南の子供が夜いくところ の商品レビュー
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雰囲気が大好き。 全体を通して、点と点がつながるスッキリとした起承転結のある話ではない。でも世界観を楽しんで、よくこんな想像の世界を思いついたな、という感嘆が起こるお話だった。 ユナが食べた白い果実による影響は何だったのか。罪として聖域を追放されたようだが、トロンバス島に戻ってきているように思える。またユナは100歳少々というより何万年も生きているんではないか?トイトイ様と同じように、時空を超えた森羅万象を見通す力を得たのではないか。色々想像ができて面白い。
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夢の中で旅してる様な不思議な小説。 島に関する短編集が7編あり奇妙に繋がっているけど結構なにも分からないような眠りの浅い夢を見ていたような感覚が残った。
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ファンタジーの世界にスッと紛れ込む連作短編だった。 夢を見ているときの感覚に似ていて、説明のつかない不思議なことが起こっても、これはこういうものなんだと納得して受け入れてしまう。 特に好きだったのは『紫焔樹の島』『雲の眠る海』『まどろみのティユルさん』『夜の果樹園』の四話。 次々と話が繋がっていくので、読めば読むほど面白くてたまらない。理不尽で不条理で残酷な面も多々あるのがまた良い。生きて死ぬことが特別なことでないのが良い。
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#読了 南国の明るい、陽気、のんびりというイメージとは対照的に、強い日差しに照らされた濃い影の中に何か潜んでいそうな不気味さも感じられる連作短編だった。 日常と隣り合わせの怪異というより、怪異の中の日常のお話だった。フルーツ頭のお話はおとぎばなしめいていて好き。
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最後のフルーツタウンの話が不思議と怖くて面白かったな。他はまあ普通。導入部も、不思議な世界に入っていきますよ感がよかったので最初と最後がよき。ホラーというよりファンタジー、ファンタジーというより、メルヘン?民話? 「オン」の血筋のキャラが少しだけ出て、おお〜となった。 タカシくん...
最後のフルーツタウンの話が不思議と怖くて面白かったな。他はまあ普通。導入部も、不思議な世界に入っていきますよ感がよかったので最初と最後がよき。ホラーというよりファンタジー、ファンタジーというより、メルヘン?民話? 「オン」の血筋のキャラが少しだけ出て、おお〜となった。 タカシくんが大人になって島から出るときの話も読みたかったな。
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2020.12.16 いつもはスラスラと読めるのに、この作品はダメ。短編なのに全然読み進められない。全く好みじゃない。単純に面白くない。恒川さんの著作で一番読むのが苦痛だった。 恒川光太郎の全作を読破しようと頑張って読み進めてるけどこれがいまのところ一番ハズレ。 斜め読みしつ...
2020.12.16 いつもはスラスラと読めるのに、この作品はダメ。短編なのに全然読み進められない。全く好みじゃない。単純に面白くない。恒川さんの著作で一番読むのが苦痛だった。 恒川光太郎の全作を読破しようと頑張って読み進めてるけどこれがいまのところ一番ハズレ。 斜め読みしつつ、最後の3編「夜蛸師」「まどろみのティユルさん」「夜の果樹園」はまあまあ読めた。 次は「わたしはフーイー」を読むつもりだけどこんな感じの短編だったらキツイな。
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借金地獄から一家心中に巻き込まれそうになったタカシはユナの導きでしばらく家族と離れて南の国で暮らすことになった。最初はとてつもなく嫌で仕方なかったが、暮らしていくうちに島に存在する不思議なものと触れあっていくうちに、徐々に馴染んでいった。 この作者の本はこれで三冊目(多分)相変わ...
借金地獄から一家心中に巻き込まれそうになったタカシはユナの導きでしばらく家族と離れて南の国で暮らすことになった。最初はとてつもなく嫌で仕方なかったが、暮らしていくうちに島に存在する不思議なものと触れあっていくうちに、徐々に馴染んでいった。 この作者の本はこれで三冊目(多分)相変わらず独特の雰囲気をまとっている。文章は色鮮やかで、寂寥感をまとっている。中には人間の愚かさや気味の悪さを写し出す生々しい話もあったが、全体を通してどこか遠くの南の国にある不思議な話という感じ。
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なんか、世の中の事を、結構知っているつもりでいても、実は、何も知らないのではないか。この小説を読んでいると、何が正しくて、何が正しくないか、分からなくなる。いや、むしろ、そういった概念自体、的外れなのかもしれない、等と思ってしまった。 面白かったです。
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58:ぞわっと鳥肌がたつような、気持ち悪さと不気味さ、不条理感が同居する不思議な世界。南国の島という明るいイメージはごく表面のものでしかなく、あっけなく人々は死んでゆきます。ユナさんとタカシという光の裏側で、島は残酷で、正直な面を露わにする。そのギャップが違和感をもたらし、先へ先...
58:ぞわっと鳥肌がたつような、気持ち悪さと不気味さ、不条理感が同居する不思議な世界。南国の島という明るいイメージはごく表面のものでしかなく、あっけなく人々は死んでゆきます。ユナさんとタカシという光の裏側で、島は残酷で、正直な面を露わにする。そのギャップが違和感をもたらし、先へ先へと読み進める吸引力でもあるのでしょう。表題作のラスト「世界の九十九パーセントは想像するしかないものばかり。」が深く、続く短編の根底に流れるものなのかも。
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なんだろう?これまでの恒川さんの作品と比べてあまりゾクゾクした感じがないと言うか…私の大好きな叙情的な感じがあまり無かったような……。まどろみのティエルさんがこの中では好きかな。
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