私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった の商品レビュー
こういう本は皆が読んだらいいと思う。映画になってもいいかもしれないと思う。 複数の子どもたち(子どもというよりも青少年という方がしっくりくる)の日記が時系列に並んでいる構成。 レニングラードで包囲されて食べ物がなく餓死直前の辛さを綴った日記と、まだ恋をしたりパーティをしたりと割...
こういう本は皆が読んだらいいと思う。映画になってもいいかもしれないと思う。 複数の子どもたち(子どもというよりも青少年という方がしっくりくる)の日記が時系列に並んでいる構成。 レニングラードで包囲されて食べ物がなく餓死直前の辛さを綴った日記と、まだ恋をしたりパーティをしたりと割と平常通りの生活を綴った日記が入れ替わりで構成されていたりして、同じ時期でも戦争がもたらす影響が国によって場所によって人によって違う状況を日記という形で非常にリアルに感じた。 現在だって、私や家族は日本で安全で清潔で危険のない毎日を送っているが、世界のどこかでは理不尽に巻き込まれている子どもたちがいるということを、心に留めておきたいと思う。そしてそれは大人に責任があるということも。
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第2次世界大戦中のポーランド、ドイツ、イギリス、ロシア、フランス、日本の少年少女の日記や手紙。兵士としての高揚と沈鬱、ホロコースト送り寸前の悲惨な暮し、占領下での敵兵士との交流、日々の爆撃の中での戦況への一喜一憂、突然の死が日常に溢れている暮しの中ですら、しっかりとした日記がこん...
第2次世界大戦中のポーランド、ドイツ、イギリス、ロシア、フランス、日本の少年少女の日記や手紙。兵士としての高揚と沈鬱、ホロコースト送り寸前の悲惨な暮し、占領下での敵兵士との交流、日々の爆撃の中での戦況への一喜一憂、突然の死が日常に溢れている暮しの中ですら、しっかりとした日記がこんなにも書かれていたことに驚く。そして、勝敗がどうであろうとも戦争の中で一人一人には逃げ場は全くないことが、今更ながら思い知らされる。今の世界でも直接的に同じ苦しみを味わっている人たちがたくさんいる。何たることか!
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第二次世界大戦(1939-1945)をとおして、当時10代だった男女16人が書き残した手記(日記や手紙)は、不条理な戦争と真正面から向き合わねばならなかった壮絶な青春の記録です。戦争の惨禍が次々に子ども達に襲いかかる、どうしようもない無力感を目のあたりにして、改めて人間の愚かさを...
第二次世界大戦(1939-1945)をとおして、当時10代だった男女16人が書き残した手記(日記や手紙)は、不条理な戦争と真正面から向き合わねばならなかった壮絶な青春の記録です。戦争の惨禍が次々に子ども達に襲いかかる、どうしようもない無力感を目のあたりにして、改めて人間の愚かさを思い知らされます。ここに登場するドイツ、ポ-ランド、ロシア、フランス、イギリス、アメリカ、そして日本の少年少女たちの敵や味方もない魂の記録は、戦争の罪過を招いた大人たちへの告発の書であると思えてなりません。
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嗚呼なんと悲しい日記たちなんだろうと、読めば読むほど心が痛んででも読まずにはいられなかった本でした。 特にロシアの少年の話はリアルで、 戦争がまだ自分たちの身近ではない時、妹にも母にも 自分に対しても余裕をもって愛をもって接してあげれたのに、 戦争というものは、貧困、飢え、飢餓は...
