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リアル・シンデレラ の商品レビュー

3.9

92件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2011/11/12

「シンデレラ」の価値観に対する疑問提起から始まる、せつなくて、あたたかくて、さみしくて、幸せな小説。 手触りや匂いまで感じられるリアルさと、おとぎ話のような世界観、という反対のベクトルがなぜか両立していて、読み終わったときには「すごくせつなくて哀しいのに、圧倒的に幸せであたたか...

「シンデレラ」の価値観に対する疑問提起から始まる、せつなくて、あたたかくて、さみしくて、幸せな小説。 手触りや匂いまで感じられるリアルさと、おとぎ話のような世界観、という反対のベクトルがなぜか両立していて、読み終わったときには「すごくせつなくて哀しいのに、圧倒的に幸せであたたかい気持ち」という複雑な感情になり、泣けてきて涙が止まらなかった。 「フレーミングによって意識を変える」とか「気は持ちよう」とかはよく言われていることだけど、そのような言葉を見たり聞いたりしても「確かにその通りだと思う。だけど…」と、なかなか身につまされるまではいかなくていて。 それが、このお話の泉ちゃんの3つめのお願いを読んだときに「そっか、こういうことか!」と、なんていうかすごく腑に落ちた。 直接的だったり、簡潔なひとことだけでは伝えられない、複雑だけど大切なことを伝えられるのが「物語」なんだな、と改めて本の力を感じました。 こういうことがあるから、読書が好きなんだよな~。 「精神的な豊かさ」とは、周囲の人々の幸せを自分の幸せと考えられる力(ダライ・ラマ) この言葉の解説書、アンサーブックだと思う。読んでみて!と人に薦めたくなる本でした。

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2011/11/02

泉の生きた時代、泉のような男女は普通にいた。ような気がする。 多くの読者は、泉の時代を泉のように生きたように想い出している。と思う。 泉は決して変人ではない。この頃の田舎に住む平均的な日本人の男と女。 むしろ、泉を取り巻く人々が異端のように感じる時代があった。 今の時代に生きる若...

泉の生きた時代、泉のような男女は普通にいた。ような気がする。 多くの読者は、泉の時代を泉のように生きたように想い出している。と思う。 泉は決して変人ではない。この頃の田舎に住む平均的な日本人の男と女。 むしろ、泉を取り巻く人々が異端のように感じる時代があった。 今の時代に生きる若者には、最後まで頑張って読んで欲しい一冊。

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2011/10/29

主人公は、親からしいたげられ、妹から利用され、元夫やその妻になった女からも都合よく使われる現代版のシンデレラ。 たしかに彼女は突出しているかもしれない。でもこの本を読むと、幸せの価値観は人それぞれ違うのに、自分の思う幸せを他人に押し付ける傲慢な人間の多いことに気づく。 物語の最後...

主人公は、親からしいたげられ、妹から利用され、元夫やその妻になった女からも都合よく使われる現代版のシンデレラ。 たしかに彼女は突出しているかもしれない。でもこの本を読むと、幸せの価値観は人それぞれ違うのに、自分の思う幸せを他人に押し付ける傲慢な人間の多いことに気づく。 物語の最後に、何よりも純粋で懸命に生きた主人公の気持ちが分かるところがいい。

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2011/08/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

幸せって、一体何なのだろうか。 落ち着かせどころが見つからない作品。 あいまいで、取り残されたような読後感。 幸せって、もっとエゴなものじゃないのかな。。。

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2011/08/13

心の底からこんな願いができるのかなぁ。 でも自分も他人も幸せに…って思ったらこの願いが一番なのかな。 でもちょっとくらい自分のためだけのお願いだっていいと思う時点で泉にはなりきれてないね(苦笑)

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2011/08/12

おとぎ話のシンデレラは、勝ち組を象徴するような、恋愛、王子様、お金持ちのサクセスストーリー。でも泉が望んだ幸せは、お金や欲ではなく、清らか過ぎる思いと結末。おとぎ話も、リアルも、どちらも望んだ願いはかなうけれど、それぞれの幸せの価値観はまったく違う。幸せは自分が何を幸せと思うかっ...

