1,800円以上の注文で送料無料

夏から夏へ の商品レビュー

3.8

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2013/10/25

「一瞬の風になれ」を読んで凄く感動してたせいか、今回は期待し過ぎてた。同じく100x4リレーを扱った内容だけど、こちらは世界陸上(大阪)の現実のリレーチーム。 第一部は、観戦記みたいな記述になってて、イマイチ物語に入れなかった。四人の走者の視点からの記述になっているが、落ち着かな...

「一瞬の風になれ」を読んで凄く感動してたせいか、今回は期待し過ぎてた。同じく100x4リレーを扱った内容だけど、こちらは世界陸上(大阪)の現実のリレーチーム。 第一部は、観戦記みたいな記述になってて、イマイチ物語に入れなかった。四人の走者の視点からの記述になっているが、落ち着かない印象。 第二部は、それぞれの選手へのインタビューを中心に記述されているけど、こちらも表面的な感じがした。 もっと内容を掘り下げて、選手に密着したインタビュー内容じゃないと、上っ面だけの印象しか残らない。

Posted byブクログ

2013/10/24

 虚構の入る余地が少ないからでしょうか、スポーツ観戦は競技を問わずに好きです。また、実際に体も動かそうと(メタボ対策もかねて)今年の夏前位から、週一目標で泳ぎにいくようにもなりました。前後するように2020年の東京五輪開催が決まり、これから7年、“スポーツ”への注目度も上がるかな...

 虚構の入る余地が少ないからでしょうか、スポーツ観戦は競技を問わずに好きです。また、実際に体も動かそうと(メタボ対策もかねて)今年の夏前位から、週一目標で泳ぎにいくようにもなりました。前後するように2020年の東京五輪開催が決まり、これから7年、“スポーツ”への注目度も上がるかなとも感じています。  そんな五輪競技の中でも人気の高い“陸上競技”を題材にしたノンフィクションが、こちらです。  日本で陸上競技と言うと、昔から活躍する方の多いマラソンに代表される長距離をイメージされる方も多いかと思いますが、取り上げたのはトラック競技、その中でも100M×4人で走る「400Mリレー(四継、ヨンケイ)」となります。  ただ速く走れるだけでは“ヨンケイ”は勝てない、事実、陸上王国たるアメリカも、ことリレーにおいては決勝進出すらできずに消えていくことも多いそうです。それでは勝つためには何が必要となるのでしょう、、速さはもちろんのこと“確実なバトンつなぎ”が求められる、とのこと。  伝えていきたい、つないでいきたいとの想いがこめられているからでしょうか、行きついた果てで「幸せでした」との言葉を異口同音に紡ぎ出したメンバーの皆さんを、心の底から“羨ましい”と思いました。  物語の始まりは2007年の世界陸上大阪大会、その舞台を駆け抜けた、塚原選手、末續選手、高平選手、朝原選手、そして小島選手のリザーブを含めての5名の選手の生い立ちや陸上への想い、ちょっとほんわかなエピソードなどを交えながら、綴られていきます。  実際に走る時間は4人を併せても40秒足らず、しかし、その数十秒に全てをかけるひたむきさが伝わってきました。そしてその瞬間の時間を、濃やかに臨場感たっぷりと描き出されている佐藤さんの筆致に一気に引き込まれます。  「(佐藤さんは)陸上選手の心理描写に詳しい」との朝原選手の言葉を映しとっているかのように、まるで自分もその場で一緒に走っているかのような気持ちになれるのは、ヨンケイが個人ではなく団体での戦いとの様相を見せてくれるからだと思います。  これは同じく佐藤さんの著書で、高校の陸上部を題材にした『一瞬の風になれ』でも感じたのですが、つないでいくのはレースを走る4人のバトンだけではない、それまで連綿と引き継がれてきた日本陸上界の先達の想いも、一緒につながっていくのだなぁ、と。  この大阪大会では「38秒03」というアジア新記録(例年なら優勝してもおかしくない記録)を残しながらも、アメリカ、ジャマイカ、イギリス、ブラジルに続く5位入賞止まり。でもこのステップがあったからこそ、翌年2008年の北京五輪で3位入賞という快挙へとつながったのかもしれません。  “一瞬”に全てをかけるために、連綿と、陰に日向に、ただひたすらに試行錯誤を積み重ねていく、そんなことの大事さを気付かせてくれる一冊でした。

Posted byブクログ

2013/07/16

『一瞬の風になれ』の佐藤多佳子さんによる陸上ドキュメント本。 08大阪世陸で日本新記録を出した、男子4×100mリレーチームを取材してます。 この後、このチームは北京五輪で銅メダルを取るわけで、そこまでは書いてないんだけど、それでも泣きそうになる!

