料理の四面体 の商品レビュー
導き出された結論がシンプルすぎて、だが納得できるもので、なんというか逆に受け入れたくなくなる、苦笑。
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刺身はサラダの仲間だ、日本人は焼くという概念を意識して細かく分類してない等興味深い考え方が散りばめられていた。 でもあまりテンポよく読めなかった。
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料理の本質に注目すれば火、空気、水、油の4要素しかないよねという本。 調理へのハードルを下げつつ、無限の可能性を提示してくれる良質エッセイだった。
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まず何より筆者の文章がとても読みやすく好みだった。ユーモラスでありながら、細かい論理展開しかり、最後に振り返ったときに全てが布石として繋がっている筋の作り方に脱帽。 一つひとつのエピソードが面白く、さながら世界を旅しているような感覚。さまざまな料理、文化と出会える。 そしてタイト...
まず何より筆者の文章がとても読みやすく好みだった。ユーモラスでありながら、細かい論理展開しかり、最後に振り返ったときに全てが布石として繋がっている筋の作り方に脱帽。 一つひとつのエピソードが面白く、さながら世界を旅しているような感覚。さまざまな料理、文化と出会える。 そしてタイトルにもなっている四面体の理論をはじめとする、事物の整理の仕方に筆者の恐るべき知性を感じる。 文化人類学に興味がある方には是非手に取ってほしい一冊。
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これを読めば料理が上手くなるわけでもなんでもないのだが、料理を「考えられる」ようになるという点で画期的であると思う。
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「今でしょ!」の林先生がTVで紹介していた。料理本でありながら、4要素を軸とした「モデル化」を通じて論理的思考が学べる本である。 …とのことで興味を持ったのだが、当該箇所は最後の方の一部であり、当然といえば当然だが大部分は世界の料理について解説している。(本格料理を家庭で実現する...
「今でしょ!」の林先生がTVで紹介していた。料理本でありながら、4要素を軸とした「モデル化」を通じて論理的思考が学べる本である。 …とのことで興味を持ったのだが、当該箇所は最後の方の一部であり、当然といえば当然だが大部分は世界の料理について解説している。(本格料理を家庭で実現するためのレシピまで!)
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料理を趣味とし、世界各地を旅してさまざまな料理に触れてきた著者が、料理についての分析をおこなった本です。 著者の提唱する「料理の四面体」は、火・空気・水・油という四つの基本要素を頂点にもつ四面体によって、世界中のさまざまな料理を位置づけることができるという考えかたにもとづいてい...
料理を趣味とし、世界各地を旅してさまざまな料理に触れてきた著者が、料理についての分析をおこなった本です。 著者の提唱する「料理の四面体」は、火・空気・水・油という四つの基本要素を頂点にもつ四面体によって、世界中のさまざまな料理を位置づけることができるという考えかたにもとづいています。しかし、当初著者が本書の原稿を持ち込んだ出版社では、「きちんとした理論書でもなく、かといって役に立つ実用書でもなく、中途半端で出版に値しない」という理由でボツにされたと書かれており、また出版がかなった後も料理研究家から「ステーキはサラダである」といったような暴論に聞こえてしまう著者の意見への批判があったと書かれています。 著者の考える四面体上にあらゆる料理を位置づけることができたからといって、なんの役に立つのだろうかという疑問が生じるのも、理解できないわけではありません。著者は、本書のなかで一つの料理から四面体上の移動をおこなうことでべつの料理がみちびき出せることを示していますが、その効用について「知的なゲームとしてもなかなかおもしろいし、料理のレパートリーを実際にふやすためのトレーニングにもなるだろう」と述べています。 ただそれ以上に、ともすれば特定の文化的風土のもとに閉じ込められてしまいがちな料理をめぐるわれわれの思い込みを解き放つところに、本書の効用を認めてもよいのではないかと考えます。もちろん、料理をあじわうためにその料理の生まれた土地との結びつきにまで思いをいたすこともたいせつではあるのでしょうが、そのことを自覚するためにも、一度自明と思われた料理とそれに固有の文化的風土との結びつきから離れてみることも案外役に立つのではないかという気がします。
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5年程前に読んだ名著。 目から鱗で、膝を打ちまくる。 物事を抽象化して、身の回りの世界を認識すると、 こんなにも楽しくなるものかと。 料理名を気にせず、適当な具材を組み合わせて、 「焼いたん」「蒸したん」「炒めたん」「炊いたん」くらいで呼んでることもしばしばあるけど、 世界共...
5年程前に読んだ名著。 目から鱗で、膝を打ちまくる。 物事を抽象化して、身の回りの世界を認識すると、 こんなにも楽しくなるものかと。 料理名を気にせず、適当な具材を組み合わせて、 「焼いたん」「蒸したん」「炒めたん」「炊いたん」くらいで呼んでることもしばしばあるけど、 世界共通の料理の本質だなーと考えさせられる。 料理が、楽しくなること、うけあい。 料理だけに止まらず、世界のあらゆる事象を見る目が変わる。
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世界の料理には様々な共通点があることが、具体例を交えて紹介されていて、とてもわかりやすかった。 どの料理もとても美味しそうに描かれていて、自分も世界中に旅行して、食を楽しみたい気分にさせられる。 料理の四面体の理論は理解できたが、まだ自分でそこから新しい料理を思いつくのは、難...
世界の料理には様々な共通点があることが、具体例を交えて紹介されていて、とてもわかりやすかった。 どの料理もとても美味しそうに描かれていて、自分も世界中に旅行して、食を楽しみたい気分にさせられる。 料理の四面体の理論は理解できたが、まだ自分でそこから新しい料理を思いつくのは、難しそう。
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まずこの本は未知の料理が涎が出る表現で紹介され、読者の気をそそる。そしたらいつの間にか筆者独自の筆遣いでその料理が私たちにも馴染み深い料理と本質的に同じだということが説明される。 これが終盤まで繰り返される。刺身はサラダであるという一見よくわからない主張も、読んだ後は納得感がある...
まずこの本は未知の料理が涎が出る表現で紹介され、読者の気をそそる。そしたらいつの間にか筆者独自の筆遣いでその料理が私たちにも馴染み深い料理と本質的に同じだということが説明される。 これが終盤まで繰り返される。刺身はサラダであるという一見よくわからない主張も、読んだ後は納得感がある。 そして最後の最後、それまで積み重ねてきたケースがある一つの料理の本質で説明できることを暴く。 それまでの紹介はその統一理論を支えるための演繹的なアプローチであったことに気づく。 その理論はシンプルかつ包括的、そして料理というテーマも相まって実生活との親和性が高く気軽に実践し、理論を活かすことができる内容だ。 一冊の本としてとても綺麗にオチがついていて、かつ筆者の経験と知識があってこそ生まれたオリジナリティのある内容。素晴らしい本質本だ。
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