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寝ても覚めても の商品レビュー

2.9

81件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

    8

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2016/01/09

22歳の春、運命的に麦と出会い恋に落ち、その後パンを買いに行くと言って出掛けてからそのまま消えてしまった麦を忘れられないでいる朝子。 数年後、麦に顔がそっくりな亮平が現れて恋に落ちる。亮平と過ごす幸せな日々の中、テレビで偶然俳優になった麦を見かけたことで、ざわつく朝子 。 平凡で...

22歳の春、運命的に麦と出会い恋に落ち、その後パンを買いに行くと言って出掛けてからそのまま消えてしまった麦を忘れられないでいる朝子。 数年後、麦に顔がそっくりな亮平が現れて恋に落ちる。亮平と過ごす幸せな日々の中、テレビで偶然俳優になった麦を見かけたことで、ざわつく朝子 。 平凡で普通のOLの22歳から31歳までの10年の恋を淡々と描いたように見せながら、ラスト30ページの世界はそれまでの小説の世界観とは全く異質なもの。 亮平を捨て麦のもとに走り鹿児島に向かう新幹線の中で、10年前の麦の写真を見て驚愕する朝子。 『違う。似ていない。この人、亮平じゃない。』 寝ても覚めても麦一色で、麦に振り回されてきた10年の「世界がキラキラになる呪い!」が一瞬にしてとけた瞬間。 言葉では説明できないその不条理を朝子の10年を通して見せてくれる。

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2015/10/25

独特な文章の言い回しや、朝子が見ている景色や背景をただただ細かく説明した文章に、始めは慣れるのが一苦労。ただ、ラスト30ページが圧巻の展開というようなことが帯に書いてあり、どんな結末が用意されているのか、とにかく読み進めました。 結果、私は朝子にすっかり感情移入していました。麦の...

独特な文章の言い回しや、朝子が見ている景色や背景をただただ細かく説明した文章に、始めは慣れるのが一苦労。ただ、ラスト30ページが圧巻の展開というようなことが帯に書いてあり、どんな結末が用意されているのか、とにかく読み進めました。 結果、私は朝子にすっかり感情移入していました。麦のように、パンを買ってくると言って出掛けて、いい感じの銭湯をたまたま見つけて3時間も経ってたとかいうふわふわしたやつ、めんどくさーと思うけど、相手の言う言葉や行動に惹かれてどうしようもない気持ちや、なんて綺麗な顔なんだろうと眺めてしまうその気持ちは分かる。確かに雰囲気が似ている亮平に対しては、出会いこそ麦を重ねていただろうが、気づかぬうちに麦とは全く別の亮平というその人そのままを好きになっていたんだろう。にしてもラストの朝子を擁護する気持ちにはなれないが、直感で行動してみても、やっぱり違ったということは確かにあるよなぁ。 あと、友達との繋がりがややこしくてその割にはいろんなところに絡んでくるけど、とにかく朝子と麦と亮平に神経を行き渡らせて読み進めるべし。

Posted byブクログ

2015/08/19

 この方の作品を初めて読みました。情景描写が淡々と表現されていて、印象的なシーンがなかったのが残念でした。こういう作風の方なのかな?  最後2波乱あって、来た!って思ったけど、主人公に共感はできなかったなぁ。

Posted byブクログ

2015/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

22歳、大阪で朝子は麦と出会った。 入社した会社の制服はまだ見慣れなかったし、周りの友達もどこかふわふわしていて、みんな若かった。 麦と過ごしたいっとき。彼は上海に行くと言って、それから会えなくなった。 大阪から東京での生活。 仕事を転々しながらそのときの友達と会ったり会わなかったりしながら 麦とそっくりな亮平と出会った。28歳だった。 側にいてくれる亮平に甘えて、安心して、 いつの間にか俳優になっていた麦の姿を 無意識に探して動揺して、それに気づかないふりをして過ごしてきたのに 麦が10年ぶりに目の前にあらわれて揺れ動いた心。 千花ちゃんが怒るのも無理ないわー。 30歳過ぎても漂うように生きて 昔の恋を引きずって不安定なところ、確かにやっかいだけど 学祭で女の子が恋は呪いって歌っていたように 好きだと思ったら、どうしようもないのかもしれないね。 再会した麦と新幹線乗ってるときに春代から送られてきた写メみて亮平と麦の違いを確信して、麦を置いて去るところが切なかった。 過ごしてきた日々が思い出になり過去になっていく過程がしみじみ。)^o^(

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2015/04/15

文庫本でしんどい思いをして読んで売ったけど、よい感想文を読んでまた読みたくなったので図書館で借りた。確認しながら読んだ。 しんどかった。でも、最初の姉弟の話とかあとなんやっけ、そういうところは好きです。この主人公はあんまり好かれる人じゃないけど、他人に期待していない感じとか、そう...

