ぼくの、マシン(S) の商品レビュー
初めて「SF」なるものに触れたのは、忘れもしない小学五年生。 従兄弟の兄ちゃんの本棚の上の方に入っていた「キャプテン・フューチャー」「レンズマン」、そしてレイ・ブラッドベリの短編集を手に取ったのが最初だった。そのときの衝撃(「世の中にはこんなに面白い本があったのか!」)は、い...
初めて「SF」なるものに触れたのは、忘れもしない小学五年生。 従兄弟の兄ちゃんの本棚の上の方に入っていた「キャプテン・フューチャー」「レンズマン」、そしてレイ・ブラッドベリの短編集を手に取ったのが最初だった。そのときの衝撃(「世の中にはこんなに面白い本があったのか!」)は、いまだによく覚えている。 で、一体なにをそんなに、当時の自分は「面白い」と感じたのか―――そのあともりもり兄ちゃんの本棚を食い荒らしたものの、真ん中あたりに入っていたサイバーパンクでぴたっと侵食は止めたので―――その疑問が、この本の序文を見たときにするっと解けた気がした。 「本巻には、SFの求心的なベクトルを代表する、主に宇宙と未来(もしくはテクノロジーと人間と機械)を描いた11編を収録しました。」 これだ。 矛盾しまくった存在の人間と、絶対に矛盾しない機械。この二つがSFのなかでは矛盾することなく同居し、そして夢物語のような世界が現実に存在するものとして、いかにももっともらしく描かれている。 しかも子供だましの粗悪なアニメ(もちろんいいものもたくさんあるけれど!)と違って、「ホントの」科学知識にのっとって作られているものだから、いつか、本当に現実になってしまうことかもしれないのだ! それがどんなに荒唐無稽な――― 大きなタコに乗って、宇宙空間に飛び出していく、というような―――ことであっても!! そんな、いかも本当に起こりそうな、 真っ赤な大嘘八百八町を集めた作品集。短編ばかりが収録されているので、知り合いへの布教書・洗脳書としても有効かもしれない。 とりあえず、「はやぶさ」「イカロス」が好きだという人には「大風呂敷と蜘蛛の糸」、MMOにハマっている人には「幸せになる箱庭」、ボーカロイドが好きな一には「A」あたりに付箋紙つけて渡しておくといいんじゃないかな。
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半分以上既読でしたが、やはりまとまると圧巻。 野尻抱介の夢のある話から始まって、小川一水のこれぞSFという話。 真ん中に女性作家3人それぞれらしい話を挟んで、飛浩隆の想像力に圧倒される『ラギット・ガール』。 最後は雪風の外伝的的な話でしめる。 でも、個人的には、宇宙を放浪し帰る...
半分以上既読でしたが、やはりまとまると圧巻。 野尻抱介の夢のある話から始まって、小川一水のこれぞSFという話。 真ん中に女性作家3人それぞれらしい話を挟んで、飛浩隆の想像力に圧倒される『ラギット・ガール』。 最後は雪風の外伝的的な話でしめる。 でも、個人的には、宇宙を放浪し帰る基地もなくなり、宇宙服越しに大宇宙に触れ、いつしか信仰の対象となりながら、最後は人として往生する『嘔吐する宇宙飛行士』と、とんでもない超越知性体に対して超知性体がとんでもない対抗策を立案実行する『Yedo』が好きです (゚∀゚)
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http://hirorin.otaden.jp/e132729.html こちらもチェック なじみに作家さんの名前もちらほら 短編だったら読みやすいかな
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