ふがいない僕は空を見た の商品レビュー
5話ある。最初の「ミクマリ」は、女による女のためのR-18文学賞らしい。女性向けだったか(^_^;) 2話目、読んでいると、え?これ、1話目と繋がってる?と衝撃でした。2話目でいろいろなことが氷解。短編だと思っていたのが話が繋がってました。 3話目読み終わって、これはなかなか...
5話ある。最初の「ミクマリ」は、女による女のためのR-18文学賞らしい。女性向けだったか(^_^;) 2話目、読んでいると、え?これ、1話目と繋がってる?と衝撃でした。2話目でいろいろなことが氷解。短編だと思っていたのが話が繋がってました。 3話目読み終わって、これはなかなかの名作。面白いと感じました。 4話目、なんだか感動して、うるうるとしました。そして、ここの星を5つつけました。夢中になって読みました。
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前半の性描写が濃厚なので自分の子供に正面から勧めるのは気が引けてしまうが、その後の人間関係の捉え方がとても細やかなので読んでほしいとも思う、ある意味「困った」作品。
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ここ最近読んだ本の中で圧倒的に良い本だった! 人が生きてゆく中で直面するあらゆる出来事や、 やり切れない事も この物語の中にもあって、 それでもどうにか生きてゆく様が美しく綴られている。 自然に涙が出る物語だった。
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以下は一話と二話読後の感想だ。 「短編集でもあるがその実「マグノリア」的な群像構造。粘着性は吉村萬壱に近い。それほど変態ぶる変態を描く。最初の二編でやめておけばよかったかもしれない。読むことを、ではなく、小説自体を。」 あまりにも衝撃的な内容ゆえ、エロやサイコに寄せた扇情狙いにす...
以下は一話と二話読後の感想だ。 「短編集でもあるがその実「マグノリア」的な群像構造。粘着性は吉村萬壱に近い。それほど変態ぶる変態を描く。最初の二編でやめておけばよかったかもしれない。読むことを、ではなく、小説自体を。」 あまりにも衝撃的な内容ゆえ、エロやサイコに寄せた扇情狙いにすぎないと甘く見ていたゆえだ。 とんでもない。単にそれはイントロダクションに過ぎなかった。それほど良くできたツカミだったのだ。 時系列にそって語り手が変わるだけで、長編小説のお手本のように終盤に向けて進んでいく。サスペンス感すらある。 妊娠と性愛を軸に回っていくが、決して女性向きだけとはとても言えないあらゆる社会病理が並べられていく。そのあまりの過剰に息もつまってしまうほどだ。 これはすごい。繰り返すが女性小説だけに収まる作品ではないが、ある種の人生を重ねた女性にはどれほどの刺さり方、抉り方、癒し方をするのだろう。想像を遥かに越えるに違いない。
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エロティックな描写が最初は目立つが 章ごとに登場人物たちから語られる性と生、 そして16歳の日々、感傷… 「セイタカアワダチソウの空」がよかった。
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登場人物ごとの短編集。アニオタの主婦と交際する高校生斉藤。そのアニオタ主婦里美、夫の一人っ子マザコン 慶一郎との間に子供ができず、斉藤との行為をネットへ流出される。他に斉藤を好きな松永、斉藤の級友福田、 産院を営む斉藤の母、等が登場し、斉藤のネット流出事件をきっかけとする短編ド...
登場人物ごとの短編集。アニオタの主婦と交際する高校生斉藤。そのアニオタ主婦里美、夫の一人っ子マザコン 慶一郎との間に子供ができず、斉藤との行為をネットへ流出される。他に斉藤を好きな松永、斉藤の級友福田、 産院を営む斉藤の母、等が登場し、斉藤のネット流出事件をきっかけとする短編ドラマが繰り広げられる。
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命とか性欲とかを軸にして、 斎藤君とその周りの人たちの視点から、進んでいく物語。 社会的にはタブーとされるような、度を越えてしまった性欲を満たす行為や、それぞれの家庭や人間模様が個性的であった。 最後は助産院の話で、テーマが命という大きくてでもはかないものに戻ってきたのが、お...
命とか性欲とかを軸にして、 斎藤君とその周りの人たちの視点から、進んでいく物語。 社会的にはタブーとされるような、度を越えてしまった性欲を満たす行為や、それぞれの家庭や人間模様が個性的であった。 最後は助産院の話で、テーマが命という大きくてでもはかないものに戻ってきたのが、おさまりがよいし、スッと腑に落ちた。良かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うすらぼんやりしたガキの典型的で健康的なセックスライフから道を大きく外れてしまった16歳の男子高校生、斉藤。 歪な家庭で不妊治療に励まされている主婦、里美。 ちょっとやばい兄と更年期の母。夏休み、好きな男の子と初体験をするはずだったのに…という女子高生、松永。 貧困、生活保護、虐待、自己破産、自殺…。街の人たちが眉をひそめて語るような出来事が日常の、ある団地で生まれ育ったセイタカこと福田。 助産師をしながら女手一つで子育てしてきた母親。 無事に産まれてきた子、そうじゃなかった子。自然に産むとは。 高校生の斉藤を中心に周りの人物も描かれていく連作短編集。 後悔とか罪とか恥とかたくさんのものを背負いながら、それでもこの生まれ落ちた環境で生きていくしかない。 でも、そういう自分でも目を背けたくなるようなものを背負っているからこそ、強くなれたり優しくなれたりもするのかな…なんて思った。 心に残ったのは、あなたたちを守るために、パパが死ぬ気で働いて建てたこの家で絶対に死なせないと仁王立ちになったママの場面。 アクツのやったことに協力するセイタカのこと。 まだ高校生の彼らがこの時の苦しみから少しでも早く抜け出せるように願う。
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名前も知らない主婦との不倫に溺れた高校生卓巳。 それは主婦の夫によって不幸な出来事を招いた。 著者のデビュー作。 賞を取ったという最初の短編「ミクマリ」だけだと、衝撃作という所で終わってしまうと思いますが、その後があって、この1冊になって初めて、ひとつの作品になったと思いました...
名前も知らない主婦との不倫に溺れた高校生卓巳。 それは主婦の夫によって不幸な出来事を招いた。 著者のデビュー作。 賞を取ったという最初の短編「ミクマリ」だけだと、衝撃作という所で終わってしまうと思いますが、その後があって、この1冊になって初めて、ひとつの作品になったと思いました。 卓巳の同級生の良太の章が印象的。 毎度思いますが、子供が不幸になるのは親のせい。無責任な親の被害者となる子供がいるという事実に胸が苦しくなります。 良太の決心が実り、立派な大人になって欲しいと心から願います。 漢方のリウ先生が言うように、悪いことはずっとわるいままではない、でもいいことも長くは続かない、は真理。 何かにぶつかったら、指をパチンと鳴らしていきたいものです。
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描写が生々しくてご飯食べながら読書することが多い自分には、気持ち悪くなるほどだった。 こういう本はあんまり好きじゃない…。
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