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夏から夏へ の商品レビュー

3.8

34件のお客様レビュー

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2020/09/11

ーまるでスタジアムの観客席にいるかのような、光景と緊張感。そして期待。 2007年世界陸上大阪での4継。100メートルずつの区間を日本代表の選手が走り、バトンを渡す。予選、そして決勝戦への高まり。大阪というホームグラウンドでの大会。そして2008年の北京オリンピックでメダルをか...

ーまるでスタジアムの観客席にいるかのような、光景と緊張感。そして期待。 2007年世界陸上大阪での4継。100メートルずつの区間を日本代表の選手が走り、バトンを渡す。予選、そして決勝戦への高まり。大阪というホームグラウンドでの大会。そして2008年の北京オリンピックでメダルをかけた4継に向けて、著者が密着取材した試合と選手たちのドキュメンタリーが描かれる。 ノンフィクションって初めて読みました。 一瞬の風になれ、の著者の佐藤多佳子さんが感じたスタジアムの空気、緊張感……。 もう、ドキドキが止まりませんでした。 そして読者である自分の鼓動が聞こえてくるかのようなスタート前の静寂まで体感できてしまうという、、、。 スポーツのこと知らなくても、この試合前の高揚感や選手への期待は手にとるようにわかります。 感動をありがとう、誰もが絶対にそう思います。 後半は選手たちの生い立ちや性格、アスリートとしてのプライドなど、個性を感じる展開になっています。 ノンフィクションって、著者の心の声が聞こえてくるからなんか面白いです。 世界で戦う、日本の誇りの選手たち。本当にかっこいいです。わたしたちには結果しか見えないところが多いですが、結果を出すための、信じられないような努力の一部がこの本から垣間見えて、「感動をありがとう」と心から感謝せずにはいられませんでした。

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2019/10/03

大阪世界陸上の400メートルリレー、通称4継にスポットを当てたノンフィクション 塚原選手、末次選手、高平選手、朝原選手、小島選手 レースの臨場感、内面の葛藤、本人たちの胸の内 陸上のだいご味にどっぷりつかれる1冊 読み終えた後走りたくなる自分がそこにいます。

Posted byブクログ

2017/02/03

『一瞬の風になれ』で短距離リレーの面白さ・難しさを教えてもらい、この本でさらに深く感じ入ることができた。 いろんな物語が書ける作者なのに、ドキュメンタリーに徹してる印象がまた新鮮だった。

Posted byブクログ

2016/04/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

再読。取材を通してノンフィクションとフィクションの両方を描くのは難しそうだが、成功すれば相乗効果的に感動する。道具を使う技術を磨くことが必要なスポーツと違って、陸上は自分の身体を磨き上げていく魅力がある。佐藤さんの目を通してみると、スプリンターというのは内省的に自己の肉体と向かい合い走りを追究していくところが、修行僧か哲学者のようでクール。水泳、フィギュアスケート、卓球、体操などの日本代表にもあてはまるが、個人競技なのにチームワークがいいのって見ていて楽しい。

Posted byブクログ

2015/11/17

ストーリー 速く走るだけでは世界を相手に戦えない。リレーでは、速く確実なバトンつなぎも重要だ。2007年世界陸上大阪大会でアジア新記録を樹立。08年北京五輪のメダルにすべてを賭ける日本代表チームに密着した、著者初のノンフィクション。酷暑のスタジアム、選手達の故郷、沖縄合宿へと取材...

