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最後の命 の商品レビュー

3.5

84件のお客様レビュー

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    12

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

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2015/08/02

またしても社会に包摂されない孤独な青年を主人公とした本著は、中村版「第三の男」ともいうべきか。良質のハードボイルドでありながら徐々に隘路に追い込まれていくような不思議な感覚に襲われる。

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2015/07/14

教団Xを読む前に読んでみた、初読みの作家さん。 この作品に関してはとにかく、暗くて、ドロドロしている感じ。ただ、そういう描写は嫌いではない。共感はできないが、犯罪者はこういう心理なのかを感じさせられる。ただ、終わりがどうもスッキリしない。話の内容は覚えていても、どんな結末だったか...

教団Xを読む前に読んでみた、初読みの作家さん。 この作品に関してはとにかく、暗くて、ドロドロしている感じ。ただ、そういう描写は嫌いではない。共感はできないが、犯罪者はこういう心理なのかを感じさせられる。ただ、終わりがどうもスッキリしない。話の内容は覚えていても、どんな結末だったかは、きっと、忘れてしまうでしょう。教団Xに進むかどうか少し悩む。

Posted byブクログ

2015/06/28

非常に読んでいてつらくなる作品。だけれども、夢中で読み進めた。 性欲は、時に人の命を奪ってしまう恐ろしいものであると考え怖くなる。そして、幼少期のトラウマ、親子関係が将来に及ぼす影響についても、この本から読み取れる。 現実にそのように苦しんでいる人がいるとしたら、つらいだろうと察...

非常に読んでいてつらくなる作品。だけれども、夢中で読み進めた。 性欲は、時に人の命を奪ってしまう恐ろしいものであると考え怖くなる。そして、幼少期のトラウマ、親子関係が将来に及ぼす影響についても、この本から読み取れる。 現実にそのように苦しんでいる人がいるとしたら、つらいだろうと察するし、少しのことで人生は暗い方に転ずるのである。 だが、最後に怖くないよと主人公が放った一言が、少しだけ明るいミライを案じてるように思え、気持ちが少し晴れた。

Posted byブクログ

2015/05/09

中村文則を読むのは7冊目。 施設で育った系主人公が多い中村作品だけど、この話の主人公たちはそうじゃない。“普通の家庭”で育っている。まずそこに「おっ、珍しいな」と思ってしまった。 レイプ現場を見てしまった、そして多少なりとも参加させられてしまった少年二人の物語。 簡単にまとめる...

中村文則を読むのは7冊目。 施設で育った系主人公が多い中村作品だけど、この話の主人公たちはそうじゃない。“普通の家庭”で育っている。まずそこに「おっ、珍しいな」と思ってしまった。 レイプ現場を見てしまった、そして多少なりとも参加させられてしまった少年二人の物語。 簡単にまとめると、一人はレイプという行為に興奮を抱くようになり、一人は潔癖になった。 しかし果たしてそれはその事件がキッカケだったのか?自分が持って生まれた素質だったのか?自分たちは過程を間違えたのか。 暗く重いテーマの中で物語は進んでいく。 罪と罰、葛藤。そしてミステリー。心はずーんとなるけれど、読み応えはあります。 中村作品はなーんか癖になっちゃうんだよな。犯罪者側の視点って世間的には珍しいし。中村作品そういうのばっかだけど。でもそれって凄いことだと思うんだよ。人が目を背けたくなるようなところにスポットを当てているというか。 鬱々としているけれど、だからこそ伝わるものもある。安心する、という言い方だと語弊があるのかな。でもそうなんです。分かんないけど。

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2015/05/03

初めての中村文則著書。共感はできないが、なんて自分は浅はかに生きているのかと考えさせられた。自分のなかの悪意、偽善、矛盾に目をつむり、明瞭、平穏に生きていようとする。今のところ、自分はこの世界に適応し生きている。だからなのか、適応できていない人々のことを蔑み、無配慮な言葉や態度で...

初めての中村文則著書。共感はできないが、なんて自分は浅はかに生きているのかと考えさせられた。自分のなかの悪意、偽善、矛盾に目をつむり、明瞭、平穏に生きていようとする。今のところ、自分はこの世界に適応し生きている。だからなのか、適応できていない人々のことを蔑み、無配慮な言葉や態度で傷つけているのだろう。この世に生きにくい人々がいることを当然として、受け止めていきたい。そのために中村文則を読み続けようと思う。しかし、こんな気持ちも偽善なのだろうか。難しいけど考える人でありたい。 短文が心地よい。英訳される所以だろうか。

Posted byブクログ

2015/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うう、気分が悪い。始終暗いのはいいとして、レイプの描写は反吐が出そう。 子どものころに目撃した集団レイプによって、自身の性癖に影響が出て云々みたいな話だけど、私が女だからなのか、とてもじゃないけど主人公(名前忘れた)も冴木も同情できない。映画化されたようなので読んでみたけど、どうしたんだろう。。

Posted byブクログ

2015/01/29

終始重たいお話。人を不幸にしないと性欲を満たせない人間というのは、単純にモテない以上に希望のないことなんだな。

Posted byブクログ

2014/12/31

ちょっと残念な作品かな。 この作家が理屈っぽいのはその特徴だから別に良いのだが、本作ではその資質が駄目な方向に向いたか。 一言で言えば「青い」。生死、性、暴力という要素が並列で並んでいて溶け合っていない。その結果、何処か空想的で現実感・緊迫感が欠落しとります。

Posted byブクログ

2014/12/26

久しぶりに短期間で読了した。やはり現代小説は読みやすいから引き込まれる。あるいは引き込まれたから読みやすいと感じたのかも知れない。一貫して筆者から感じる中二病臭は本作でも変わらないが、暴力的な性的願望という題材は興味深かったし、共感できる部分が多かった。引き続き読んでいきたい作家...

久しぶりに短期間で読了した。やはり現代小説は読みやすいから引き込まれる。あるいは引き込まれたから読みやすいと感じたのかも知れない。一貫して筆者から感じる中二病臭は本作でも変わらないが、暴力的な性的願望という題材は興味深かったし、共感できる部分が多かった。引き続き読んでいきたい作家だと感じた。

Posted byブクログ

2014/12/05

理屈っぽい作品でした ホームレス集団にレイプされる女性を目撃してしまった小学生の主人公と冴木くん 主人公は精神的に病んでしまい、冴木くんは性犯罪者に堕ちていく 繊細なあまり触れたくないような事実が主人公の目線を通して詳しく分析さるているのですが、文章が回りくどい こんなに持っ...

理屈っぽい作品でした ホームレス集団にレイプされる女性を目撃してしまった小学生の主人公と冴木くん 主人公は精神的に病んでしまい、冴木くんは性犯罪者に堕ちていく 繊細なあまり触れたくないような事実が主人公の目線を通して詳しく分析さるているのですが、文章が回りくどい こんなに持って回った言い方をしなければ、もっと読みやすくなるのに、残念です 二人の結び付きが悲しい作品でした

Posted byブクログ