6時間後に君は死ぬ の商品レビュー
時の魔法使いの主人公の書く物語の終わり方が不自然なハッピーエンドであるから、という理由で不採用になり悩んでいた事と、ドールハウスのダンサーの、本人にとっての最良の所に落ち着かないが前に進む、という結末が重なった。これは筆者なりの物語の終わらせ方に対するひとつの回答なのだろうか。 ...
時の魔法使いの主人公の書く物語の終わり方が不自然なハッピーエンドであるから、という理由で不採用になり悩んでいた事と、ドールハウスのダンサーの、本人にとっての最良の所に落ち着かないが前に進む、という結末が重なった。これは筆者なりの物語の終わらせ方に対するひとつの回答なのだろうか。 人生全て自分の思い通りにいくことは無いが、その中で予め決められた運命に少しだけ足掻いてみたり、利己心に抗い正しく生きようとすることに優しく後押しをしてくれる作品だった。 やはり高野和明は間違いないな、と思った。まだまだ未読の作品がある事が喜ばしい。
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未来の「ビジョン」が見える圭史を取り巻く人物たちの悲しい未来、温かい未来を人生の一部を覗いているかのような気分で読み進めることができた。短編で構成され、圭史自身も成長し、異なる時間軸の様々な境遇の人物のストーリーが展開されていた。しかし、どの登場人物も絶望の中に明るい未来を期待し...
未来の「ビジョン」が見える圭史を取り巻く人物たちの悲しい未来、温かい未来を人生の一部を覗いているかのような気分で読み進めることができた。短編で構成され、圭史自身も成長し、異なる時間軸の様々な境遇の人物のストーリーが展開されていた。しかし、どの登場人物も絶望の中に明るい未来を期待していたり、運命という決められた未来を必死に変えようと努力する前向きな姿がこの物語を一貫して温かい気持ちにさせてくれた。 豊かな感情、直感、見た目、意地悪さ、愛情、その全てに人間らしさを感じられる作品であった。
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高野和明が女性主人公で書いた作品は初めてで新鮮だった ジェノサイドと13階段がかなり堅かったから、ファンタジーっぽい設定が少し意外だった 上記の2作品と毛色が全く違うけれど、どのような選択をするか、何に葛藤するのか、は変わらず信頼できる描き方でやっぱこの人好き〜と思った 次は幽霊...
高野和明が女性主人公で書いた作品は初めてで新鮮だった ジェノサイドと13階段がかなり堅かったから、ファンタジーっぽい設定が少し意外だった 上記の2作品と毛色が全く違うけれど、どのような選択をするか、何に葛藤するのか、は変わらず信頼できる描き方でやっぱこの人好き〜と思った 次は幽霊人命救助隊を読む
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未来予知をテーマにした短編集。 エピローグで何故か涙が出そうになりました。 運命は自分の力で変えられると思う。
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未来が見える青年圭史。 6時間後の死を予告された美緒(通魔殺人) 3時間後の自分の死を予知した圭史(退官記念会) 未来を変える二人の行動力が凄い。 他3編(神隠,憑依,ドールハウス)
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連作短編集でした。人の『非日常』が見える圭史と、圭史に死ぬ未来を視られた美緒が、どうやって未来を変えていくか。また圭史と出逢った人達がどう生きていくか。未来が視えるって羨ましい…と思うけど、でもやっぱり視たくない
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タイトルのインパクトに惹かれて購入。 短編で読みやすく、バッドエンドじゃないからか消化不良にもならず良かった!むしろなんだか物足りないぐらい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
短編の連作好き 最終編は伏線も多数貼られていて、最後まで着地点がわからなかった 厭世的というか達観した感のある彼が予知は絶対と言いながらもそれを変えるために取り組む姿勢に好感が持てるし、それが希望や努力につながるように思える
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ー決まっている未来をどうできるのか。 〈あらすじ〉 6時間後に君は死ぬ。非現実的な未来をビジョンという形で見ることができる男から、美緒は突然未来を言い渡された。誕生日を迎える0時に死んでしまうという不吉すぎる予言をどうしても無視できないまま、その男と共に未来を回避するための手を...
ー決まっている未来をどうできるのか。 〈あらすじ〉 6時間後に君は死ぬ。非現実的な未来をビジョンという形で見ることができる男から、美緒は突然未来を言い渡された。誕生日を迎える0時に死んでしまうという不吉すぎる予言をどうしても無視できないまま、その男と共に未来を回避するための手を打つ。 〈感想〉 韓国で映像化されるそうで、最近の韓国の映画やドラマはものすごい作品が多い中、こうやって日本の小説を題材にしてくれるのはなんだか誇らしい気持ちです! タイトルそのままで、どんな話かと思ったら、まさかの未来が見える状況をどうするか、という話でした。連作小説のようになっていて、個人的には「ドールハウスのダンサー」が1番好きでした。 夢を追いかけて追いかけて、それでも先が見えない時、周りが夢を叶えていくとき、自分の幸せが見つからない気がするとき、そんな自分でも「次」なんてあるのか、、読んでいて胸を打たれました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
読了感のとても良い作品だった。 1話目は、犯人探しするの?わざわざ刺されに行くん?てなったし実際なにもしないのが1番安全だったから主人公美緒の行動が突飛に感じた。 2話目は、圭史の存在いるか…?て、なった。 2話目も4話目も夢を追う主人公の、好きなものを職業にする難しさと、努力しても叶わないことってたくさんあるという辛さが書かれてて、物語なのにしんどいじゃん…と思った。 最後の『3時間後に僕は死ぬ』はハラハラさせられたし意外な展開だったしおもしろかった! 助かるんだろうなとわかっていても心揺さぶられた。 1話目のときも思ったけど警察、捜査内容気軽にあかしすぎじゃない?笑 藤堂教授の運命には逆らえないという考えは辛いけどそれが教授にとっての救いなんだなと思った。 確かに運命が変えられるとしたら、辛い出来事は自分の力不足になってしまうから。 美緒と圭史はがんばった!ふたりに幸あれ。
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