Posted byブクログ

2012/08/28

高校の陸上部を描いた『一瞬の風になれ』の著者である佐藤さんが、そのときの取材を通して陸上競技と競技者を深く知るようになり、魅力に取りつかれ、2007年に大阪で開かれた世界陸上での100m×4リレー(4継)の選手、塚原、末績、高平、朝原、小島と周囲の人たちを取材して書いたというノン...

高校の陸上部を描いた『一瞬の風になれ』の著者である佐藤さんが、そのときの取材を通して陸上競技と競技者を深く知るようになり、魅力に取りつかれ、2007年に大阪で開かれた世界陸上での100m×4リレー(4継)の選手、塚原、末績、高平、朝原、小島と周囲の人たちを取材して書いたというノンフィクション。このあと2008年北京五輪で同じメンバーで銅メダル取ったんだよねぇ、ということをしみじみと思いながら読了。水泳の北島が、ピークを合わせることのむずかしさ、を言ってましたが、陸上選手も同じで、それは競技者でないと説明されないとなかなかわからないことではあるが、走るのは10秒ほどでも、そこにつながるそこまで持っていく時間が全て勝負なのだなぁ、と、改めてすごいな、と思いました。5人目のメンバー、2007年の世界陸上では万全の準備をしながらも結果として一度も走る機会のなかった小島さんの話がとても印象に残りました。とても読み応えがあり、おもしろかったです。

Posted byブクログ

2012/08/16

男子400mリレーについての取材をまとめたノンフィクション本。北京五輪前に発売した本なので、ちょっと古いけど、オリンピックというタイムリーな時期に読めてよかった。 個人ではファイナリストになれないのに、4人だとメダルが狙える。個ではなく、集団で力を発揮するのは日本ならではという感...

男子400mリレーについての取材をまとめたノンフィクション本。北京五輪前に発売した本なので、ちょっと古いけど、オリンピックというタイムリーな時期に読めてよかった。 個人ではファイナリストになれないのに、4人だとメダルが狙える。個ではなく、集団で力を発揮するのは日本ならではという感じがします。陸上競技をみるのがますます楽しくなりました。

Posted byブクログ

2012/08/05

「一瞬の風になれ」に馴染まなかった私には、この作品にも馴染まなかった。 陸上競技が嫌いなわけでもなく、佐藤さんの他の作品は好きなのだが・・・。相性か?

Posted byブクログ

2013/07/02

文教大学広告企画制作サークルの発行誌 『FOGPARTY』Vol.6 において、「本~めくり、ひろがる、せかい」の特集に応じ、学生の皆さんから選ばれ紙面にて取り上げられた図書です。 企画コーナー「FOGPARTY Vol.6 掲載図書」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞ...

文教大学広告企画制作サークルの発行誌 『FOGPARTY』Vol.6 において、「本~めくり、ひろがる、せかい」の特集に応じ、学生の皆さんから選ばれ紙面にて取り上げられた図書です。 企画コーナー「FOGPARTY Vol.6 掲載図書」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。 展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2012/1/10-3/19まで】 湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1583754

Posted byブクログ

2011/10/27

日本のヨンケイ、かっこいい!アスリートがあのとき何を思ってたのか、どんな気持ちで練習してるのか、試合に挑んでるのか。もともと興味があったから楽しく読めた。でも何が好きってやっぱり、佐藤多佳子の丹念な取材と文章の優しさ、緊張感。文章からその場面が頭に浮かぶ。走るって、いいな!

Posted byブクログ

2011/10/25

「一瞬の風になれ」の作者である佐藤多佳子さんが、陸上400mリレーの日本代表チームを追ったノンフィクション。 「一瞬の風になれ」を楽しく読めた人なら、スッと入り込めると思う。ノンフィクションだけど小説っぽい語り口で、とても読みやすくおもしろかった。

Posted byブクログ

2011/10/19

4継に焦点をあて、高平・塚原・末續・朝原を中心に取材したノンフィクション。世界陸上大阪から北京五輪への夏から夏へ。ルポライターと違うのは、感じたことを何とか言葉にして、人に伝えようとする力。たとえば、「無色の風」を見たことのない人に説明するかのように。取材中、アサハラと連呼してし...

4継に焦点をあて、高平・塚原・末續・朝原を中心に取材したノンフィクション。世界陸上大阪から北京五輪への夏から夏へ。ルポライターと違うのは、感じたことを何とか言葉にして、人に伝えようとする力。たとえば、「無色の風」を見たことのない人に説明するかのように。取材中、アサハラと連呼してしまう気持ちは十分わかる。面白かったし、リザーブ小島の件はぐっとくるものがある。ただし、陸上に興味のない人に薦めるのは難しいかも。練習シーンが多く、ドラマチックなシーンは冒頭で終わってしまう。走る気持ちよさを伝えたいなら「風が強く吹いている」のほうが上。 マニアにウケてほしい一冊。

Posted byブクログ