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ツァラトゥストラ(上) の商品レビュー

3.9

42件のお客様レビュー

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2024/05/25

砕けた言葉が使ってあるけど、すっと理解出来ない。まるで詩を読んでいるようだ。しかも、どちらかと言うと売れない詩人の。。 あのニーチェの、あのツァラトゥストラ、という予備知識、先入観無しに読んだら、多分駄作と思った気がする。 気に入った、あるいは、えーっと思ったフレーズはこんな...

砕けた言葉が使ってあるけど、すっと理解出来ない。まるで詩を読んでいるようだ。しかも、どちらかと言うと売れない詩人の。。 あのニーチェの、あのツァラトゥストラ、という予備知識、先入観無しに読んだら、多分駄作と思った気がする。 気に入った、あるいは、えーっと思ったフレーズはこんな感じ。 P26 俺が愛するのは、サイコロで自分にいい目が出ると、恥ずかしく思って、『あれっ、いかさまやっちゃった?』とたずねる人間だ。 P133 女はおもちゃであれ。まだ存在しない世界の美徳に照らされた宝石のように、純粋で上品な、おもちゃであれ。 お前たちの愛のなかで、星の光が輝いてあれ!『超人を産みたい!』が、お前たちの希望であれ。 P145 しかし、余計な人間たちでさえ、死ぬときにはもったいぶる。実が空っぽのクルミでさえ、音を立てて割られたい。 P171 君たちには、神というものを創造することができるか? できないなら、どんな神のことも語るべきではない。しかし超人を創造することなら、できる。 P182 以前、悪魔にこう言われた。「神にも地獄がある。それは、人間を愛していることだ」 そして最近、悪魔がこう言うのを聞いた。「神は死んだ。人間にたいする同情のせいで、死んでしまったのだ」

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2023/12/24

大胆な訳ではあると思うが、読みやすいのか読みにくいのか、判断に苦しむ。深いとニーチェ自身は自負したそうだけど、既成価値観の破壊ばかりのようにも思えるのは勘違いか。

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2023/10/05

全然理解出来なかったけど、何となくすごい本なんだろうな、ってオーラは感じた。 世間で言われてる常識的なものを小難しく逆張りしていくんだけど、比喩がすごくてなかなか読み取れない。 ニーチェと言えば力を求め、弱者を嫌う哲学だと思ってたけど、悪に対しても寛容なのは以外だった。

Posted byブクログ

2023/08/07

ドイツの思想家・古典文献学者ニーチェの思想のエッセンスが詰め込まれた本。 名前だけ借用したゾロアスター教の開祖ツァラトゥストラの口を通して、ニーチェの思想が語られる。キリスト教聖書のパロディでもあり、物語でもあり、詩でもある。 人生は無意味だ。でも、だからこそ、無意味から始め...

ドイツの思想家・古典文献学者ニーチェの思想のエッセンスが詰め込まれた本。 名前だけ借用したゾロアスター教の開祖ツァラトゥストラの口を通して、ニーチェの思想が語られる。キリスト教聖書のパロディでもあり、物語でもあり、詩でもある。 人生は無意味だ。でも、だからこそ、無意味から始めてみなくちゃあならない。あの世に意味を見出して、この世の生を弱めても、生の無意味を克服することはできない。生きていることにうんざりしているときにこの本を読めば、きっと新しい無意味を見つけられる。 ニーチェは、「神は死んだ」というフレーズが特に独り歩きして有名だけれど、「人間だったんだよ、神なんて。」(57)という表現のほうが僕は好きだ。神の過ちではなくて、人間の過ちを認められそうな気がするから。 「神を試みてはならない」とすれば、神こそ人間の試みであったからなのかもしれない。だから、ツァラトゥストラは、ツァラトゥストラなりの試みを始めようとしているんだ。人間の無意味を克服するために。 「ツァラトゥストラ」は面白い本だ。読み継がれるだけのエネルギーと危険がある。 でも、ツァラトゥストラを大事にするなら、ツァラトゥストラを大事にしてはいけない。乗り越えていかなくちゃいけないんだ。それがツァラトゥストラの忘れられるべき教えなんだと思う。 「ツァラトゥストラはこう言った、しかし…」

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2023/07/23

前に読んだ泉谷閑示『「普通がいい」という病』でふれられていた「三様の変化」の話を、原著で読んでみたくて手にとる。 実際の文章(本書では「3つの変化について」という題)は、抜粋よりもさらに肉付けが豊かで、情景に迫力があり、読めてとてもよかった。 どの鱗にも「汝なすべし」が金色に...

