ダーティ・ワーク の商品レビュー
読み終ってから、軽く読みなおしながら相関図を作成してしまいました。笑 そしたらなんだか倍楽しめた感じ。
Posted by
短編集かと思ったら違った。 色んな人の物語がそれぞれの視点で書かれていて、しかも相互に絡みあっていて面白い。 読み進めてくと意外な発見があったりする。 ストーンズ聞いたことなかったけど聞いてみようかな。
Posted by
6月初旬 おもしろかった。連作だと気づかずに読んでいたのでもう一度読み終わった瞬間から読み返しました。骨太な女だけじゃなくて、人に仮託して書くの上手だなと思った。
Posted by
「おまえか」って言いたくなるような、人の繋がりが楽しかった。 最後の章では、人、特に女性は年をとると丸みをおびる、といった感じがよくあらわせていたと思う。
Posted by
はじめは短編集かと思って読んでいましたが、途中で人物がリンクしていることに気づかされます。 この作品は実は連作短編で、引き込み方が上手いと思いました。
Posted by
「どちらが長く禁煙が続くかなんて、本気でやめる気もないくせにベーシストの坂間とくだらない賭けをした。結局熊井は負けて、約束通り大嫌いな健康診断に行く羽目になった。2人とも、そんなものはナンセンスだと思っていた。健康あっての仕事なんてことはいやというほどわかっている。けれど、一曲い...
「どちらが長く禁煙が続くかなんて、本気でやめる気もないくせにベーシストの坂間とくだらない賭けをした。結局熊井は負けて、約束通り大嫌いな健康診断に行く羽目になった。2人とも、そんなものはナンセンスだと思っていた。健康あっての仕事なんてことはいやというほどわかっている。けれど、一曲いくら、ライブになれば一本いくらで働いている彼らが、体が動くのにどこか悪いと言われたって仕事を休むはずがない。休むのはどこかが痛くてたっていられなくなってからだ。熊井は生命保険にも入っていない。受け取って欲しい相手がいない。国民健康保険料だって渋々払っているのだ。」 「彼女は自分をもてあましている。もてあまし続けている。 自分のことを、自分に弾けない楽器のようだとおもう。楽器である自分とプレイヤーとしての自分が合っていない。上手に弾けたら楽しい人生なんだろうが、彼女は自分にいらだっているだけで時間を消費している。本物の楽器ならそんな相性の悪いのはさっさと手放して、他の、もっと自分に合ったものを探せばいいわけだが、居心地のいい自分と言うのは二十八歳になってもみつからない。きっといつまでたってもみつからないんだろう。」「死ぬ理由もなければ生きていく理由もない。生きていると言うのは、ただギターを弾いている、その状態のことだ。」 現在を生きる人たちが、諦観とちょっとした焦燥感を抱えて、現実の自分と折り合いをつけていく様が描かれている。生きていることはそれだけで、大変でそんな日々を送っていく中で、自然と自分という楽器の弾き方を学んでいく姿が最終章で結実され、心がふんわり軽くなる、そんな話だった。
Posted by
2日ほどかけて、ゆっくり目に読んで、昨日読み終わった。 読み始めた日よりも、読み終えた日、今日、と だんだん印象が濃くなっていって、よかったなーという思いが強くなっていく。 最初、登場人物の性別にすごく惑わされて、 高田とか、男だと思ってたし、 TTは女じゃないかと想像して読ん...
2日ほどかけて、ゆっくり目に読んで、昨日読み終わった。 読み始めた日よりも、読み終えた日、今日、と だんだん印象が濃くなっていって、よかったなーという思いが強くなっていく。 最初、登場人物の性別にすごく惑わされて、 高田とか、男だと思ってたし、 TTは女じゃないかと想像して読んでいた。 あれ?っていう感じがじわじわ来て、 私は道尾秀介よりよほど好き。
Posted by
淡々と読み進んだら、何だか温かくて少し泣けた。 生活は人間関係は心の中は綺麗事だけでは語れない、でも汚いばかりでもない。 ウキウキだけじゃ暮らせないけど、苦痛の合間にだって笑っちゃう瞬間もある。 そういう意味で人生によく似た本。
Posted by