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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上巻) の商品レビュー

4.1

315件のお客様レビュー

  1. 5つ

    99

  2. 4つ

    116

  3. 3つ

    64

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2012/04/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

計算士として派遣された滝の裏での話と城壁に囲まれた街の図書館での話が同時進行中。依頼人の老人から送られてきた一角獣の頭蓋骨と図書館での頭蓋骨の夢読みいう奇妙な一致。「世界の終わり」というキーワードで、この2つの世界がいつどうやってつながるのかが、期待を持たせる。そして、ここでも出てきた「暗闇」。

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2012/03/24

まだ下巻を残しているけれども、随所に織り込まれた心の描写や、不思議な世界観によってどんどん引き込まれる。 早く下巻を読みたい!

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2012/03/19

村上春樹さんの著書の中で一番好きな作品 世界観がとても素敵です 下巻まで一気に読みました 読み終わった後はしばらく呆けていたなぁ…

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2012/03/16

1Q84の感動再び!という感じです。 1Q84よりずっと前に書かれてるけど、1Q84を読んでからずいぶん後になって読んだという自分の都合のためですが(笑) 引き込まれます。不思議ワールド! 本当はもっとゆっくり読み進める予定が一気に読んでしまいました。 この本を読まなければそうそ...

1Q84の感動再び!という感じです。 1Q84よりずっと前に書かれてるけど、1Q84を読んでからずいぶん後になって読んだという自分の都合のためですが(笑) 引き込まれます。不思議ワールド! 本当はもっとゆっくり読み進める予定が一気に読んでしまいました。 この本を読まなければそうそう出会わないであろうキーワードがそれぞれ重要でおもしろいです。頭骨、ピンクのスーツ、やみくろ、夢読み…。 ハードボイルドの世界の方が好みですが、それぞれの空気感が交互に味わえて新鮮。 上巻で散りばめられた謎が下巻でどう盛り返すか?それとも謎なまま終わるのか? 楽しみに下巻を読みます!

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2012/03/06

私は海辺のカフカから入った、パラレルワールドシリーズですが、 二つの世界が、また一味違った繋がり方をしていて面白い。 でも海辺~よりもなんとなく筋が読みやすい。 そういう意味では、年代的にも質的にも、こちらの方が入門書的だったのかもしれない。 ファンタジー寄りの世界観のためか、飽...

私は海辺のカフカから入った、パラレルワールドシリーズですが、 二つの世界が、また一味違った繋がり方をしていて面白い。 でも海辺~よりもなんとなく筋が読みやすい。 そういう意味では、年代的にも質的にも、こちらの方が入門書的だったのかもしれない。 ファンタジー寄りの世界観のためか、飽きないし。 哲学的な、抽象的な観念がぽんぽん出てくるのは、共通しているけれど、 その点は逆に海辺~で慣れたからか、自然に頭の中で処理できて良かった。 物語全体を通したメッセージっていうのは、 下巻も読んでからでないと消化できないだろうから、 今のところ、こうだ!っていう感想は抱いていないけれど、 大きなテーマが扱われている分、 些細な、付属的な言葉にも、大きな力が含まれているな、と思う。 予定外の場面の短い台詞が自分に突然寄り添ってきたりするから、 なんていうか、村上さんに見透かされているようでやだ!(笑) とにかく結末がどうなるか、楽しみ。

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2012/03/04

世界の終わり と ハードボイルド・ワンダーランド。 ふたつの物語で、いくつかの符合が浮かび上がる。 徐々に、徐々に、混ざり合っていく様はさすがとしかいいようがない。 下巻に続く。

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2012/02/22

この作品もなかなか難解でしたが、読み返し、理解が進むとともにハマりこみ、さらに何度も何度も読み返すことになった作品です。

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2012/02/19

文庫本を整理してたら、なつかしくなって読み耽ってしまった。 読んだの、高校の頃だったかな。 村上春樹の中では一番好きな作品。

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2014/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

村上春樹の作品の中でいちばん好きかな? とにかくおもしろいです 世界の終りのほうに魅かれて読みましたが、ハードボイルド・ワンダーランドも面白いです 静寂な幻想世界と近未来?の東京(1980年代時点での近未来なのでむしろレトロ・フューチャーでしょうか、ケータイもスマホもネットも出て来ませんし)を舞台に交互に繰り返されるお話 学生の頃に繰り返し読んだのですが 今でも謎が残ります 「僕」と「私」は同一人物でいいんだよね? 双方に出てくる図書館の女の子も繋がってるのか繋がっていないのか? 読むたびに冒険心をくすぐられる、そんな本 (村上春樹のあの文体に抵抗が無ければ)最近のラノベより面白いかと思います

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2012/02/06

ワンダーランドのワンダーとはワンダフルの意かと思い、ワクワクする物語だと思って読み始めましたが、やはり村上作品、そういった心浮き立つベクトルの物語ではありませんでした。 「世界の終り」という言葉から、絶望を感じなかったのは、「The End of the World」という歌(...

