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フォークの歯はなぜ四本になったか の商品レビュー

3.5

27件のお客様レビュー

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2022/05/26

所有は復刊前の単行本。 文章は固いけど、身の回りにある「あれ」がどんな経緯で今の形状になったかを書き起こしている。 個人的にはポストイット誕生秘話がすき。

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2021/08/31

☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN13569777

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2020/08/18

長い(笑)。論旨は至ってシンプル。UIUXデザインの本質。 "なぜなら、こうした道具のデザインは、偉大な作り手の頭の中で完璧に練り上げられてから生まれるのではなく、むしろ、それらを取り巻く社会、文化、技術に関連し、使った側の(主に不愉快な)経験を通じて変更が重ねられて...

長い(笑)。論旨は至ってシンプル。UIUXデザインの本質。 "なぜなら、こうした道具のデザインは、偉大な作り手の頭の中で完璧に練り上げられてから生まれるのではなく、むしろ、それらを取り巻く社会、文化、技術に関連し、使った側の(主に不愉快な)経験を通じて変更が重ねられてゆくものだからである。" 役者あとがきに倣うなら以下 "「形は機能にしたがう」のではなく「形は失敗にしたがう」"

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2018/11/18

表題のフォークをはじめ、ペーパークリップ、ファスナー、ビール缶など、身近なものを題材に取り上げて、デザイン(より正確には、工業デザイン)の本質を探る一冊。 本書の中で繰り返し指摘しているのは、「形は機能にしたがう」のではなく、「形は失敗にしたがう」のだということ。つまり、前者だと...

表題のフォークをはじめ、ペーパークリップ、ファスナー、ビール缶など、身近なものを題材に取り上げて、デザイン(より正確には、工業デザイン)の本質を探る一冊。 本書の中で繰り返し指摘しているのは、「形は機能にしたがう」のではなく、「形は失敗にしたがう」のだということ。つまり、前者だとすると、完全無欠な物ができあがれば未来永劫その形は変わらないはずなのに、実際はそうなっていない。物は、その欠点(失敗)を修正することで進化していて、そして何を欠点と見なすかは、人によって異なるのはもちろんのこと、その時代の社会や文化によっても異なる。だから、物の形は変わり続ける、というのがその主旨だ。 そして、これを裏づけるために引き合いに出しているのが、上述した身近な品々なのだが、なんと言っても、本書の読みどころはこの部分だ。当時の絵や写真と豊富なエピソードを織り交ぜながら、これらの品々の歴史と変遷をたどるくだりは面白い。デザインを学術的に論じているので、若干固いところがあるのは否定できないけれども、それを差し引いても、特にペーパークリップ、ビール缶に関するくだりは秀逸。ビール缶を開ける前に、缶の上部を中心に眺め回すのがもう習慣になってしまった。 そして、本論から少し逸れるところもあるが、本書は雑学の宝庫でもある。3Mの元の社名がMinnesota Mining & Manufacturingであるとか、マクドナルドのハンバーガーの包装の変遷とか、知っているとちょっと自慢できそうなネタが多くつまっているのも本書の魅力のひとつだ。

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2018/11/10

歴史的・科学的背景が書かれているのかと思っていたのだが、さほど詳しく書かれているわけではなく、その割に記述がながいため、途中で挫折。。

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2017/07/06

以前ファブラボでのワークショップで紹介された本(だったと思う)。フォークやナイフ、クリップ、ファスナー、手押し車、カン・ビン、コルクなど、昔からあるのが当然で、できた時から現在のカタチのように思えるものも、実は様々な「進化」を遂げた結果である。ということは今後も進化する可能性があ...