前に読んだ泉谷閑示『「普通がいい」という病』でふれられていた「三様の変化」の話を、原著で読んでみたくて手にとる。 実際の文章(本書では「3つの変化について」という題)は、抜粋よりもさらに肉付けが豊かで、情景に迫力があり、読めてとてもよかった。 どの鱗にも「汝なすべし」が金色に輝く、「つくられたすべての価値」である龍に対し、ライオンの精神が「われ欲す」と言い、新しい創造のための自由を手に入れるーーここの描写が圧巻で、とても好き。 さいきん、なんとなく社会から「こうしろ」「ああしろ」と言われている気がして、それを受け入れてしまいそうになることが多々あるのですが、私の心にもライオンをすまわせて、「われ欲す」と吠えていたいなあ。 下巻にすすみます。

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2023/05/23

※作品全体を通しての感想は、下巻に書きます。 【読もうと思った理由】 そもそも古典(哲学・思想書)に興味を持ったのは、哲学・古典思想書の書籍紹介を主に配信しているYouTuberのアバタロー氏に影響を受けたからだ。もしアバタロー氏のチャンネルを見たことが無い方がいらっしゃれば、...

※作品全体を通しての感想は、下巻に書きます。 【読もうと思った理由】 そもそも古典(哲学・思想書)に興味を持ったのは、哲学・古典思想書の書籍紹介を主に配信しているYouTuberのアバタロー氏に影響を受けたからだ。もしアバタロー氏のチャンネルを見たことが無い方がいらっしゃれば、ぜひ一度だけでも見て欲しい。哲学や思想書の事前の知識など全くなくとも、気づけば、色々な書籍紹介の動画を見入ってしまう。動画の細部に至るまで、どうすれば哲学・思想書に興味を持ってもらえるかを、とことんまで考え抜いて作り込まれているのが、ひしひしと伝わってくる。それは、書籍の中でもほとんど人気が無いであろう哲学・思想書ジャンルで、チャンネル登録者数30万人越えが、そのクオリティの高さを物語っている。 【ニーチェが生きている間はまったく売れなかった?】 このツァラトゥストラは、ニーチェが生きている間は悲しいぐらいに評価が低く、まったく売れなかったんだとか。 全部で4部構成であるが、3部までで全く売れなかったため、4部に関しては、引き受けてくれる出版社が1社もなく、自費で40部のみが印刷され、それでも売れず、最後は本人自らが知人友人に配って回ったんだそう。 そこまで売れなかったのには、とうぜん理由があり、内容はある意味、聖書のパロディの箇所も多いんだそうだ(上巻巻末の訳者あとがきによる)。 また、哲学書には珍しい文体らしく、論文的な文体ではなく、小説や神話のような文体でまた、自問自答している箇所も多く、かなり独特な文体をしている。 ゴッホにしても時代にマッチしてないあまりに先進的な作品は、生前には理解されないことが、多いんだと納得。 【雑感】 次は「ツァラトゥストラ」の下巻を読みつつ、図書館で予約していた村上春樹氏の新刊「街とその不確かな壁」の順番が回ってきて現在手元にあります。返却期限の兼ね合いから、2冊を併読して読みます。

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2022/07/26

・兄弟よ、俺は心からお願いする。この地上に忠実であれ!地上を超えた希望を説くやつらの言うことなんか、信じるな!やつらは毒を盛る。自分が毒を盛っているとわかっていても、いなくても。やつらは、生を軽蔑している。死にかかっていて、自分も毒に当たった。連中にはこの地上のほうでもうんざりし...

