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ホーキング、宇宙と人間を語る の商品レビュー

3.5

37件のお客様レビュー

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2015/09/16

☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB04352678

Posted byブクログ

2017/05/02

『宇宙で面白いのは、「物理」がシンプルであるのに対して、「化学」が複雑であること。』 相対性理論を含めた古典物理学、量子力学を平易に解説した上で、万物に適用しうる普遍法則は存在するのか?という命題に体当たりしている。M理論を支持する技術的な根拠だけでなく、自身の哲学観も交えて語...

『宇宙で面白いのは、「物理」がシンプルであるのに対して、「化学」が複雑であること。』 相対性理論を含めた古典物理学、量子力学を平易に解説した上で、万物に適用しうる普遍法則は存在するのか?という命題に体当たりしている。M理論を支持する技術的な根拠だけでなく、自身の哲学観も交えて語っているため、非常に読みやすく、「神は”なぜ”宇宙をつくったのか?」という大衆的な終局地にも違和感なく不時着している。あとがきで「偉大な設計図」に触れて本と宇宙を対比させている点もまさに慧眼であり、そこらの宗教チックな宇宙本との歴然たる格差を実感せずにはいられない。

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2013/12/16

経験とは不思議なものだ。外国語の本を一冊読んだくらいで語彙力が増える筈はないのに一冊読み切れば何故か二冊、三冊と読めるようになる。日本語版でも外国語みたいなホーキング本もこれで五冊目。読み飛ばし方を覚えたのか普通に読めた。但、理解できたかと言うと話は別。科学の言葉は数学であり厳密...

経験とは不思議なものだ。外国語の本を一冊読んだくらいで語彙力が増える筈はないのに一冊読み切れば何故か二冊、三冊と読めるようになる。日本語版でも外国語みたいなホーキング本もこれで五冊目。読み飛ばし方を覚えたのか普通に読めた。但、理解できたかと言うと話は別。科学の言葉は数学であり厳密な意味で量子宇宙論を言語化することはできない。結局はお決まりの喩え話に慣れただけか?それでもはロマンがあり頭の体操にはなる。それにしても宇宙創造における絶対者の不在を説くのに、こんなにも長大な前振りが必要とは...欧米圏も大変だ!

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2013/04/12

何度も読み返しながら読み進めたんだけど、根本的な知識ないから全く理解はできない。 ただ、宇宙と人間の存在を論理的に言い切っていることにすごい感動を覚えた。科学・物理の法則をもって100億年を超える話ができる。ここ数千年の歴史や現代の問題とは違ってスケールも大きさと、量子論という超...

何度も読み返しながら読み進めたんだけど、根本的な知識ないから全く理解はできない。 ただ、宇宙と人間の存在を論理的に言い切っていることにすごい感動を覚えた。科学・物理の法則をもって100億年を超える話ができる。ここ数千年の歴史や現代の問題とは違ってスケールも大きさと、量子論という超ミクロの世界の話がつながっている。世の中すべてのものはなにかにつながっていて、なにか意味はあるのかもしれない。宗教や哲学とも共通したテーマになっていて、非常に興味深く読んだ。 相対性理論の本をもっと読んでみることにする。

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2012/06/12

難しかった~( ̄▽ ̄) ホーキングは、哲学は死んでしまっていて今日、科学が人類の知の探求において発見の松明を掲げて進むことになったと述べているが、私はこの本の内容を哲学的に捉えてしまった。 もっと、難解な文章に触れて己の読解力を鍛錬することが必要であると感じさせてくれた書籍。

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2012/04/28

哲学が自由に見えて不自由なのは地盤の確かな寄る辺を持たないからである。物理学が哲学では到達できない知見を次々に発見できるにつけ、その感をなおも強くする。  ホーキングは科学者の中でも独特な考え方をする。それは普通は科学法則が真理を精確に表現しているかを問題にするが、ホーキングは科...

哲学が自由に見えて不自由なのは地盤の確かな寄る辺を持たないからである。物理学が哲学では到達できない知見を次々に発見できるにつけ、その感をなおも強くする。  ホーキングは科学者の中でも独特な考え方をする。それは普通は科学法則が真理を精確に表現しているかを問題にするが、ホーキングは科学法則が真理の意図するものでなかったとしてもそれが観測結果と一致さえすればそれで問題ないとする考え方である。  例えば、私がクラスの出席簿を住所が学校に近い順に並べた結果、 1.一村 2.二階堂 3.三鷹 4.四谷 5.五代 6.六道 7.七尾 8.八木 9.九鬼 となったときに、出席簿の法則として「名簿の順番と名前の数字は一致する」としたときにそれは出席簿を作るときの意図とは異なる。しかし、それは観測結果に合致するので問題ない。ホーキングにとっては、実在するものだけが説明できるのではなく、説明できるものも実在するのである。  今日の物理学で分かってきた(とされる)こと ・宇宙のあり方は10の500乗通りあること。これは途轍もない宇宙の織物の豊富さある。この数は宇宙一つを一秒で全解析できたとしても、この宇宙が始まってから現在まで解析できるのは10の20乗通りであることを考えればその気の遠くなる数に圧倒される。 ・さらにこの宇宙の歴史はただ一通り存在するのではなく、観測者で我々(というより私ひとりひとり)がどういう風にあるかによって歴史も決定する。過去の延長で現在があるのではなく、現在によって過去が決定される。宇宙は無限の様態を取ることが出来る。自分がビルから飛び降りて地面にたたきつけられる過去、ジャニーズにスカウトされる過去、車に引かれる過去、ラーメンを食べて食中毒を起こす過去、道を右折する過去、左折する過去、直進する過去、きりがない。それは無限であるが、現在の自分が確定すると、現在の自分の存在のあり方が可能になるように過去がたったひとつ(或いは有限のルートが)決定する。  もっと言えば、そうならないパラレル宇宙も考えられるわけである。7時に起きる現在と8時に起きる現在と9時に起きる現在・・・を持つ宇宙が無数に分岐して存在する。過去は無限であるが、現在の確定によって収束し、未来は無限にそれぞれの未来宇宙が存在する。  このことを考慮に入れないこれからの哲学は無意味な遊戯に墜ちるだろう。