おとぎ話のシンデレラは、勝ち組を象徴するような、恋愛、王子様、お金持ちのサクセスストーリー。でも泉が望んだ幸せは、お金や欲ではなく、清らか過ぎる思いと結末。おとぎ話も、リアルも、どちらも望んだ願いはかなうけれど、それぞれの幸せの価値観はまったく違う。幸せは自分が何を幸せと思うかってことで、他人と比べるものではないってことなんだなぁと、あらためて感じました。 泉の暮らしを見ていると、毎日を暮らすこと、受け入れること、ごくシンプルなことですが、生きていくことが、幸せなんじゃないかと思ったりしました。でも、自分自身の幸せは?って考えると、泉のように、自分の生き方への一貫性の価値観や、強い意志をもってないくて、世間の波や流行にすぐに左右され、あれもこれもと欲を出してみたり、優雅な生活に憧れたり、まあいいかとあきらめたり妬んでみたり、そんなことの繰り返しの毎日だったりします。迷ったときに、泉の清らかさとか真っ直ぐさを思い出したいような物語でした。

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2011/08/10

8月-5。2.5点。 旅館経営した、一人の女性の物語。 戦後から、1980年代まで。奥ゆかしく、我慢ではない。 共感出来なかった。ラストもえーって感じ。

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2011/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

親からは虐げられ、美しい妹の影に隠れ、幸せを掴めそうな時もあって もいつもそれを逃し、いつも貧乏クジを引いてるような、地味に地味に生きている泉ちゃん。 それでも、いつもにこにこして、楽しそう。 彼女の清らかさが女性達には理解出来ず、不気味さを感じ、鈍感な人と思い、変人扱いされたりしますが・・・・ 彼女独自の目線で、人とは違う価値観で、一人で楽しむ事の出来る泉ち ゃんはすごく格好良い! 幼い頃の彼女の、3つ目のお願いには涙しました(T_T) 「自分の周りじゃない人にいいことがあったら、自分もうれしくなれるよう にしてください」 「えへへ。我ながら名案だったずら。他の人のラッキーポイントも自分の ポイントカードに加算されるずら。」 でも、やっぱりせめて最後くらいは、ハッピーエンドにしてあげてほしかったな・・・

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2011/07/26

泉の純粋さ、清らかさ、真摯さに心打たれ、同情し、3つの内2つの願いで目頭が熱くなりました。泉がどのように幸せを掴むのか、夢中で読んだ。そして明かされる3つ目の願い…「そのラッキーポイントは(自分の中には)ないよ。マイッタ。」と完敗宣言でした。ここまでは泉に感情移入して読んできた筈...

泉の純粋さ、清らかさ、真摯さに心打たれ、同情し、3つの内2つの願いで目頭が熱くなりました。泉がどのように幸せを掴むのか、夢中で読んだ。そして明かされる3つ目の願い…「そのラッキーポイントは(自分の中には)ないよ。マイッタ。」と完敗宣言でした。ここまでは泉に感情移入して読んできた筈が、最後の最後で泉の清らかさ尊さが予想を超えたというか、見失っていたというか…。自分の汚れが露わにされたようで参りました。

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2011/07/24

考える本。 ただ、文章の進め方が興味を薄れさせてしまって 読み始めの勢いがなえて、最終的には読むのが面倒になってしまった。 童話のシンデレラについての記述が可笑しかったです。 シンデレラという代名詞は、素敵で優しいお姫様じゃないって 周知のことだと思っていました。 特に目新しいこ...

考える本。 ただ、文章の進め方が興味を薄れさせてしまって 読み始めの勢いがなえて、最終的には読むのが面倒になってしまった。 童話のシンデレラについての記述が可笑しかったです。 シンデレラという代名詞は、素敵で優しいお姫様じゃないって 周知のことだと思っていました。 特に目新しいことを訴えているわけでもないので この本を高評価する人は、純粋な人なんだろうなぁ。 とにかく、表紙の意味が分からん。 ( ・_ゝ・)<幸せは自分次第。それも周知のことでしょ。

Posted byブクログ