王国(その2) の商品レビュー
“なくなったものを惜しんでいるばかりで、得たものを考える余裕がなかった。ちょうど、閉じられたドアの前でじたばたして悲しんでいたら、新しいドアがすぐそこにあったというような気持ちだった。何かが終われば必ず何かがはじまっている。それを見るかみないかだけが私の自由なのだ。ドアが開いた匂...
“なくなったものを惜しんでいるばかりで、得たものを考える余裕がなかった。ちょうど、閉じられたドアの前でじたばたして悲しんでいたら、新しいドアがすぐそこにあったというような気持ちだった。何かが終われば必ず何かがはじまっている。それを見るかみないかだけが私の自由なのだ。ドアが開いた匂い、新しい匂いの中で、私はあせらずにゆっくり立ち上がり、少しずつ歩きながら、何かを探し続けよう。”
Posted by
・大切なものを離さないよあにぎゅっとつかむのではなくて、お互いが気持ちいいと思えるくらいの力加減 ・今しかないから出し惜しみなく生きていく この2つのようなことが書かれている部分に深く共感し、胸が熱くなりました。 そして、植物を愛でたくなり、家にある観葉植物に話しかけるようになり...
・大切なものを離さないよあにぎゅっとつかむのではなくて、お互いが気持ちいいと思えるくらいの力加減 ・今しかないから出し惜しみなく生きていく この2つのようなことが書かれている部分に深く共感し、胸が熱くなりました。 そして、植物を愛でたくなり、家にある観葉植物に話しかけるようになりました。 優しい言葉で温かい物語なのに、なぜか言葉が心にくる、、。王国シリーズは私のお気に入りになりました。
Posted by
「王国」第2部。前作からはそれぞれの登場人物の住む環境が異なり、それによってどのような変化がもたらされるのかが描かれている。 新しい環境というのは、本人が思っている以上に心に負荷がかかることであり、今まで上手くできていたことが急にできなくなったりすることも珍しくない。そして、...
「王国」第2部。前作からはそれぞれの登場人物の住む環境が異なり、それによってどのような変化がもたらされるのかが描かれている。 新しい環境というのは、本人が思っている以上に心に負荷がかかることであり、今まで上手くできていたことが急にできなくなったりすることも珍しくない。そして、環境の変化は人間関係にも変化をもたらす。それが自分にとってよい方向に向かうのか、それとも悪い方向に向かうのかは想像できない。しかし、周囲の人には案外その景色が見えたりしていることもある。その言葉に救われた経験は誰しもが持っているのではないだろうか。そんなことを思い出させてくれる作品。
Posted by
あー分かってる方 繋がってる方なんだなぁ、 吉本ばななさん(*^^*) 人生の普遍が物語を通してかかれてます 深いな〜
Posted by
やっぱりよしもとばななの小説の良さは人と人とが関わる様なのかもしれない 雫石とその周りの人たちの関係性がとても丁寧で、みんなそれぞれに違う形でお互いを思い合っていて、素敵だった TVのくだりがとても印象に残っている 私も丁寧に物に触れようと思った、すぐに忘れてしまうのかもしれな...
やっぱりよしもとばななの小説の良さは人と人とが関わる様なのかもしれない 雫石とその周りの人たちの関係性がとても丁寧で、みんなそれぞれに違う形でお互いを思い合っていて、素敵だった TVのくだりがとても印象に残っている 私も丁寧に物に触れようと思った、すぐに忘れてしまうのかもしれないけど
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
祖母と暮らしてた山を下りて、都会で生活することにした雫石。 住んでいた家を火事で失い、雇い主の楓も海外に行ってしまい、1人で留守番をすることになった。 慣れない都会の環境に戸惑い たまたま抽選で当たったテレビに依存してしまったけれど 楓に片岡さん、恋人の真一郎、居酒屋の夫婦に祖母と 自分の周りにいる人たちによって、新しい環境での生活に馴染んで行くまで。 片岡さんの正論?がもっともだった。
Posted by
人との交わりに困惑をして、拒絶をしていた雫石が楓、片岡、真一郎、おばあちゃん、そしてサボテンを通して本当のあり方に目覚めていく巻。感想は次巻にて
Posted by
私は人が好きです。 人という心や色、繋がりは、触れると奇跡を見る様に涙が出そうになる。 だけどその前に、大前提として、イマの自分がいる。私はどんな色でどんな風にページをめくっていきたいのだろう。 大切なものは見失いたくない。 楓からみた私は何色なんだろうなぁと思いなが...
私は人が好きです。 人という心や色、繋がりは、触れると奇跡を見る様に涙が出そうになる。 だけどその前に、大前提として、イマの自分がいる。私はどんな色でどんな風にページをめくっていきたいのだろう。 大切なものは見失いたくない。 楓からみた私は何色なんだろうなぁと思いながら、自分で見つめて、育んでいかないとなと思います。 そして存在する全てと繋がっているのなら、丁寧に丁寧に暮らしていかないとなぁ。
Posted by
(18.09.05) イタリアに渡った楓と片岡。楓の家を守りながら二人の帰りを待つ雫石。真一郎に支えられ、遠く離れた二人や祖母の優しさに触れながら、失意のどん底から少しずつ回復していく。
Posted by
はじめは、いまの私はよしもとばななを受けつけないな思いながら、ただ字を追うだけの読書だった。つまらないなー。早く終わらないかなーと。ものすごくよしもとばななの話にはいりこめるときとまったく受け付けないときがある。いまは後者だなと。 ところが読み進めるうちに、ばななワールドにどっぷ...
はじめは、いまの私はよしもとばななを受けつけないな思いながら、ただ字を追うだけの読書だった。つまらないなー。早く終わらないかなーと。ものすごくよしもとばななの話にはいりこめるときとまったく受け付けないときがある。いまは後者だなと。 ところが読み進めるうちに、ばななワールドにどっぷりでした。ああこんなことってあるのね。だめだと思ってたのにすっかりばななワールド。雫石とおなじように光につつまれているような感覚。(お風呂にはいってきもちよく半身浴中ってのも効果的だったかしら?)人はひとりでは生きていないのですね。いろんな人とのつながりが感じられてハッピーになった。でも自分の現在をおもって暗くなる私。王国3に進もうか。
Posted by