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競争の作法 の商品レビュー

3.7

66件のお客様レビュー

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2011/02/22

1章は非常に読み難いが、2章以降どんどんわかりやすくなってくる。主張は明快なものの、著者自身言っている通り裏付けデータがシンプルのため、消化のためには深い理解が必要でかえって難しい。 文章を一読してわかる、「変わった」先生だが、主張の筋の通し方、展開は秀逸。

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2011/02/17

経済について非常に分かりやすい記載内容。 みえない円安という論点が興味深かった。 筆者の熱意が伝わってきた。日本経済を動かすことは、一人ひとりが真摯に向き合っていくことから始まるという主張には、同感。

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2011/02/09
  • ネタバレ

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「失われた10年」「100年に一度の大不況」などといった言説のミスリーディングな部分を統計数字を使って解説。「閉そく感」らしきものを脱するためにはどうすればよいか説いた書。今までに見たことのない主張だったので新鮮だった。しばらくマクロ経済学から離れてたけど、マクロもおもしろいね。2011年13冊目、読了。

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2011/02/07

バブル時代から現在までの日本経済を、公的機関の発行する 統計数字を用いて検証している本。 これを読むと、経営者は数字見ているのか?と疑いたくなる。 反面海外ブランドや外国人投資家は数字を分析して 忠実に行動していることがよくわかる。 これを見て思うのは、短期的な数字の変化ばか...

バブル時代から現在までの日本経済を、公的機関の発行する 統計数字を用いて検証している本。 これを読むと、経営者は数字見ているのか?と疑いたくなる。 反面海外ブランドや外国人投資家は数字を分析して 忠実に行動していることがよくわかる。 これを見て思うのは、短期的な数字の変化ばかり見ずに 大きな流れとらえて行動することや、自分から行動して 必要な数字を集めて分析行動することの重要性を説いていると思った。

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2018/10/14

製造と輸出が好調であれば経済成長は可能だと信じて現実を見ようとせず、生ぬるいバーチャルな世界観に安住する日本人と日本経済。じわじわ進む危機に対しても、若干の犠牲者を切り捨てるだけで自分は大丈夫、と高をくくる肥大した自尊心と羞恥心の持ち主である。これに対し、「覚醒せよ、目を見開いて...

製造と輸出が好調であれば経済成長は可能だと信じて現実を見ようとせず、生ぬるいバーチャルな世界観に安住する日本人と日本経済。じわじわ進む危機に対しても、若干の犠牲者を切り捨てるだけで自分は大丈夫、と高をくくる肥大した自尊心と羞恥心の持ち主である。これに対し、「覚醒せよ、目を見開いて現実に立ち向かわなくては幸福な社会は実現しない」と、経済のリアルデータと理論を踏まえて啓蒙しようとする経済学者の著。 2002年から07年の「戦後最長の景気回復」も、生産の多くは海外に流出し、実体の無かったものである、と著者は論証する。 処方箋は三つ。 ?つらくても競争はしなくてはならない。 ?資本を持てる者が責任感を持ってリスクテークをしなくてはならない。 ?資本を有効な用途に突っ込まなくてはならない。 ?の主張を「株主や地主」という言葉でナマで書いておられるのが、微かに違和感を感じるのだが・・。

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2011/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日経新聞でオススメされていたので購入し、インフルエンザ療養中に読了。前半部分の「豊かさと幸福の緩やかな関係」「買い叩かれる日本、たたき売りする日本」の章は、GDPや物価などの経済分析が非常に明快でためになるのですが、後半の「働き方」「投資方法」の章は大学の教科書のようで、言いたいことがよく分からず、正直内容がピンときませんでした。残念。

Posted byブクログ

2011/01/10

日本経済に起きていた事を、絶対的な経済規模縮小ではなく、相対的な地位低下と喪失感による、目標喪失と説く。長期的視点で説明されており、売上重視の扇動的内容でないのがいい。

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2010/11/14

競争の行き着いた先が悲惨な場所であるという世論は間違いで、筆者自身は、一人一人が真摯に競争に向き合うことこそが、真に人間性が培われ、豊かな社会に近づく方法ではないかと著者は述べている。あとは、それぞれの人間が与えられた役割を果たしていくことが大切であると。例えば、株主は、経営者と...

競争の行き着いた先が悲惨な場所であるという世論は間違いで、筆者自身は、一人一人が真摯に競争に向き合うことこそが、真に人間性が培われ、豊かな社会に近づく方法ではないかと著者は述べている。あとは、それぞれの人間が与えられた役割を果たしていくことが大切であると。例えば、株主は、経営者と馴れ合いをするのではなく、経営者に対してはっきりと要求を突きつけ、ものを言っていくべきだと。本人も、相手がトヨタの経営者であろうが、誰であろうが、問答無用でものを言っており、本人が言っている経済学者としての「役割」を果たしているように思える。ズゲズゲとものを言う感じが、いかにも経済学徒らしい。

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2010/11/11

著者は2000年代の「戦後最長の景気回復」こそが虚構であったと喝破し、経済人としてひとりひとりの市民がなすべきことを提唱する。 著者自身、一人の経済学者として何をなすべきか、真摯に問いかけて行動する姿にも感銘を受けた。 特にマクロ経済政策に関しては、「戦後最長の景気回復」を演...

著者は2000年代の「戦後最長の景気回復」こそが虚構であったと喝破し、経済人としてひとりひとりの市民がなすべきことを提唱する。 著者自身、一人の経済学者として何をなすべきか、真摯に問いかけて行動する姿にも感銘を受けた。 特にマクロ経済政策に関しては、「戦後最長の景気回復」を演出した政府と日銀に対してこの上なく厳しい評価を与えている。 私自身、「戦後最長の景気回復」については全く実感が持てず、むしろこの間に生活が圧迫された人ばかりを身近に見てきたので、著者に同調したいところではあるが、マクロ経済政策については素人だっただけに、著者の厳しい批判よりはむしろ、ミクロで成し得た小泉構造改革に拍手を送るばかりで、マクロ経済の状況については無知であった。 確かに著者の指摘に従えば、マクロ政策としては当時の日本が産業界を甘やかすばかりで、とんでもなく愚かな道をたどってきたことがわかる。 それに対する「格差論争」のような馬鹿げた議論しかできない左翼も、「市場原理主義」を批判することしかできないバカ右翼も、同時に炙り出すことには成功したのかもしれない。 しかし、本来あるべきマクロ経済の姿については全く本道が語られることがなかったことに愕然とせざるを得ない。 著者の指摘を受けて今更ながらに愕然としている自分におののいている。 著者は最先端のマクロ経済学者でありながら、読者である一般人の我々に問いかけていることはごくありふれた、当たり前の論理をもってする。その真摯な姿勢に大いに共感するとともに、これほど平凡でしかも胸を打つ論文はこれまであっただろうかと私は感じ入ってしまう。 経済学者の著作に自分の生き方まで問われているような気分になったのは、これが初めてかもしれない。

Posted byブクログ

2010/10/09

筆者の主張は魅力的で、確かに正しいと感じましたが、「一人一人の意識が変われば~」というだけでは結局何も変わらないと思うので、それを達成するための手段をもっと踏み込んで考えていく必要があると思いました。

Posted byブクログ