寝ても覚めても の商品レビュー
ロングタームの ある意味素直なちょっと切なくなる一途な恋愛小説ですね。テンポは割合にアップテンポでサラリとした仕上がりの恋愛小説になっています♪ この作家さんの本は前にも読んだと思うけど こんな感じだったかなぁ?と思いつつ読了。
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独特の世界観を持ってる人ってなんだか魅力的で惹きつけられる。生産性がないのはわかっていてもふわふわしてたいって思うのは恋なのかな。だらだらとした文章で、ずっと揺れてて定まらない不思議な感覚にさせられて、あんまり共感は出来ないけど、なんとなくわからなくもない。映画版を観たいと思った...
独特の世界観を持ってる人ってなんだか魅力的で惹きつけられる。生産性がないのはわかっていてもふわふわしてたいって思うのは恋なのかな。だらだらとした文章で、ずっと揺れてて定まらない不思議な感覚にさせられて、あんまり共感は出来ないけど、なんとなくわからなくもない。映画版を観たいと思った。
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映画とはまた違った。 登場人物が多く、過ぎ去って行く人、帰ってくる人、一瞬だけ顔を出す人、いろんな人がいた。 朝子の一人称で全てが進んでいくから、 朝子に共感できる次第で評価が分かれると思う。 個人的には、この原作の中の朝子の雰囲気は知っている人に似ていて、その考え方や行動...
映画とはまた違った。 登場人物が多く、過ぎ去って行く人、帰ってくる人、一瞬だけ顔を出す人、いろんな人がいた。 朝子の一人称で全てが進んでいくから、 朝子に共感できる次第で評価が分かれると思う。 個人的には、この原作の中の朝子の雰囲気は知っている人に似ていて、その考え方や行動がよく理解できた。 読みながらずっと似てるなぁっとひとりで納得していた。 だから、良い作品だと思いました。 映画の方が好きだけれど、 この原作もよかった
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映画になるということで。 寝ても覚めても 好きな人を思ってしまう、という感じでしょうか。 主人公視点でとりとめない日記のように そのとき見たもの、そこにあるもの、 その瞬間思ったことが綴られているように感じました。 日も飛び飛びだったり続いてたりしながらも進んでいきましたが...
映画になるということで。 寝ても覚めても 好きな人を思ってしまう、という感じでしょうか。 主人公視点でとりとめない日記のように そのとき見たもの、そこにあるもの、 その瞬間思ったことが綴られているように感じました。 日も飛び飛びだったり続いてたりしながらも進んでいきましたが どれくらい進んだのかがちょっとわかりづらかったです。 正直よくわからなかったです。 読み進みにくかった。 映像化されたものを見た方がわかりやすそう。
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過去形に過去形を重ねていく文章。過去形の持つある種の陰鬱さが通奏低音のようにずっと響いていて、それとは逆にセリフの部分は底抜けに明るい。その差異がこの作品の特徴であり、その差異がこの作品に現実感を持たせ、朝子の輪郭を浮き上がらせている。 初めて読む作家だったので、多少身構えて読み...
過去形に過去形を重ねていく文章。過去形の持つある種の陰鬱さが通奏低音のようにずっと響いていて、それとは逆にセリフの部分は底抜けに明るい。その差異がこの作品の特徴であり、その差異がこの作品に現実感を持たせ、朝子の輪郭を浮き上がらせている。 初めて読む作家だったので、多少身構えて読み始め、冒頭は、気合いの入った文章だな、と思った。その気合いがどこまで続くのか、と思っていたけれど、彼女はちゃんと文章の書ける人だった。 完成度の高い作品だと思う。ただ、個人的に恋愛小説がたいして好きではないせいか、読後感が良かったとか良くなかったとかの感想はない。麦のことが好き好き好き、という朝子が、月日を重ねて、亮介に出会って、徐々に気持ちに変化があらわれて。最終的な朝子の決断も、良かったのかどうか分からない。女の人ってよく分からないな、というのが正直な感想だ。良い結末だった、とも思わないし、それは無いんじゃないかな朝子、とも思わない。ニュートラルに、ふーんそうなんだ、で終わった感じ。 でも、まともな文章を書く人の作品は安心して読める、ということだけは言いたい。
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増補された米(まい)の登場編も読んで思うのは,やはり百閒の「冥途」あたりをキーにしてという感じかな.多くの読者が困惑している模様が面白い. まあ文体の読みにくさ,日記みたいな平板さ,あたりがお口にあわないみなさんも多いようだけれど,それをどう考えるか. きょうのできごとの解説では...
