ゲームデザイン脳 の商品レビュー
2021年7月12日読了。『俺の屍を越えてゆけ』『リンダキューブ』など、独特の個性で有名なゲームデザイナー桝田省治氏が自らの発想について解説する本。私は『ネクストキング』だけプレイしたことがあった、友人とプレイするのになかなか楽しいゲームだった記憶がある。発想法は人それぞれなのだ...
2021年7月12日読了。『俺の屍を越えてゆけ』『リンダキューブ』など、独特の個性で有名なゲームデザイナー桝田省治氏が自らの発想について解説する本。私は『ネクストキング』だけプレイしたことがあった、友人とプレイするのになかなか楽しいゲームだった記憶がある。発想法は人それぞれなのだろうが、日常にいくらでもネタは転がっているもので、それをいかに消化して膨らませるかということ、一般ユーザーが何を考えて何を楽しんでくれるか?については直接人に聞いてみることも大事だし、一言でゲームの魅力が伝わるようなフレーズにまで抽象化することも大事、ということか。ゲームの企画に数年かかるということはザラということ、今の仕事をこなしつつ、数年先に向けて発想の種を温め続ける努力も必要なのだな…。
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ゲームエッセイとして抜群に面白い。 本書の内容は桝田省治が作ってきた様々なゲームの裏方というか仕組みというか考え方というか、そういうものを詰め込んだものになっているのだけど、まず語り口が軽妙で、底意地の悪さが滲み出ている、いかにも「桝田省治が書いた」というものになっていて、こ...
ゲームエッセイとして抜群に面白い。 本書の内容は桝田省治が作ってきた様々なゲームの裏方というか仕組みというか考え方というか、そういうものを詰め込んだものになっているのだけど、まず語り口が軽妙で、底意地の悪さが滲み出ている、いかにも「桝田省治が書いた」というものになっていて、これが桝田省治ファンとしてとても嬉しい笑 ゲーム作りに役立つの?かは分からない。ただ、理詰めで「発想」というものを作り上げる手法が、かなり赤裸々に書いてあるので、これから何か(シナリオやゲームデザインのようなもの)を作ろうとしている人には、何かしらのヒントにはなるのではないかと思う。 とにかく読み物としてかなり面白かった。満足。
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ゲームデザインにおけるアイデアの見つけ方、システムの作り方、考え方について著者の経験に基づいた手法が紹介されている。実際に自分が知っているゲームの制作過程の話なのでとても楽しく読み進められた。日常の中にネタはいくつでもあって、実際にどうやってネタを料理していくのかみたいな話がその...
ゲームデザインにおけるアイデアの見つけ方、システムの作り方、考え方について著者の経験に基づいた手法が紹介されている。実際に自分が知っているゲームの制作過程の話なのでとても楽しく読み進められた。日常の中にネタはいくつでもあって、実際にどうやってネタを料理していくのかみたいな話がその着眼点になるほどってなりまくった。ものづくりのアイデアに悩んでいる人がいるなら、それがどんなジャンルであれこれはおすすめって感じ。
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テレビゲームを作るに当たって、おさえておくべき考え方について述べた本。その考え方のほとんどに関して同意する。
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普段の生活からアイデアに結び付けたエピソードが独特だった。 筆者のテンポが個気味よく、楽しく読めた。
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■ゲームデザイン脳 ★★★★☆ 面白いゲーム、奇抜なゲーム、またやりたいと思うゲーム、 それらのゲームには幾重にも張り巡らされた製作者の罠がしかけられている。 これはゲームの世界の話ではない。 ゲームだけの世界の話でもない。 映画だって、サーカス見てたって、デパートの前に立っ...
