が成り立つことを示した。現代物理学の要諦をきわめて分かりやすく説明している点で素晴らしい。ある大学教授が言っていたが、イギリス人は難しいことを、学問レベルを落とさずに簡単にする点で確かに優れているといえよう。 ぜひ、本書を読んだ後、訳者あとがきを読まれたい。ホーキングの見方が決して100パーセント受け入れられているわけではないことが分かり、科学者の書いた本を決定本としてみなすわけにはいかないことを読みとることができる。 【特記事項】 ・自然法則の概念を最初に明示的かつ厳密に定式化したのはルネ・デカルト ・イギリスの詩人アレキサンダー・ホープは「自然と自然法則は夜の闇に横たわっていた。神は言いたもうた、ニュートンあれ!するとすべては光の中に現れた」 ・人間の行動は自然法則によtって決められていると認める一方で、その結果は非常に複雑な方法で決められ、非常に多くの変数を含むため、現実的には未来を予言することは不可能である、と結論付けるのが妥当。人間が自由意思を持っている、というのは有効理論である。 ●実在とはなにか。コペルニクスのモデルもプトレマイオスのモデルもどちらも正しい。ただコペルニクスのほうが簡単なだけ。 ・実在という概念は、描像や理論から独立して存在することはない。モデル依存実在論。事実、見ていると思う対象は脳が作った心象に過ぎない。事例:クォークもその存在自体がはっきり確認されたわけではないが、それがあるといろいろなことの説明がつく。 ・「理論はできる限り単純であるべきだ。しかし必要以上の単純化はよくない」アインシュタイン ・観測結果にあう理論や法則ならなんでもよい、というのがホーキングの見解。 ●量子力学 ・あるシステムのある時刻における状態が与えられれば、自然界の法則はその過去や未来を決定するのではなく、さまざまな過去や未来の確率を決定するのだ。 ・粒子はスタート地点とゴール地点を結ぶどの経路でもとりえ、その位相を足し合わせる=ファインマンによる歴史総和法または経路積分法 ・現在を観測することに依って過去が変わることがある。ジョン・ホイーラーによる「遅れた選択」実験 ・M理論。これは11次元の理論。ひも理論は10次元。M理論はいくつかの理論を包含する。M理論はひも、点粒子、2次元粒子、3次元塊、Dブレーンを含む。 ・人間原理には弱い人間原理と強い人間原理がある。 ・マルチバース理論 ●宇宙の自発的生成。これが答えである。

Posted byブクログ

2011/07/21

ホーキング博士の本をはじめて読んだ。 包み隠さず書けば、博士のことばの1/10も理解していない。 量子力学も、相対性理論も基礎の基の字もわかってはいないのだから、 当たり前な話なんだけど。 それでも、最後まで読もうと思えたのは、難解な内容を軽快な文面で綴ってあるからかもしれない...

ホーキング博士の本をはじめて読んだ。 包み隠さず書けば、博士のことばの1/10も理解していない。 量子力学も、相対性理論も基礎の基の字もわかってはいないのだから、 当たり前な話なんだけど。 それでも、最後まで読もうと思えたのは、難解な内容を軽快な文面で綴ってあるからかもしれない。 少なくとも専門家だけに向けた論文ではないのだから、 一般人にウケる内容だったってことかな。 一番、興味深かったのは、この宇宙が三次元どころか、10の500乗もの空間が可能性として存在してるってこと。 ドラえもんの世界どころの話ではなあですな。

Posted byブクログ

2011/07/12

ホーキングの本としては珍しく、少し哲学的要素が強い。面白い本でした。 個人的にはモデル依存実在論の話が興味深く、あるモデルがほんとうかどうは重要でなく、そのモデルが観測結果をよく説明するかどうかが重要というのは現代物理学をよく表している気がする。 また良いモデルの条件を4点ほどあ...

ホーキングの本としては珍しく、少し哲学的要素が強い。面白い本でした。 個人的にはモデル依存実在論の話が興味深く、あるモデルがほんとうかどうは重要でなく、そのモデルが観測結果をよく説明するかどうかが重要というのは現代物理学をよく表している気がする。 また良いモデルの条件を4点ほどあげていますが最後の「将来の観測を予言し、その内容が結果に合わなければモデルが間違っているとわかること」をあげているのはモデルによる物理法則の導出・証明にとって要となる部分だと感じた。

Posted byブクログ

2011/07/03

最近宇宙の研究動向に興味を持っている。 テレビではNHKのコズミックフロントを毎回欠かさず見ている。 本も読んでみた。 宇宙はなぜあるか、自然法則はなぜ作られたか等について量子論を交えながらホーキングの思いが分かりやすく書かれていた。 ニュートンリングや不確定原理等、過去に習った...

最近宇宙の研究動向に興味を持っている。 テレビではNHKのコズミックフロントを毎回欠かさず見ている。 本も読んでみた。 宇宙はなぜあるか、自然法則はなぜ作られたか等について量子論を交えながらホーキングの思いが分かりやすく書かれていた。 ニュートンリングや不確定原理等、過去に習ったことの復習をしながら読んでいる^ ^

Posted byブクログ