増補された米(まい)の登場編も読んで思うのは,やはり百閒の「冥途」あたりをキーにしてという感じかな.多くの読者が困惑している模様が面白い. まあ文体の読みにくさ,日記みたいな平板さ,あたりがお口にあわないみなさんも多いようだけれど,それをどう考えるか. きょうのできごとの解説ではジャームッシュの淡白みたいなとこと対比しているが,それは妥当かどうか.写真や撮影の技術との連関というのは確かに感じるが. この作品の中にスーラの有名な作品も出てくるが,あの点描と,この短文の連打との関連は感じた.光や音にしても自分にはインパクトやインプレッションがあって,この読後感で風景を見聞きすると柴崎的に世界がみえる中毒にもなりうるような. 写真以外にも,モニタ,それも特にブラウン管をたぶん含むであろうテレビへの固執というのも,スーラの点描と並べても面白い.おそらく霊魂とその組成,記憶にも関わる問題であったり. アパレル,ドリンク,食べ物,カビや樹や鳥など,色が織りなす様々な形,それらの集合体としての部屋や建物や都市といった景の配置の仕方も面白く,それをどう読ませ響かせるか,というあたりには自由詩というか,放哉あたりの皮肉も感じたりとか. かたちという「でき」があるとすると,かたちをもう一度「とき」の方へフィードするような「ごと(こと)」があるのかと思うが,テレビからのニュースや,街に出来する「忘れえぬ人々」(by独歩),すれ違う都市民が発する言葉による占いのような感覚も盛られて. 水というかモイスチャー感だけど,大阪や東京の雨や雪や雲も含めた湿度の表現に成功している文学は少ないと思うが,この作品はひとつの到達を示している,とも. この20年ぐらいの「楽しい」という言葉は,世代によっては違和感があるひともいるだろう.この作品で発せられる「楽しい」にはそのへんも含められていて,著者やこの主人公にとって,普通に考えるとこの時代は楽しくなかったはずであるが いちおう恋愛小説なのかもだが,作中の「好き」や「愛」についての感覚も「楽しい」とともにウォッチしておく必要を感じる.酒というかアルコールで(うち)溶けた場面も著者の特徴かと思うが,それはもちろん,睡眠と覚醒とその中間あたりにある時間とのつながりで. さきのカメラ越し,モニター越しという視線とその軌跡の記録という観点には,窓越しも連なるだろう.建築における窓の象徴という点でも興味深く,不気味であり,人物や人体の一部を肖像化,静物化する効果をうまいこと利用している. それは病的といってよいのか発達障害といってよいのか,自分もいまのところ留保したいが,こうした風景や人物の描写にみられる注意の散漫が現代の認知の問題も示しているようにも.離人症的なとこ,分裂やパラノイアなど. 人間関係って何?という点でも面白い.レビューを読んでると,登場人物が多いとか,関係がよくわからない,みたいな評もぱらぱらと見受けられるが,主人公とその恋人以外はわざと薄く,あいまいな人間関係,人物造形で書いてる,というあたりに面白さを感じることが. 人間はキャラ化できるのか,というのが,本書の主題のひとつでもあるが,この読み取りにくい人間関係が逆に照射しているのが,このごろのキャラが立ちすぎる,悪く言えば,紋切,ステロタイプな物語で,それにあまり慣れすぎていると,この作品にはついていけないかも
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二十代前半の恋。運命的な出会い。世界がキラキラになる呪いをかけられた朝子。恋人・麦は突然彼女の前から姿を消した。彼は、写真の中に収められるのが嫌だった。 “あなたはすぐに写真を撮りたがる わたしはいつも其れを厭がるの だって写真になっちゃえば あたしが古くなるじゃない” この詩がぱっと思い浮かぶ。彼も古くなるのが厭だったのかもしれない。 しかし、再び彼の顔を見たのは、TVの中だった。有名な俳優になっていた。撮られる側、古い自分を広範にばらまかれる仕事。 一方朝子には、彼にそっくりな亮平という恋人がいた。そっくりやから好きになるなんてあかんやろ、と思うけど、仕方ない、世界がキラキラになる呪いに縛られてるから。 亮平と生きていく決意も、目の前に現れた麦にあっさりと打ち崩される。友達も仕事も失っても、反射的に麦についていく。しかし、付き合っていた当時撮った麦の写真を見て、十年前の朝子と今の朝子が同時に麦を見て、ようやく呪いが解ける。麦と亮平は、全然似ていなかった。亮平に会いに行った。 一つ一つの文章が短く、視覚的なので、写真を1枚1枚見ているような気分になる。ところどころに描かれる色の描写が印象的。鮮やかな緑色のパーカ、深緑色のカビ、赤いタグ、黄色い葉。世界は色でできているんだなあ。 「どうしてもこの人じゃなきゃいけない」という呪縛は、だいたい間違ってる、と思ってしまう私は、人生経験が浅いのか、それとも年を取ってしまったのか。 野間文芸新人賞受賞作。
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映画化されるというので読んで見たが、出来の悪い日記がだらだら続くような文章で何が面白いのかさっぱりわからない、読むだけ時間の無駄になりそうなので飛ばし読み、もう読んだことにしておこう、映画もみない。
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こんな恋愛してみたいなーと思った。 メロドラマっくなんだけど、柴崎さんの小説らしさ があった。朝子の最後にしたことは、私はえー!って思ったけど、、。 恋って、盲目になるものなのかなと 思った。 恋って何なんだろう。
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ある日突然消えた恋人にそっくりな男と恋に落ちた朝子の10年を描いた物語。登場人物の誰にも全く共感出来ず、ゆるゆるした展開と掴みどころのなさに投げ出したくなった。最後はあっけに取られて終了。残念。
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