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ツァラトゥストラ(上) の商品レビュー

3.9

42件のお客様レビュー

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2021/12/25

 登山家のような心理で「あの山にはまだ登ってないな」と、ツァラトゥストラ山の五合目まで登る。大好きな番組『100分de名著』のオープニングで本の見開きが大写しになる。選ばれた書物は『ツァラトゥストラ』だ。  特段これといって難解な言い回しではないのに、どうにも理解しづらい。  熱...

 登山家のような心理で「あの山にはまだ登ってないな」と、ツァラトゥストラ山の五合目まで登る。大好きな番組『100分de名著』のオープニングで本の見開きが大写しになる。選ばれた書物は『ツァラトゥストラ』だ。  特段これといって難解な言い回しではないのに、どうにも理解しづらい。  熱に浮かされて10日で書き上げたという第1部から圧力が伝わってくる。  引用したくなるくだりも多い。「趣味というのは、秤の分銅であると同時に、秤の皿でもあり、また測る者でもある」。荒巻義雄のSF短篇『大いなる正午』、タイトルの出典は第1部の終りだったのか。  上巻で判ったこと。ツァラトゥストラは40歳ぐらい。ひげをたくわえている。最初に説教した町では笑いものにされたのに、いつの間にか弟子が増えている。飛ぶように速く動ける。根拠地にしていた町の名は「まだら牛」(どういう意味だ?)  これより下巻に挑む。

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2021/02/10

141 俺はふたりの意思のことを結婚と呼んでいる。ふたりがこれまでにつくったものよりも、すぐれた一つのものを作ろうとする。そう言う意思をもとうとする人間として、おたがいに畏敬しあう気持ち。これを結婚の真理とせよ。 178 人間は喜ぶことをしなさすぎた。喜ぶことをできるようになれば...

141 俺はふたりの意思のことを結婚と呼んでいる。ふたりがこれまでにつくったものよりも、すぐれた一つのものを作ろうとする。そう言う意思をもとうとする人間として、おたがいに畏敬しあう気持ち。これを結婚の真理とせよ。 178 人間は喜ぶことをしなさすぎた。喜ぶことをできるようになれば、他人痛い目に遭わせたりひどいことを考え出したりするのをやめる。

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2020/09/01

子供に音読してもらって聞いているのだけど、内容の深遠さよりも、描かれている状況のバカげた感じに打ちのめされて爆笑するしかなくなる、稀有な作品。

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2020/04/25

枕の横に置いていて、時々めくって読んだりしてゆるゆると読了。 「意志をもて、古く強固にみえるルールに考えなしに従うな、みずから判断せよ」とも読めるし、「意志や理性を絶対のものだと思うな」と言っているにも見える。結局どっちなんだろう、どちらでもあってどちらでもないのだろう。一時の判...

枕の横に置いていて、時々めくって読んだりしてゆるゆると読了。 「意志をもて、古く強固にみえるルールに考えなしに従うな、みずから判断せよ」とも読めるし、「意志や理性を絶対のものだと思うな」と言っているにも見える。結局どっちなんだろう、どちらでもあってどちらでもないのだろう。一時の判断を絶対のものとせず、判断を更新し続けよということか。 一度で味わいきれる作品などではないのだろう、と思いつつ、どこから読み始めるかなんて自由なんじゃないかと思えるほど軽快。難解だけど。 下巻に移って、ゆるゆると読み進めて気になったらまた戻ってこようと思う。

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2020/03/11

今までにもニーチェの著作は2,3冊読んできたが、やはりこれが一番振り切れていて、ニーチェが自分のやりたいことを思いきり解放している感じがする。ニーチェのいわゆる有名な言葉は、ほとんどがここから出ていることも、確認できた。ただ、ニーチェの言いたいことを予めある程度わかっていないと、...

今までにもニーチェの著作は2,3冊読んできたが、やはりこれが一番振り切れていて、ニーチェが自分のやりたいことを思いきり解放している感じがする。ニーチェのいわゆる有名な言葉は、ほとんどがここから出ていることも、確認できた。ただ、ニーチェの言いたいことを予めある程度わかっていないと、読むのが苦しい本だと思う。

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2019/12/21

NHKの100分de名著と併読。 割とあっさり「神は死んだ」「超人」が出てくる。 中身は、詩的、断片的で分かりづらい。後半から、自分が演説をしている気分になって読んでみたらようやく掴めてきた(?) 出版当初は全く売れなかったというが、その後どのように世の中に受容されていったのか知...

NHKの100分de名著と併読。 割とあっさり「神は死んだ」「超人」が出てくる。 中身は、詩的、断片的で分かりづらい。後半から、自分が演説をしている気分になって読んでみたらようやく掴めてきた(?) 出版当初は全く売れなかったというが、その後どのように世の中に受容されていったのか知りたい。

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2019/01/17

[ニーチェが描くアオイホノオ] 図書館で手にとった本書の帯のコピーに吹いた "人類への最大の贈り物" "ドイツ語で書かれた最も深い作品" (と、ニーチェ自身が絶賛) (自作自演かい!www) その帯の雰囲気がドラマ「アオイホノオ」の...

