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ローマ人の物語(40) の商品レビュー

3.9

43件のお客様レビュー

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2018/04/21
  • ネタバレ

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ついにキリスト教がローマを支配する時代に。表題も工程ではなく司教アンプロシウス。この人の政治力が西欧をキリスト教の世界にしたと思える。

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2017/10/26

キリスト教がローマの国教となる。 ミラノ司教アンブロウシスが重要な役割を果たすのだが、熱心な宗教家というよりも、有能な実務家であり冷徹な政治家であったようだ。 ただ、筆者の関心はこの人物の側にはないので、淡々とキリスト教会の政治・社会的勝利を綴る。

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2017/10/02

主にTheodosius帝の治世について。 彼は大帝の敬称が用いられるとおり(キリスト教にとって)重要な皇帝である。 彼の業績はなんといってもキリスト教の国教化である。 西洋史ではオリンピアの開催が廃止された393年をもって「ギリシアとローマの文明が公式に終焉した年」とみな...

主にTheodosius帝の治世について。 彼は大帝の敬称が用いられるとおり(キリスト教にとって)重要な皇帝である。 彼の業績はなんといってもキリスト教の国教化である。 西洋史ではオリンピアの開催が廃止された393年をもって「ギリシアとローマの文明が公式に終焉した年」とみなされている。

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2016/06/16

【内容】 ローマがいよいよキリスト教に飲み込まれていく様をミラノ司教アンブロシウス等を主人公に描いている。 【得たもの・やってみること】 特になし 【感想】 ローマ人の物語を読んでみると、統治を行うものとしては、宗教を道具として使っていることがよくわかる。 純粋な信仰をもっている...

【内容】 ローマがいよいよキリスト教に飲み込まれていく様をミラノ司教アンブロシウス等を主人公に描いている。 【得たもの・やってみること】 特になし 【感想】 ローマ人の物語を読んでみると、統治を行うものとしては、宗教を道具として使っていることがよくわかる。 純粋な信仰をもっているとは到底思えない。最初は道具として使っていたものが逆に道具に使われることになっていく。

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2015/09/05

調子に乗るなキリスト教。滅びゆくローマの姿が哀しい。 最初はキリスト教を国家運営に利用しようとしたの、なぜ最後は皇帝まで支配されるのか。

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2015/08/09

キリスト教がどのようにローマ帝国に浸透していったかが如実にわかる。純粋な教義によって改宗たらしめていたわけではなく、税金逃れであったり、政治的な駆け引きによって便宜的に改宗していた名士も多かったことがわかった。多神教のもたらしていた寛容の精神が死んでしまったあとの世界を見越してい...

キリスト教がどのようにローマ帝国に浸透していったかが如実にわかる。純粋な教義によって改宗たらしめていたわけではなく、税金逃れであったり、政治的な駆け引きによって便宜的に改宗していた名士も多かったことがわかった。多神教のもたらしていた寛容の精神が死んでしまったあとの世界を見越していた、一人の名士シンマクスからの皇帝への手紙が、胸に響いた。 この時代からアウレリア派と三位一体派(アタナシウス)が対立し、血が流されていた事実が一神教の弊害を示す。

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2015/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いったんキリスト教徒になれば、皇帝といえども一匹の羊にすぎない。「羊」と「羊飼い」では、勝負は明らかであったのだ。 東西分割までを描き、いよいよローマもガラガラと崩れ初めてきた。カエサル登場の時と同じくらい興奮しながらページをめくってしまう。国は他から攻められて崩壊していくのかと思っていたが、ローマの崩壊は自滅的である。まず、融和政策の一環として、蛮族にローマ国内の土地を与えてしまったこと。そして、皇帝が死の直前でなく統治中にキリスト教に改宗してしまったこと。これらにより、国内の安全は保障されなくなり、国政の主導権は司教へと移っていった。ローマがローマ特有の政治方式を手放した時、ローマが崩壊した。「時代の流れだから」と私たちは目をつぶることが多いけれど、流れ着いた場所が今より良い場所であるという保障はない。まさに今の日本は「時代の流れ」に流され続けている。歴史は繰り返す。流れ着いた場所が心地よい場所であるためにも、しっかりと現状を吟味して生きなければならないと切に思った。

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2015/05/08

ユリアヌスは数々の改革を実行したが、その生涯は短く終わる。政策の多くが後継の皇帝たちから無効とされ、ローマのキリスト教科は一層進んだ。そして皇帝テオドシウスがキリスト教を国教と定めるに至り、キリスト教の覇権は決定的となる。ついにローマ帝国はキリスト教に呑み込まれたのだ。この大逆転...

ユリアヌスは数々の改革を実行したが、その生涯は短く終わる。政策の多くが後継の皇帝たちから無効とされ、ローマのキリスト教科は一層進んだ。そして皇帝テオドシウスがキリスト教を国教と定めるに至り、キリスト教の覇権は決定的となる。ついにローマ帝国はキリスト教に呑み込まれたのだ。この大逆転の背後には、権謀術数に長けたミラノ大司教、アンブロシウスの存在があった。

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2014/10/03

ユリアヌスの死後からローマが東西分裂するまでの物語です。 ローマ東西分裂まで間のキリスト教のローマの国教化を含めた「キリストの勝利」がどのような経緯で確立されていったのかというのがテーマです。 ローマも終わりが見えてくる4世紀後半の話になってくると,皇帝と司教の関係など,中世に...

ユリアヌスの死後からローマが東西分裂するまでの物語です。 ローマ東西分裂まで間のキリスト教のローマの国教化を含めた「キリストの勝利」がどのような経緯で確立されていったのかというのがテーマです。 ローマも終わりが見えてくる4世紀後半の話になってくると,皇帝と司教の関係など,中世にも見られるような話が度々出てきて,時代の転換点に近づいてきたという印象を持ちます。 この時代に生きた人々も,時代を変えようといろいろなことに取り組みますが,その結果がどうなったかは,ローマ人の物語もあと1巻を残すだけということになり,その後の中世がどういう時代になったかということが物語っていると思います。 終わりが見えてきたローマについて物語る塩野さんの文章には,悲しいと直接的に表現されている箇所はそれほどないのですが,端々から終わりが見えてきたローマに対する悲しみが感じられるのは私だけでしょうか?

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2013/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ローマ帝国の国教が遂にキリスト教になってしまった。 そして、皇帝が司教に赦しを請う。 最高神ユピテルも元老院に有罪判決が下される。 もはやローマ帝国ではないな… 宗教に何を求めるのかの問題だが、これを真っ向から上手く使って、キリスト教以外の排除の必要性を論破したアンブロシウスは賢いが、腹立たしい。

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