月は無慈悲な夜の女王 新装版 の商品レビュー
2013/08/04読了。SFかつ革命物語。老革命家、美女、ちょっと冷めたヒーロー、人格を持つコンピュータ。ほろ苦いラスト。かなり長かったけど、面白く読めました。
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訳に難があるという話をよく聞きますが、まぁよみづらかったといえばそうでした。 でも、この邦題だけでいろいろ充分じゃないかと思うけれど。 機械にこころはあるか。 という部分は、SFにおけるテーマのひとつだと思う。 まぁそんなことを置いといてとにかく、この作品に登場する《自意識を持...
訳に難があるという話をよく聞きますが、まぁよみづらかったといえばそうでした。 でも、この邦題だけでいろいろ充分じゃないかと思うけれど。 機械にこころはあるか。 という部分は、SFにおけるテーマのひとつだと思う。 まぁそんなことを置いといてとにかく、この作品に登場する《自意識を持つ巨大コンピュータ》のマイク(マイクロフト=ホームズ)は、かわいい。 かわいいの一言に尽きるなぁと。 あとで追記しよ
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近未来。月に住まう人々が地球からの圧政から立ち上がる!的なSFのお話。 面白かった。というか世界観が素晴らしい。よくもまぁここまでディテール考えて作品作るねとか変な所で感心してしまった。 あとは、SFとしての要素として、人以上に記憶し、演算し、思考する機械は、果たして機械なのか?とか、今ではよくあるテーマだったりする部分も、この時代にもうあったのね…とか思った。もうさ、この作者の作品を読んでいると、今の世の中、というか少なくとも俺が読んだマンガとか観たアニメとか、そういうのってほとんどテーマとして使い古されているものなんだなぁとか最近思います。 あとは教授やマイク、特に教授を中心として地球との交渉が非常に読み応えが合った。交渉術で見せるって凄いよねぇ。SFってもっとこうドンパチとかそんなのが多いのかと思ったけれど、こういうのもあるんだねぇ。 面白かったです。
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日本の「えらい人」は日経新聞を捨ててSF小説を読んでください - デマこいてんじゃねえ! http://d.hatena.ne.jp/Rootport/20120905/1346856312?utm_source=API&utm_medium=twitter
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読んでいて、ガンダムやら村上龍の小説やらムーンライトマイルやら想起しました。 他の人も言っていたけれど、訳がもっとよければさらによかった。
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2000年代後半。月は画期的な青空刑務所として機能していた。月への強制移住はすなわち終身刑を意味する。そこで人々は、独自の社会・文化を形成し、生き延びていた。 主人公マヌエルは、そのような流刑民の子孫。コンピューター技師をしている。あるとき、月世界を管轄する高性能コンピューター...
2000年代後半。月は画期的な青空刑務所として機能していた。月への強制移住はすなわち終身刑を意味する。そこで人々は、独自の社会・文化を形成し、生き延びていた。 主人公マヌエルは、そのような流刑民の子孫。コンピューター技師をしている。あるとき、月世界を管轄する高性能コンピューターにトラブルが発生した。“彼”の故障を修理できるのはマヌエルしかいない。なぜなら、マヌエルは、コンピューター「マイク」が意思を持っていることを発見した唯一の人間だったからだ。マヌエルは、マイクに語りかける。 マイクのしたことは、ちょっとした悪戯だった、とある月世界市事務所の掃除夫の給料に、10の16乗を加えたことだ。どうしてマイクがそのような行動に出たのか。きっかけはともかく、マイクは孤独だった。そして、マヌエルは、マイクの友人となった。 その日、マヌエルはマイクの要請により、とある集会に向かった。そのことが、マヌエルを月世界の独立運動、革命へいざなうこととなる。 ある種の資源には恵まれているものの、圧倒的にもたざる者である月世界が、いかにして地球からの独立を実現させるか。 アメリカではやはり「独立戦争」というテーマからか、広く愛好されている作品らしいが、独立戦争に対するロマンが全くなくても十分エンターテイメントとして楽しめる。登場人物(人じゃないのもふくめ)が魅力的。難しいことは考えずにファンタジーとして読めば良さそう。 訳文は評判があまりよくない。分厚さもあり、忍耐力がある程度必要かも。
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長いけど、いくらチートなコンピュータがあっても、一から革命起こすならこれくらいの説得力は必要でしょう。巻き込まれ型の主人公っていうのも、読んでるこっちも冷静になりながら読めてよい。
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月は無慈悲な夜の女王読了。数十年謎だったこのタイトルの意味がようやく理解できた。内容はカチカチのSF的なのに、ハインライン的なとことんロマンティックな話でした。マイクは本当にマニーが大好きすぎて、マン、って台詞を見るたびに胸がゾワゾワした……
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ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」に並ぶ代表作。 地球の植民地として開発され圧政にさらされている月世界で、主人公が意思を持った計算機「マイク」との交流を契機に革命へと巻き込まれていく。 このようにあらすじを書くとまるで宇宙冒険活劇のようである。しかし本書は緻密に練り上げら...
ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」に並ぶ代表作。 地球の植民地として開発され圧政にさらされている月世界で、主人公が意思を持った計算機「マイク」との交流を契機に革命へと巻き込まれていく。 このようにあらすじを書くとまるで宇宙冒険活劇のようである。しかし本書は緻密に練り上げられた構成と流れるような話の展開こそが最大の魅力である。詳細に作り上げられた月世界の情景とその世界にあるべき革命の手順、またその革命に必要な登場人物(と機械)が美しく配置され、まるで実際に存在する自叙伝かのように自然と物語が展開されていく。そして最初から他の選択肢などなかったかのようにあるべき終局へ読者は導かれていく。 SF的設定の無理やりさを叙述や活劇によって覆い隠すのではない、「上質なSF」といった雰囲気がする小説でした。 一方でボリュームがある割に人間ドラマや活劇的なものは殆ど無いので、SF的素地がない中で読み通すのは少し根気がいる。
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ほぼ一夜漬けで読了。月という地球外の環境における人類社会は今の地球のそれとは違っているんだけど、読んでいくうちに分かってくるようになっている。いるんだけど、その分かるタイミングが絶妙でかつちょっと物騒だったりしてその辺がうまくて面白かった。
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