[ニーチェが描くアオイホノオ] 図書館で手にとった本書の帯のコピーに吹いた "人類への最大の贈り物" "ドイツ語で書かれた最も深い作品" (と、ニーチェ自身が絶賛) (自作自演かい!www) その帯の雰囲気がドラマ「アオイホノオ」のホノオ君みたいだなと思い気になって読んでだらまさにニーチェ版アオイホノオだった。 僕にとって「ツァラトゥストラはかく語りき」といえば、R.シュトラウスの交響曲、それも「2001年宇宙の旅」のテーマ曲。 あまりに映画の雰囲気とマッチしていて、今では原作との関連性よりも映画のサントラとして名高い。 その壮大で荘厳な曲調から、ニーチェの原作は 「賢人のAha体験」「一休さんのチーン」 的な悟りのドヤ話だと思っていた。 子供の時に、書店で文庫本(岩波だったかな?)を見つけ、冒頭を少しだけ読んでみたけど、やはり昔のドイツ文学翻訳の独得の癖、事故陶酔的(多分、学生運動やっていた人が憧れそうな文体)がダメで断念。 (モダンな言い方をすれば、ドム?を「ドム・ツヴァイ」、ムサイ級巡洋艦なのに艦名が「ジーク・フリード」と名付ける厨二センス) 2010年に訳されたこのツァラトゥストラはとにかく言葉がシンプルで、音楽的で、ロックで、馬鹿馬鹿しくて、イっちゃっていて、自由で、まるで「マカロニほうれん荘」を見ているよう。 有名な「神は死んだ」の台詞も、言葉だけ聞くと青臭くて辛気くさいのだけど、結局は * なんも考えずに信じてさえいれば、「あの世」での幸せを約束してくれた神様はもういない * 天国も地獄もない、あるのはただ、いま「ここ」、この「瞬間」だけ * お前を罰するものも、お前を責めるものもどこにもいない * おまえがやりたい事をおまえが考えてやれ * これでいいのだ 赤塚不二夫、鴨川ツバメすごいな。 あまりに楽しかったので、Kindle版を買って何回も読み返したい。 特に気に入った台詞は 「朝に本を読むのは悪徳である」(意訳すれば読書家はゴミ) そういえばショーペンハウアーも同じ事言っていたような気がする。 「オタク」と呼ばれる人は二つのタイプに分かれる。 a)知識の収集に取り憑かれるひと b)集めた知識の欠片がそろったらそれを材料に遊べるひと a)がまさにニーチェが嫌う読書家かな。 僕は子供の時からb)のタイプで、中学生ぐらいになると友達に増えてくるb)のタイプが苦手だった。 その手の人達の神は * 原典 * 資料 * 客観 である。 もちろん、アカデミックな領域にそれは必須だと思うけど、映画やアニメを語るのにその神様が必要とは思えない。 どんなに出自、裏話、隠喩が分かったとしても、結局、「楽しい」「燃える」「萌える」が価値基準の全てだ。権威も裏付けも情報ソースも自分の煩悩を昇華してくれない。 なので、b)の人々の感想は自分の視点がなくて退屈だ。だって彼等の神に祈る聖書の朗読だから。 久しぶりに本を読んでスカッとした気持ちになった。 「これが、生きるってことだったのか?じゃあ、もう一度!」

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2019/02/06

岩波文庫版で一度読んだが、ニーチェがこの本で伝えたかったことがいまいち掴みきれなかったことに悶々としていた為、光文社の新訳で再読。岩波文庫版よりだいぶ砕けた訳で、平易な言葉のためとても親しみやすい。こちらの訳も読んでみて正解。

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2019/07/31

ツァラトゥストラは学生の頃に硬い訳で読もうとして挫折した。本書は訳者自身も、身体の重要さを説いてダンスするツァラトゥストラのイメージをもとに、平易で躍動的な記述になるように訳したと述べており、読みやすい。 ツァラトゥストラは、ニーチェによる聖書のパロディであると言われている。個...

ツァラトゥストラは学生の頃に硬い訳で読もうとして挫折した。本書は訳者自身も、身体の重要さを説いてダンスするツァラトゥストラのイメージをもとに、平易で躍動的な記述になるように訳したと述べており、読みやすい。 ツァラトゥストラは、ニーチェによる聖書のパロディであると言われている。個人的にはそのまま読むより、貫教授の「入門・哲学者シリーズ ニーチェ」のような解説書を読んでからの方が多くのものがえられると思った。

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2018/08/28

これはかなりの時間をかけて消化すべき書だ。それこそ聖書のように。 言葉は簡単なのに何を言っているのか言いたいのかが分からない。まだまだ人生経験が未熟なんだろう、いい歳なんだけれど。

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