■ゲームデザイン脳 ★★★★☆ 面白いゲーム、奇抜なゲーム、またやりたいと思うゲーム、 それらのゲームには幾重にも張り巡らされた製作者の罠がしかけられている。 これはゲームの世界の話ではない。 ゲームだけの世界の話でもない。 映画だって、サーカス見てたって、デパートの前に立っているだけでも、 消費者はいつだって狙われている。 あなたの制作物には、あなたの意図がありますか?と説いてくれます。 (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋) ○理由は僕自身がその類のゲームが下手で、制作したとしても 最終的なバランス調整に自信がもてないことが明らかだからだ。(P.34-35) ○僕の企画では、目標とする面白さを再現するシステムがまず骨組みとしてあり、 それを活かすためにキャラクター、世界設定、 シナリオが後付けされるという流れに注目してほしい。(P.39) ○企画のプロならこの質問に対して、筋道を立てて考えれば百、一時間という限定なら三十、 それくらいの数は具体的なエピソードなりシーンを思いつくだろう。 普通の人なら三つか四つ、多くて五つだ。(P.42) ○曰く「サーカスを一度観ただけで一般人はこんなこと気づきませんよ。 読者がこれならできそうだと”勘違いする”ようなことを書いてもらわないと…… 本が売れません。」(P.55) ○メジャーなタイトルほど構成はシンプルだし、 多くの人が心を動かすシーンも一致している。 おそらくよく使われる状況設定は百パターンもない。 一つひとつの部品を検証すれば、特に目を見張るものもない。 ほとんどホメロスかイソップかシェイクスピアあたりが性能を確定している既存の部品だ。 それでも、ダイハードもローマの休日もスターウォーズも大ウケした。(P.59) ○本節では、ここまでたったの五十行だが、実際には二年くらいかかっている。(P.76) ○敵も味方も戦闘力が歪あるいは階段状に上昇している。 これらが複合すると、プレイの仕方によりいつどこで現れるか限定できないが、 ゲーム中のどこかで何度も戦闘力の上昇が停滞したり、逆に急上昇する時間帯が現れる。 停滞した時期には一族のキャラクターは戦闘で敗北しやすく、 急上昇する時期にはパチスロのフィーバータイムのごとき快進撃が続く。 結果として「親の仇を子供が討つ」状況も高確率で生じる。(P.81) ○(算数が苦手な人のためにいちおう書いておくと、 一時間プレイしても十人にひとりしか起きない偶然も、 二十時間プレイして一度も起きない確率は一%。百人のうち九十九人が経験する)(P.81) ○ゲームというメディアでは、テーマをシナリオで語るのではなく、 目に見えないシステムやバランスをコントロールすることで プレイヤーの体験を通して伝えることもできる。(P.82) ○演出も「術の併せ」にひとり加わるたびにシ♪レ♪ソ♪と重なりきれいな和音になる。 術の発動時は全員が片手を点に揚げる同じポーズをとる。 手順、音、見た目で家族の協力や一体感を表し、 効果の大きさでその重要さを伝えている。(P.85) ○想像できるだろうか、「ポケモンみたいに」という 言葉で説明できない未知の概念を既存の言葉で伝える苦労を。 ニュートンの偉大さは、万有引力の発見ではなく、 それをリンゴひとつで説明できたことじゃないかと真剣に考えたほど悩んだ。(P.89) ○一番差を少なく見積もった人が「0.5秒差がつく」、 逆に多かった人が「1.5秒差がつく」だったなら、7%~21%が振り幅の許容範囲。 少なくとも7%は上がらないと自分がやったことが報われたと納得できないし、 21%超えて上がるようなら虫が良すぎると感じる。 そんな風に置き換えて考えられる。(P.107) (補足:オレシカの遺伝のゲームデザインするときに、どうやって成長率を見込むか考え、 いろんな人にカールルイスの息子に自身の息子が挑んだら、 50メートルそうで何秒くらい差がつくと思うかという質問をしたらしい。) ○自分の意志が即座にテレビ画面の中に反映されるというのは、 想像もできない衝撃だった。(P.155) (補足:昔の単純なテレビゲームが当時なぜ面白かったかという理由について) ○テレビゲーム向きのネタとは、 ”趣の異なる前向きなジレンマが適度なストレスを伴って、 適当な頻度で繰り返しプレイヤーに提示され 意思決定の結果によって、状況が変わりえる構造を有する事象”だ。(P.158) (補足:ようするに、あーしたいこーしたいけど、 こうしちゃおうとあれがあれでと悩む楽しさと結果が付いてくることが大事)
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何を作るにしてもそれを作る側と利用する側どちらも同じスタンスで物事を考えられるそんな楽な仕事は世の中にはない。 違うものを同じものと考える力、とても新鮮なとらえ方だ神経衰弱とババ抜きが同じゲーム? 確かに表向きのルールとしては全く別物のような気がするが着目の仕方を変えれ...