以前ファブラボでのワークショップで紹介された本(だったと思う)。フォークやナイフ、クリップ、ファスナー、手押し車、カン・ビン、コルクなど、昔からあるのが当然で、できた時から現在のカタチのように思えるものも、実は様々な「進化」を遂げた結果である。ということは今後も進化する可能性があるわけで、数十年後には、なんであんな不便なまま我慢していたんだろうと思われるかもしれない。モノのカタチは機能に従うのではなく「失敗」に従う、すなわち失敗を克服することで進化するという原理を理解できてよかった。また、西洋ではモノそのものを変化させるが、日本では使い方を工夫するということが多いという。これも興味深い。

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2017/07/05

★科学道100 / まるで魔法 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=10901962

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2016/05/03

ITでもなく化学でもなく物理でもなく生物学でもない。 ひたすら地味なナイフの形状、クリップの進化、ファスナーの生い立ち、フォークやハンマーなど地味な治具の進化形態を淡々と述べている。 筆者が繰り返しているのは「形は機能に従う」のではなくむしろ失敗を認知し、それをひたすら改良しよう...

ITでもなく化学でもなく物理でもなく生物学でもない。 ひたすら地味なナイフの形状、クリップの進化、ファスナーの生い立ち、フォークやハンマーなど地味な治具の進化形態を淡々と述べている。 筆者が繰り返しているのは「形は機能に従う」のではなくむしろ失敗を認知し、それをひたすら改良しようとする事にある、という事が言いたいらしい。 失敗が失敗として受け入れられなければ進化はない訳で、「必要性」に迫られるというよりは「欲望」が進化をつき動かしてきた。 個人的に最もエンジニアとして共感したのが 「現場の人はしばしば利益を生み出す技術革新と安心感を与えていくれる見栄えある要素との微妙なバランスを保つ傾向にある。」 「改良とはひらめきではなく観測しているか。日常生活に目を向け続けているかが肝要。エジソンも98%の努力と2%のひらめきといっている」 結局、人間の持っている現状維持能力(ホメオスタシス)が進化を緩やかにしているのかもと思った。

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2015/06/27

実用品(フォーク、ハンマー、缶詰、マクドナルドの包装、等々)が如何に進化してきたか?何故そっちの方向に進化したのか?という歴史の調査から、著者は「形は機能に従う」という従来の考え方を批判し、「形は失敗に従う」という。 ちょっとした不便、不具合を改善するために、様々な人物が解決のア...

実用品(フォーク、ハンマー、缶詰、マクドナルドの包装、等々)が如何に進化してきたか?何故そっちの方向に進化したのか?という歴史の調査から、著者は「形は機能に従う」という従来の考え方を批判し、「形は失敗に従う」という。 ちょっとした不便、不具合を改善するために、様々な人物が解決のアイデアを発想し、多くの失敗を重ねながらそれがある一つの方向に収束していく。しかし、それは必ずしも「機能的」という方向ではなく、様々な理由による「失敗」を回避する方向に進んでいくのだと・・・。 一部は特許や意匠の話にも触れている。僕も嘗て仕事で特許を書いていましたが、特許とはまさに、現在自分たちの使っているものの不便さ、不具合を解消するための手段となるものです。特許のタネは「不便さ」を見つけ、その原因を探るところにあります。 でも、意外と「不便」に慣らされているとそれを当然と思っていて気づかない事も多いので、「不便」を見つけること自体が難しかったりします。 読んでいて、そういうことも思い出されました。

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2015/03/27

モノの形は機能により決まるのではなく、失敗から生まれるという知見が新たに打ち出されていた。 何かモノを作ったあとに残る不具合、不都合を解消すべく、さらなる新しいモノが生まれる、ということであるようだ。 たくさん挙げられた例、例えば「ジェム」クリップや、マックのクラムシェルと呼ばれ...

モノの形は機能により決まるのではなく、失敗から生まれるという知見が新たに打ち出されていた。 何かモノを作ったあとに残る不具合、不都合を解消すべく、さらなる新しいモノが生まれる、ということであるようだ。 たくさん挙げられた例、例えば「ジェム」クリップや、マックのクラムシェルと呼ばれたバーガー包装などなど。 また、機能にとって不必要でも、ユーザーの使い慣れたモノの形式に合わせることがある、とか。 単純に、必要がモノのイノベーションを生むと思っていた私には、驚くような話が多かった。 私は技術的な部分について、まったく批判的に読む力がないけれど、無数に生まれるデザインがある事情が少し分かった気がする。

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