・兄弟よ、俺は心からお願いする。この地上に忠実であれ!地上を超えた希望を説くやつらの言うことなんか、信じるな!やつらは毒を盛る。自分が毒を盛っているとわかっていても、いなくても。やつらは、生を軽蔑している。死にかかっていて、自分も毒に当たった。連中にはこの地上のほうでもうんざりしている。とっとと消えうせるがいい! ・創造する者が求めているのは、相棒だ。死体ではない。群れでもなければ、信者でもない。いっしょに創造する者を求めているのだ。新しい価値を新しい石板に刻む者を求めているのだ。 ・以前、ツァラトゥストラも、向こうの世界を説く者の真似をして、人間の彼岸に妄想をたくましくしていた。そのときは、苦しみ悩んだ神の造った作品が、この世界なのだと思っていた。神の見た夢が、神の書いた詩がこの世界なのだと思っていた。この世界とは、不満たらたらの神の目の前に立ちこめているカラフルな煙なのだと。 ・苦悩と無能──それが向こうの世界を創造したんだ。もっとも苦しむ者だけが知っている、幸せというあの短い狂気が、向こうの世界を創造したのだ。 ・君たちは高められたいと思うとき、上を見る。俺は、高められているから、下を見る。 ・勇気をもて、動じるな、嘲笑せよ、暴力的であれ──と、知恵が俺たちに要求する。知恵は女だ。いつも戦士しか愛さない。 ・だが、俺の愛と希望にかけて、心からお願いしておこう。君の魂のなかにある英雄を投げ捨てるな!最高の希望を聖なるものとしてあがめるんだ! ・隣人愛よりも、戦争と勇気のほうが、大仕事をたくさんやった。君たちの同情ではなく、勇敢さが、不幸にあった人たちをこれまで救ってきた。 ・以前、悪魔にこう言われた。「神にも地獄がある。それは、人間を愛していることだ」

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2022/02/07

一言でいうと 【徳を積み過ぎたツァラトゥストラが街に降りてきて徳について話してくれる内容の本】 ニーチェの最高傑作と名高い「ツァラトゥストラ」。何も知らない時は、私はそれが人物の名前だと気づかなかった。 山で徳を積み過ぎて、「あー、暇になりすぎた!太陽だって持っている燦々とし...

一言でいうと 【徳を積み過ぎたツァラトゥストラが街に降りてきて徳について話してくれる内容の本】 ニーチェの最高傑作と名高い「ツァラトゥストラ」。何も知らない時は、私はそれが人物の名前だと気づかなかった。 山で徳を積み過ぎて、「あー、暇になりすぎた!太陽だって持っている燦々とした日光を何の見返りもなく分け与えてるんだから、私もそうしよう!」という設定が個人的に面白かった。 人間は、ラクダ→ライオン→子どもの順に成熟する「三様の変化」が私は好きだ。

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2022/01/30

伊坂幸太郎の「ペッパーズ・ゴースト」のテーマだったので読んでみた。 こうした古典的作品かつ翻訳物は読んでも分からないだろうなと思いつつ、出来るだけ最近の訳書をと思って選ぶ。 まぁ読めはしたけれど予想通り意味は正直よく分からず。

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2022/01/21

この本は聖書のパロディーだと訳者あとがきに書いてあったけど、聖書を知らなすぎて元ネタが全くわからなかった。でも、パロディーなんだとしたら当時のキリスト教世界の人々にとって衝撃的な問題作であったことは容易に想像できる。私なら、お釈迦様とかのエピソードを色々出してきてそんでもって「釈...

この本は聖書のパロディーだと訳者あとがきに書いてあったけど、聖書を知らなすぎて元ネタが全くわからなかった。でも、パロディーなんだとしたら当時のキリスト教世界の人々にとって衝撃的な問題作であったことは容易に想像できる。私なら、お釈迦様とかのエピソードを色々出してきてそんでもって「釈迦は死んだ」とか言われたら、はぁ?ってなるかもしれない。いや、まぁ、釈迦は死んでるんだけど。というか、私は仏教徒ではないけど… ニーチェの無神論は、なんとなく禅宗などの考え方とニアミスな部分がある気がする。 坂口安吾ともなんとなく通じるような。 ハッとする言葉がたくさんあった。 下巻が楽しみです。

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