何を作るにしてもそれを作る側と利用する側どちらも同じスタンスで物事を考えられるそんな楽な仕事は世の中にはない。 違うものを同じものと考える力、とても新鮮なとらえ方だ神経衰弱とババ抜きが同じゲーム? 確かに表向きのルールとしては全く別物のような気がするが着目の仕方を変えれば同じような物になってしまう。しかしこれが同じものだとは思わない。要は同じものを作り上げたとしてもパクリだと言わせないような何か違うエッセンスを一つ埋め込めばよい。なるほど、そういう事なのか発想の仕方というものは。学べるものはあらゆるところに存在している。それを拾い出すアンテナは感度が良い物を使いたいものだ。 何にしてもところどころに出てくる編集者の秋山絵美という存在が気になって仕方がない。
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[ 内容 ] 「リンダキューブ」「俺の屍を越えてゆけ」などを手がけた奇才ゲームデザイナー、桝田省治は何をかんがえているのか!? 支離滅裂な編集者との対話から、“平凡な日常を企画に変える視点”“使えるネタを選別する方法”“システムからゲームを組み立てる手法”をはじめ、独特ながらもじ...
[ 内容 ] 「リンダキューブ」「俺の屍を越えてゆけ」などを手がけた奇才ゲームデザイナー、桝田省治は何をかんがえているのか!? 支離滅裂な編集者との対話から、“平凡な日常を企画に変える視点”“使えるネタを選別する方法”“システムからゲームを組み立てる手法”をはじめ、独特ながらもじつは緻密に計算されたゲームデザイン思考が解き明かされていく。 [ 目次 ] 1 みつける―着想/加工(日常の中の個人的な欲求―俺の屍を越えてゆけ;他人の欲求を探る―リンダキューブ;自分ならどう作るか?―ネクストキング ほか) 2 つくる―設計/調整(着想を企画書に落とすその1―俺の屍を越えてゆけ;システムでドラマを生成する―俺の屍を越えてゆけ;戦闘の意味づけ―俺の屍を越えてゆけ ほか) 3 かんがえる―哲学/裏技(テレビゲームとは何か?その1―初めてのテレビゲーム;テレビゲームとは何か?その2―それは偶然か?;テレビゲームとは何か?その3―しょせんゲームだ ほか) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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ばらばらと散文的な内容の中に、押さえておきたいポイントがあちこちに。 ゲームのクリエイターだけでなく、クリエイティブな仕事に携わるビジネスマンにとってのヒントがあちこちにありました。 何度も繰り返し読んで、頭に叩き込みたい本。 それだけに俺屍2の爆死が悔やまれる。なんとか巻き返...
ばらばらと散文的な内容の中に、押さえておきたいポイントがあちこちに。 ゲームのクリエイターだけでなく、クリエイティブな仕事に携わるビジネスマンにとってのヒントがあちこちにありました。 何度も繰り返し読んで、頭に叩き込みたい本。 それだけに俺屍2の爆死が悔やまれる。なんとか巻き返してほしい。
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だいぶ前に読んだ本ですが。 枡田さんの考え方がいろいろかかれてて面白いです。 俺しかとか、まさに枡田さんだからこそ作れたげーむだな、と改めて思いました。
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