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サクリファイス の商品レビュー

4.3

736件のお客様レビュー

  1. 5つ

    312

  2. 4つ

    275

  3. 3つ

    98

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2010/02/11

アシストはエースを勝たすために自分を犠牲にする。そしてエースはそのアシスト達の犠牲を背に勝利への責任を負って走る。「勝利はひとりだけのものではない」。この言葉の重みをロードレースほど味わえるスポーツはないのかもしれない・・・と思った。読後、じっくり心に響いてくる良作です。

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2010/02/11

エースとアシストの関係性について読者が曖昧に理解しているとこういう風には落とせないから、納得させることのできた前半の描写はうまい。何もここまで、とかは多少思うけど、そういうものなんだろう。白石くんもその元彼女も恋愛運ないよね! 「サクリファイス」という言葉の意味や、エースがアシス...

エースとアシストの関係性について読者が曖昧に理解しているとこういう風には落とせないから、納得させることのできた前半の描写はうまい。何もここまで、とかは多少思うけど、そういうものなんだろう。白石くんもその元彼女も恋愛運ないよね! 「サクリファイス」という言葉の意味や、エースがアシストを使うことで結果として彼を「アシスト」していた、という構図はうまいなー、と。

Posted byブクログ

2010/02/10

本書は読者の想像を超える意外な結末を用意した優れたミステリであり、読み進むとともに緊迫感が深まる極上サスペンスであり、若者の微妙な心の揺れを描いた青春小説であり、気高き男を描いたハードボイルド小説である。 「アシストを徹底的に働かせること。それが勝つためには必要だ。自分のために...

本書は読者の想像を超える意外な結末を用意した優れたミステリであり、読み進むとともに緊迫感が深まる極上サスペンスであり、若者の微妙な心の揺れを描いた青春小説であり、気高き男を描いたハードボイルド小説である。 「アシストを徹底的に働かせること。それが勝つためには必要だ。自分のために働かせて、苦しめるからこそ、勝つことに責任が生まれるんだ。奴らの分の勝利も、背負って走るんだ。わかるか」 この言葉に、この覚悟にこの小説の精粋がある。

Posted byブクログ

2010/02/09

エースの勝利の為に存在する「アシスト」、アシストの分も勝利の義務を背負った「エース」。結果として名前が残るのは一人でありながら実質は団体競技である自転車ロードレースの話。 ロードレースという競技のフェア精神、選手達の情熱、葛藤、勝利のための駆け引き、心理戦。「サクリファイス=犠牲...

エースの勝利の為に存在する「アシスト」、アシストの分も勝利の義務を背負った「エース」。結果として名前が残るのは一人でありながら実質は団体競技である自転車ロードレースの話。 ロードレースという競技のフェア精神、選手達の情熱、葛藤、勝利のための駆け引き、心理戦。「サクリファイス=犠牲」というタイトルの意味。 まったく知らない世界だったのにこれらにあっと言う間に引き込まれてしまった。 主人公は自分の勝利の為でなく、チームの、あるいはエースの勝利の為に「走る」ことを望むが、物語の最初と最後でのその姿勢の違いが清々しい。 ただミステリー部分はいまひとつすっきりしないものも感じる。 「story seller」の1,2での番外編を読んだあとだったので、複雑な気持ちもある…。

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2010/02/09

近藤史恵さんの作品は初めて。 難しいサイクルレースの設定を違和感なく説明しながら物語が淡々と進んでいく。 少しずつわかっていく事実に最後の最後まで気が抜けなかった。 続編が3月に出るとかで楽しみ。

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2010/02/09

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印さ...

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた!大藪春彦賞受賞作。 以前から気になっていた作品だったので文庫化の機会に購入。 元々ロードレースに少し興味があったので小説としてのストーリーはもちろん、ロードレースについての知識も得ることができて個人的には2度楽しめた。この少ないページ数で、かつ知る人の少ない分野を取り上げているのに、ここまで引き込ませるのはすごい。ただ、サスペンス小説として扱われている割にはその要素はかなり少ない。 サスペンスというよりもスポーツ小説として読むことをお勧めします。

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2010/02/07

個人的には当たり外れの多いイメージな作家の一冊 ロードレース好きとしては外せない一冊だったんだが 以前別の短篇集に載っていた外伝が個人的にいま一歩だったので 読むのが遅くなってしまった ただこの作品はかなり面白い この作家の書き方だと誰が悪役なのかなんとなく想像がつきやすいので...

個人的には当たり外れの多いイメージな作家の一冊 ロードレース好きとしては外せない一冊だったんだが 以前別の短篇集に載っていた外伝が個人的にいま一歩だったので 読むのが遅くなってしまった ただこの作品はかなり面白い この作家の書き方だと誰が悪役なのかなんとなく想像がつきやすいので 意外性という意味ではそこまででもなかったが サクリファイスといタイトルと内容の関係性は秀逸 またヒロイン?の扱いに関してもなかなか面白いと思った ぜひロードレースミステリーの第一人者みたいになって欲しい。

Posted byブクログ

2010/02/06

自転車競技に全く興味のない私でも、ものすごく楽しめました。 「Story Seller vol.1」にはいっている「プロントの中の孤独」が、このお話のサイドストーリーです。 冒頭の1ページ目からひきつけ、それが物語をどこに持っていくのか、その1ページがどこからもたらされたのか...

自転車競技に全く興味のない私でも、ものすごく楽しめました。 「Story Seller vol.1」にはいっている「プロントの中の孤独」が、このお話のサイドストーリーです。 冒頭の1ページ目からひきつけ、それが物語をどこに持っていくのか、その1ページがどこからもたらされたのか・・・・・と、気になって、気になって、あれやこれやと自分の中でも憶測が広がります。 わかりやすく自転車競技のルールを踏まえて物語が進むので、そこも興味をそそるところです。 人生に置き換えても、誰もが誰かをアシストし、アシストされて、ゴールを目指している・・・・そんなことに気が付きました。 お勧めです!!!

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2010/02/05

「Story Sellers」に掲載されていた外伝を先に読んでしまったせいか、切なさ倍増してしまいました…事故の場面からはじまる冒頭から、ずっとハラハラしながら読んでいて、結末ではもう切なくて。何回も前のほうを読み返してしまいました。

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2010/02/04

読みました。 うん、まあ面白かった。 特に序盤、監督が「行けー」とか叫んでるところ、 私も叫んでました。 そういう青春風な感じが、どんどんとページをめくらせた。 でも、引っかかる感じのところもいくつかある。 思い人と奴を結婚させちゃう?とか、 チカちゃん、性格的に探偵要素あっ...

読みました。 うん、まあ面白かった。 特に序盤、監督が「行けー」とか叫んでるところ、 私も叫んでました。 そういう青春風な感じが、どんどんとページをめくらせた。 でも、引っかかる感じのところもいくつかある。 思い人と奴を結婚させちゃう?とか、 チカちゃん、性格的に探偵要素あった?とか (伊庭のほうが向いてる感じする) 初野香乃って、名前の語呂が悪くって 読んでてリズムが取りにくい、とか。 香乃に対するチカちゃんの心の声が気恥ずかしい、とか。 本屋大賞第2位とか、 そういう前情報なく読んだら、 めっけもの感があってよかったと思う。 いやこれは、文庫落ちしか読まない私が悪い。

Posted byブクログ