嗚呼なんと悲しい日記たちなんだろうと、読めば読むほど心が痛んででも読まずにはいられなかった本でした。 特にロシアの少年の話はリアルで、 戦争がまだ自分たちの身近ではない時、妹にも母にも 自分に対しても余裕をもって愛をもって接してあげれたのに、 戦争というものは、貧困、飢え、飢餓はこんなにも人間を、その心を蝕んでいくんだとまざまざと見せつけられたような感じでした。 もう最後には欲、性、人間が持っている生き抜くというために手段をも厭わない貪欲さ?渇望さ? が渦巻いていてもう見ていられなかった。 人間というのはまさに脆いものなんだなとその時に改めて感じたし、はぁ、もうこんな世界を誰にも経験してほしくないと思った。 是非私達より下の世代、戦争を知らない、戦争を知ってる人から話を聞いたことのない、これからの令和を生きる子達にも目を通して欲しい。
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子供が生をかけて残した日記を通じて、戦争の実態を感じられる本。ドイツ、ソ連、日本、イギリスその他の国々。満遍なく取り上げられていて、多角的に俯瞰することができると思う。
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第二次世界大戦時の各国のティーンエイジャーの日記を時系列に綴ったもの。ロシア、ポーランド、ドイツ、フランス、英国のティーンエイジャーがそのとき彼らの置かれた環境の中で生きる意味を探す、そして文字通り生き延びることを模索することを、これらの日記は表している。
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第二次大戦中に思春期を迎えた若者16人の日記を時系を追って載せてある本だ。 この本は今まで私の中にあった戦争感を覆すといっても過言ではない。なにしろ彼らの日記は文字通り命がけでその時代を生きまたは死んでいった彼らを取り巻く全てをリアリティをもって表現されている。 この日記を読...
第二次大戦中に思春期を迎えた若者16人の日記を時系を追って載せてある本だ。 この本は今まで私の中にあった戦争感を覆すといっても過言ではない。なにしろ彼らの日記は文字通り命がけでその時代を生きまたは死んでいった彼らを取り巻く全てをリアリティをもって表現されている。 この日記を読んでいると、戦勝国の市民も敗戦国の市民も、その国が戦場になってしまったら誰しもが不幸になっていることがありありと分かる。 特にポーランド人の餓死してしまった少年の日記は想像を絶する。 ただし自分の家族や愛する人が犠牲になっていない国の若者の日記はまた別だ。戦争をしているのにこうも人々の境遇が異なるとは。 過去にこのような残酷な戦争があったにもかかわらず、現在も世界の各地で戦争が続いている。 この日記を読んだ後では、人間は愚かだとしか思わざるを得ない。
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この本は第二次大戦の最中に子どもから青春期を迎えた様々な国の人々が記した日記である。ドイツ・イギリス・ソ連・日本・アメリカと様々であるし、ドイツでもアーリア人とユダヤ人とではもちろんだいぶ異なる。ただアメリカだけは国土が戦場となっていないので、やはり雰囲気は他国とかなり違う。また...
この本は第二次大戦の最中に子どもから青春期を迎えた様々な国の人々が記した日記である。ドイツ・イギリス・ソ連・日本・アメリカと様々であるし、ドイツでもアーリア人とユダヤ人とではもちろんだいぶ異なる。ただアメリカだけは国土が戦場となっていないので、やはり雰囲気は他国とかなり違う。またユダヤ人の受けた苦悩も大変なものであることが判るが、現在ユダヤ人がアラブ人に対して同様の行為をしており、人間の精神の恐ろしさを感じるのみである。著者の一人はイギリス人であるが、日本の神風特攻隊員はイスラム急進派のように狂信的な集団かとイメージしていたが、特攻隊やそれを見送る女学生の日記を読み考えが変わったそうである。若い人には是非読んでもらいたい本だ。
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時系列に沿って様々な国で第二次世界大戦を過ごした当時の日記を翻訳界のドリームチームと言われる人達が訳す。その表示の仕方もTwitterやフェイスブックのアイコンのように顔写真が文章の冒頭に現れるのがリアル。どれだけ多くのみずみずしい感性をもつ「若者たち」の命が奪われた事だろう。そ...
時系列に沿って様々な国で第二次世界大戦を過ごした当時の日記を翻訳界のドリームチームと言われる人達が訳す。その表示の仕方もTwitterやフェイスブックのアイコンのように顔写真が文章の冒頭に現れるのがリアル。どれだけ多くのみずみずしい感性をもつ「若者たち」の命が奪われた事だろう。その有り様は現代のその世代と大きく変わらない。、
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
第二次大戦時に書かれた各国の少年少女の日記。時系列でそれぞれ比較できるように編集されている。勝者、敗者に関係なく、どんな環境におかれても絶望と希望は常に隣り合わせなんだなぁ。同じドイツ占領下でもフランスとポーランドの違いに驚かされるし、レニングラードの少年が餓死に至るまでの日記には目を背けたくなるくらいだった。最後にそれぞれのその後も書かれているのがいい。
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