ワンダーランドのワンダーとはワンダフルの意かと思い、ワクワクする物語だと思って読み始めましたが、やはり村上作品、そういった心浮き立つベクトルの物語ではありませんでした。 「世界の終り」という言葉から、絶望を感じなかったのは、「The End of the World」という歌(Julie London)を連想したためです。 穏やかなイメージを感じました。 ふたつの物語が入れ替わり進行するという手法は、『1Q84』と一緒。 不可思議で重苦しい空気に覆われていますが、著者独特の文力と構成力に支えられ、先が気になります。 構築された二つの世界を行ったり来たりするため、はじめはなかなか話に着いて行けずに混乱しますが、二つの世界は何もかもがまったく異なるため、次第に脳内で明確に区別できるようになっていきます。 「ハードボイルド・ワンダーランド」は、東京の中心部、「世界の終わり」は、どこか時空間の異なる架空の場所。 「ハードボイルド・ワンダーランド」の世界の「私」は、料理をし、古い映画と小説を好み、人づき合いをせずに気ままな一人暮らしを楽しむ離婚経験者といった、村上作品によく出てくる主人公像。 「世界の終わり」は、映画も小説も音楽も、娯楽的なものが全く存在しない世界。 「静」と「動」と対照的な世界。 村上作品の常であるように、どちらの世界の主人公も巻き込まれ型。そのため、与えられた世界情報は完全ではなく、欠落し、謎を多々抱えたまま、物語は進みます。 「獣」という表現がでてきて、狼を想像してその生態に関する記述を読んでいたら、一角獣のことでした。 「ハードボイルド・ワンダーランド」の方が、現実社会に近いですが、若干近未来風の話。 地下通路に潜む「やみくろ」という、人間を食べる恐ろしい存在が登場しますが、名前がどこかかわいらしいため、あまり恐怖を感じませんでした。 「世界の終わり」は、壁によって遮断された閉鎖世界の話。 そこに入るために、人は影(=心)を切り離され、心も記憶も失った人々だけが住まう、患いのない穏やかな世界。 全く別の話かと思いきや、「一角獣」やシャフリング用キーワードの「世界の終り」といった共通性のあるキーワードが登場し、関わりを気にしながら読み進みます。 「ハードボイルド・ワンダーランド」では、ダークサイドがなかなか露骨に描かれていました。 記号士の二人が主人公の家を徹底的に荒らし、「私」を痛めつけた理由がよく理解できません。 どうしても彼の物語には性と暴力が外せないものでしょうか。 彼の作品には必ずのように、彼に性的興味を抱く女性が登場するため、今回も(またか)と思いました。 彼の小説を読んでいると、気持ちが滅入ります。 まだ話の途中ということもありますが、曖昧模糊としたままストーリーが延々と続いていくこと、不可思議な状況にある主人公本人が、読者ほど動揺していないことなどに、読んでいて違和感を感じるためです。 『ねじまき鳥』や『1Q84』よりも、やはり文面に著者の若さを感じます。 熟成されているというよりも、勢いやスピード、気負いを感じ、ドタバタな無理矢理感もある「ハードボイルド・ワンダーランド」。 その反動なのか、とにかく静謐で穏やか、しかし無機質的な「世界の終わり」。 「心を捨てれば安らぎがやってくる」と住民が説く「世界の終わり」は、理想社会なのか、全体主義的な抑圧国家なのかという議論があるようですが、私は宗教上で悟りを開いた境地なのではないかと思います。 つまりその世界は彼岸であり、住民は出家した人々ととらえればいいのではないかと。 どちらの世界も大いなる謎に覆われており、双方の主人公は迫りくるアイデンティティ・クライシスをかかえたまま、下巻へと続いていきます。

Posted byブクログ