ストーリー 速く走るだけでは世界を相手に戦えない。リレーでは、速く確実なバトンつなぎも重要だ。2007年世界陸上大阪大会でアジア新記録を樹立。08年北京五輪のメダルにすべてを賭ける日本代表チームに密着した、著者初のノンフィクション。酷暑のスタジアム、選手達の故郷、沖縄合宿へと取材は続く。大阪と北京、2つの夏の感動がよみがえる!2大会のアンカー走者・朝原宣治との文庫オリジナル対談つき。

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2015/06/13

アホみたいに感動してしまった。この話に出てきた長居でやってた世界陸上の時大阪に住んでいたので、読み終わった後観に行かなかったことを悔やんだ。

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2015/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第4回本屋大賞「一瞬の風になれ」の作者による、400mリレー日本代表を追ったドキュメンタリー。綿密なインタビューと感情を再現する筆力は、選手らも賞賛している。世界陸上大阪大会を観戦した記憶が蘇る。

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2014/06/21

2007年の世界陸上大阪大会から2008年の北京オリンピックまでの、4×100mリレーの選手を描いたノンフィクション。 取材やインタビューを通して、選手一人一人を深く掘り下げた内容でとても興味深かった。 大会本番の描写もよかったし、選手のバックグラウンドや選手同士の関係性と絡め...

2007年の世界陸上大阪大会から2008年の北京オリンピックまでの、4×100mリレーの選手を描いたノンフィクション。 取材やインタビューを通して、選手一人一人を深く掘り下げた内容でとても興味深かった。 大会本番の描写もよかったし、選手のバックグラウンドや選手同士の関係性と絡めた内容で、面白く読めた。

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2014/06/13

2007年の世界陸上大阪大会から2008年の北京五輪における 100m×4のリレーチームを追ったノンフィクション 大阪大会でアジア新記録を樹立した過程を躍動感あふれる文章でつづっています。 ムード―メーカーで筋肉質 良い時も悪い時も引きずる塚原 みんなの兄貴分だが人一番繊...

2007年の世界陸上大阪大会から2008年の北京五輪における 100m×4のリレーチームを追ったノンフィクション 大阪大会でアジア新記録を樹立した過程を躍動感あふれる文章でつづっています。 ムード―メーカーで筋肉質 良い時も悪い時も引きずる塚原 みんなの兄貴分だが人一番繊細な末續 自分の主張を貫く高平 仲間の尊敬を一身に集めるレジェンド朝原 そして、サブとして悔しさを胸に秘めつつひたむきに役割を全うする小島 とそれぞれの生き様が重なりあいハーモニーを奏でます。 また、個々の選手の学生時代のエピソードがふんだんにとりこまれ、恩師との関係、子供時代、スランプ など共感できます。 とてもおすすめできる1冊です。

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2014/03/27

陸上競技の4×100mリレーを題材にしたノンフィクション作品。 4人のランナーがバトンを中継することから、陸上関係者からは「4継」と呼ばれているそうだ。作品は2007年に大阪で行われた世界陸上の様子と、その翌年に行われる北京オリンピックに向けての、トレーニング風景を中心に描いてい...

陸上競技の4×100mリレーを題材にしたノンフィクション作品。 4人のランナーがバトンを中継することから、陸上関係者からは「4継」と呼ばれているそうだ。作品は2007年に大阪で行われた世界陸上の様子と、その翌年に行われる北京オリンピックに向けての、トレーニング風景を中心に描いている。 試合会場はもちろん、練習場や合宿地にも足繁く通って取材しており、非常に丁寧な執筆をされているとの印象を受けた。その対象は、競技に出場した塚原、末續、高平、朝原の4選手だけではなく、選手のご家族や学生時代の恩師、試合に出る事ができなかったリザーブのメンバーなど幅広い。 取材の中で朝原選手の母上が、ドキドキして競技が見られないと答えていた。それは緊張という感情よりも、純粋に我が子のことが心配なのだそうだ。100mでもドキドキするのにマラソン選手のお母さんは大変だと思う、というコメントがとても印象的だった。 またリザーブをつとめた、小島選手のエピソードには泣かされてしまった。この種目で常に脚光と称賛を浴びるのは、本番でトラックを走る4人だけなのだ。出場の可能性が殆ど無いのを知りながら、出走メンバーと全く同じ心と体を作り、競技場の外から4人を支える選手がいる事を、決して忘れてはいけないと思った。

Posted byブクログ