文庫本でしんどい思いをして読んで売ったけど、よい感想文を読んでまた読みたくなったので図書館で借りた。確認しながら読んだ。 しんどかった。でも、最初の姉弟の話とかあとなんやっけ、そういうところは好きです。この主人公はあんまり好かれる人じゃないけど、他人に期待していない感じとか、そういうところも好きです。

Posted byブクログ

2014/10/29

柴崎友香の本が好きな女の子は、というか、共感できる女の子は、とても女の子らしいとおもう。映像で見たら腑に落ちそうなところも、文章にするとふわふわと捉えどころがなく感じた。でも麦が帰ってくるところはぐっときた。

Posted byブクログ

2014/10/12

小野さんオススメの本。初めて呼んだ作家さんでしたが、単文を積み重ねていくスタイプの文章だったため非常に読みづらい。。内容は10年間の恋愛内容だったものの展開が非常に捉えづらい。ちょっと残念な内容

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2014/08/21

釈然としないまま読み終わったのだけれど、本を読むってこういうことでもあると思う。共感できたり、納得できたりするだけでなく、理解不能だと思ったり、疑問を感じたりすることも、物語を読むってことだろうな、と。朝子たち3人の気持ちは理解できないけれど、でも、そういう世界もあるんだな、と。...

釈然としないまま読み終わったのだけれど、本を読むってこういうことでもあると思う。共感できたり、納得できたりするだけでなく、理解不能だと思ったり、疑問を感じたりすることも、物語を読むってことだろうな、と。朝子たち3人の気持ちは理解できないけれど、でも、そういう世界もあるんだな、と。 常識的で親しみの感じられる情景や描写が、彼らの浮世離れした感覚をより際立たせているよう。

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2014/07/19

麦が消えた。朝子は途方に暮れた。東京に行こうと思った…あの田口トモロヲ氏が語っているような癖のある文体、かと言ってたいしたプロジェクトがあるわけでもなくたわいのない話が延々と続く単調な展開には途中で何度投げ出そうと思ったことか、久々に本を読んで疲れた。 芥川賞候補ということで試し...

麦が消えた。朝子は途方に暮れた。東京に行こうと思った…あの田口トモロヲ氏が語っているような癖のある文体、かと言ってたいしたプロジェクトがあるわけでもなくたわいのない話が延々と続く単調な展開には途中で何度投げ出そうと思ったことか、久々に本を読んで疲れた。 芥川賞候補ということで試しに手に取ってみたのだが何が言いたいのか、何がいいのか全くもってわからない。 授賞の報せを聞いても悪い意味で「芥川賞らしいね」と言われるんだろうなと悲しい思いがする。藤野さん、小山田さんとキラ星が続いていただけにちょっと残念。 まあ授賞したのは他の作品なのだがたいしたことないのは想像に難くない、気になるのは選評のみ

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2013/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

かなり辛口評価。 つまらなかった。 要領をえない話を延々聞かされてる感じ。 意味のない情景描写のオンパレードばかりで、作者の自己陶酔ぷりを見せつけられてる気がする。 さらに登場人物に共感できない。 まず麦がキモチわるかった。最初から最後までずっと。 主人公はあんな男のどこがいいのか?(あ、顔か) なので最後に主人公が麦を切り捨てたのはスッとした。 麦が主人公のどこに惹かれたのかも全然わからない。 そのあたりの描写なく付き合いだしてご都合主義展開としか思えない。 それに、なんというか、こういう日常を切り取って紡いでいく話は、江国香織のように圧倒的な感性でもって書かれたらすごく引き付けられるけど、普通の感性で書かれたら「だらだらチラシの裏日記」でしかないな、と思った。

Posted byブクログ