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2012/03/11

『201203 宇宙・物理強化月間』 以前からずっと読みたいと思っていたホーキング。しかも佐藤勝彦さん訳という安心感。 読みやすかったけど、あくまで宇宙論の概略に留まっている。個人的には「ライフゲーム」のくだりが気に入った。 ところで、各章の冒頭に黄金比を象った写真(CG)が...

『201203 宇宙・物理強化月間』 以前からずっと読みたいと思っていたホーキング。しかも佐藤勝彦さん訳という安心感。 読みやすかったけど、あくまで宇宙論の概略に留まっている。個人的には「ライフゲーム」のくだりが気に入った。 ところで、各章の冒頭に黄金比を象った写真(CG)が提示されている。読み進めるごとに「次はどんな画だろう?」と興味をそそられた。詳しくは書かないが一種の叙述トリックに近い面白さもあった。ただ、ほとんどが連続性を持った画だったのに、4章と5章だけが場違いで理解できなかった。私が気がついていないだけでちゃんと繋がりがあるんだろうか。

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2012/01/21

モデル依存実在論下では、あるモデルが本当かどうかは重要ではありません。そのモデルが観測結果をよく説明するかどうかが重要なのです。

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2012/02/01

 科学史のおさらいから入って,「実在とは何か」という哲学問題や,相対論・量子論の概要,それを基にした現在の宇宙論について,平易に親しみやすく解説してくれる。  古くから哲学者が大好きな「実在」の問題については,「モデル依存実在論」という立場をとっている。まあ物理学者の大半は同じな...

 科学史のおさらいから入って,「実在とは何か」という哲学問題や,相対論・量子論の概要,それを基にした現在の宇宙論について,平易に親しみやすく解説してくれる。  古くから哲学者が大好きな「実在」の問題については,「モデル依存実在論」という立場をとっている。まあ物理学者の大半は同じなんだろう。観測結果をよく説明するモデルであればそれを採用しよう,という立場で,「本当に実在するのか」という扱いにくい問いは避ける。賢明だと思う。  量子論については,粒子と波の二重性,不確定性原理の二つを強調。これさえ知っておけば大丈夫と優しい。ただ,ファインマンの経路積分については結構詳しく紹介して,現在から過去へと宇宙の歴史を辿る「トップダウン的アプローチ」につなげている。すべてのとりうる経路を辿って今の状態があるのだ。  宇宙の起源については,無境界条件を解説。宇宙がまだ小さく,一般相対論と量子論の双方に支配されるようなサイズだったころには,時間次元がなくて空間次元が4つあったという。北極南極は他の地点と何ら変わらないのに,そこだけ経度が不定になってしまうのと似た話。  巻末近くでは,神と人間原理の関係。自然が混沌として見え,神の存在で世界を説明してきた古代から,ノイズの少ない天体の運行の観測から自然法則の概念が芽生え,地上の法則との統一,決定論の全盛期を経て,再び人間原理という「神」に回帰したのだろうか。いや,そうではない。マルチバースの考えでは,自然法則や物理定数が,生命や人間の存在を許容するように奇跡的にうまく微調整されているこの宇宙のほかにも,無数の(10^500個)宇宙があるとする。そう説明することで,創造主の存在は不要になる。  …実は,いろんな本でこういう説明を読んだのだけど,いまだにいまいち腑に落ちない。でもホーキングたちのような優秀な頭脳が,そういう結論に達しているのだから,信頼してもいいような気はするな。  哲学との関係で印象に残ったのは,しょっぱな第一章の,「現代において哲学は死んでしまっているのではないでしょうか。哲学は現代の科学の進歩、特に物理学の進歩についていくことができなくなっています。」というくだり(p.10)。確かに。以前読んだ「時間」についての哲学本には強烈な違和感を感じた。相対論に関する理解なしに,時間を哲学することができるわけないよな…。 「万物の理論」としてはM理論がなかなか有望らしい。ただしこれは複数の理論を重ねた「世界地図のようなもの」。ふうん,リーマンのゼータ関数みたいなものかな。ゼータ関数は,特異点以外どこでも無限回微分可能な連続関数なのに,定義域全体を一つの式では表せず,解析接続で複数の式をパッチワークのようにつないで表したりするし。

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2011/10/22

光速を超えるニュートリノの存在を示唆する実験結果のニュースが2011年9月に出ていたが、昔好きだった科学の話から、最近遠ざかっていたので、ホーキング博士の最新の本を読んでみた。基本的には非常に分かりやすく書いてある。一部は常人の想像の域を超える部分もあるので、難しく感じるが、難し...

光速を超えるニュートリノの存在を示唆する実験結果のニュースが2011年9月に出ていたが、昔好きだった科学の話から、最近遠ざかっていたので、ホーキング博士の最新の本を読んでみた。基本的には非常に分かりやすく書いてある。一部は常人の想像の域を超える部分もあるので、難しく感じるが、難しい物理の知識がなくても読める。

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