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カラーひよことコーヒー豆 の商品レビュー

3.8

82件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2012/11/16

初、小川洋子作品。 エッセイで小川洋子さんの世界が垣間見れたような感じ。 ほのぼのしていて、ところどころ「そうそう!」と共感することができる。 小川さんの小説が読みたくなった。

Posted byブクログ

2012/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編のエッセイになるのかな。 あたしの好きな文調で 読みやすかった。 小川さんって 「博士の愛した数式」の作家さんだったんだな。 知らずに読んでいた。。 必要とする誰かのところへたどり着いてほしいとの願い。 あたし 読んで よかったな。 タクシーの無線や ハロー注意報とか ちょっと視点がおもしろい。 あとは縁日のカラーひよこ。 知らなかった! (小川さんは カラーひよこがもう縁日で売られていなくて、知らない人が多いことに衝撃を受けていたけど。知らないことを知った あたしも衝撃的) 他の作家が書いた本のタイトルも ちょこちょこ出てきて 知っている本も 知らない本も。 こういう風に 次に読んで見たい本に出会えるのは ありがたいな。 靴の話で 戦後 旧満州から引き上げてくる時に 脱落した人は靴をなくした人。 靴がないまま必死で歩き続けたら 足の裏の肉 奥深くまで石が埋まっていた人など壮絶な話。 最後に自分の命を守ってくれる砦となるかもしれない靴。 きっちり自分に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていける。自分のためだけの、 足にぴったりな一足。 いい靴はいい道に導いてくれるって聞いたことあるけど 最近 合わない靴を無理にはいて ストレスがあるから やっぱり あの靴は考えようかななんて 思ってしまう。 以下、引用。 思い出からやってくる人。 苦しかったりつまずいたりした時、思い出の中からやってきて、心をさすってくれるような。 本物のご褒美 宝石や香水は何個でも欲しくなるが、本物のご褒美は生涯にたった一個あれば十分。 何度繰り返し思い起こしても、そのたび新たな喜びに浸れる。 出会うべき誰かと誰かが出会う。 人と人が出会うに相応しい手順がちゃんと踏まれている。 どんな才能も、自ら売り込んでいる間は本物ではない。 神様の計らいは常に、本人に気づかれないようにこっそり施される。 それを施された人間より、その人間が発するものを受け取る側の方が、ずっと大きな恩恵をこうむる。 世界の周縁に身を置く人。 中心から少し視線をずらした時、世界の見方が変わることがある。 声高に叫ぶ人の声だけでなく、じっと黙っている人の声に耳を傾けていると、思いがけず深遠な真理に触れることができる。

Posted byブクログ

2012/10/21

最近激しいエッセイが続いたので、最初物足りなさを感じたのに、読み進めるうちにうなずいたり・笑ったり・・・ 作品と似通ったところも探すと楽しかった。

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2012/09/14

雑誌掲載分に書き下ろし5作のエッセイ集です。 作者の小説は沢山読みました。作者の描く美しく繊細なもの、端っこのこと・・なるほど、こういう考えがベースになっているんだなと思いました。 作者との共通項が多く(阪神ファン、居住地、年代など)、関心事の話題(ジュウシマツ、靴、料理など...

雑誌掲載分に書き下ろし5作のエッセイ集です。 作者の小説は沢山読みました。作者の描く美しく繊細なもの、端っこのこと・・なるほど、こういう考えがベースになっているんだなと思いました。 作者との共通項が多く(阪神ファン、居住地、年代など)、関心事の話題(ジュウシマツ、靴、料理など)も多かったです。ちなみにカラーひよこも分かります。 自分と縁のあることが多い話題に惹きこまれました。 作者がエッセイの中で「ハッ」と気づくことに自分もハッとしたり。 あと1篇が適度な長さで読みやすかったです。雑誌連載の賜物でしょうか。 「働く人の姿」「大人の女性とは」「黙々と労働する人」「本物のご褒美」「結晶のような個性」「ジュウシマツの芸術」「靴は人生の同伴者」「届かなかった手紙」そして最後に「理想の一日」で、なんだ、今の自分の暮らしもまんざら捨てたもんじゃないなと思う心地よい読後感。堪能しました。

Posted byブクログ

2012/09/13

小川さんは「猫を抱いて象と泳ぐ」でその小説世界を堪能させてもらったけれど、エッセイはまた違った印象でこちらもとても良かった。 『Domani』に連載されていたものだからか、働く人や女性に対する応援のようなものが多かったように思う。 そしてなんだか泣けてきたりもしたのだ。 自分...

小川さんは「猫を抱いて象と泳ぐ」でその小説世界を堪能させてもらったけれど、エッセイはまた違った印象でこちらもとても良かった。 『Domani』に連載されていたものだからか、働く人や女性に対する応援のようなものが多かったように思う。 そしてなんだか泣けてきたりもしたのだ。 自分が年を重ねるにしたがって人をいとおしく思う気持ちが強くなっていく気がする。 人がそれぞれの生きている場で自分の務めをはたし毎日を暮らしている、そのことを思うと胸がいっぱいになる。 様々な場面でのそうした人達をみつめ優しくそっと応援してくれる小川さんの言葉が心に沁みる。 心が柔らかになっていく気がする。

Posted byブクログ

2013/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

働く女性のためのエッセイ。 何も言わないけれどそっと側で見守っていてくれているような、そんな温かい目線の本です。 慎ましやかで、我慢強く、いつどんな時も感謝の心を忘れない、愛情深い明治生まれの女性だったおばあさんのお話。「思い出からやってくる人」 基本的に何に対しても自信の持てない性格であるという小川さんが落ち込んでしまった時のとっておきの救済策 「小さな命に救われながら」 友人との待ち合わせの時に、見知らぬ(失敬な!)女性に‘こんなにも大変なものを背負っておられるのに…’と言われた 「ただごとじゃない人生」 他にもたくさんあるけど、この3つが好きでした。 何の前触れもなく、静かに試練はその人の背中に舞い降りてくる。でも慌てる必要などない。必ず救いの道は用意されていて、それを探すことこそが、生きることなのだから。

Posted byブクログ

2012/09/08

スッと心に染み入る29編のエッセイです。言われてみれば最近カラーひよこ見ませんね。どこかでまだ売られているのかしら?

Posted byブクログ

2012/08/12

エッセイは大抵好きなのだけど。。なんか話題があちこち飛んでいくのに、ついていけない感じ。根本の話題に一本筋が通っていてそれの周辺の話題のあれこれを綴っていく感じのエッセイが肌に合うのかなぁ。

Posted byブクログ

2012/07/31

未読だった小川さんのエッセイ。とてもよかった。 小川さんの書かれるものを読むといつも、ああこの人は少女なのだなあと思う。「少女」という言葉にはひどく手垢が付いていて、できれば他の言い方をしたいのだが、なんと言ったらいいのだろう。 日頃は一人前の大人として、何気ないふうにやっか...

未読だった小川さんのエッセイ。とてもよかった。 小川さんの書かれるものを読むといつも、ああこの人は少女なのだなあと思う。「少女」という言葉にはひどく手垢が付いていて、できれば他の言い方をしたいのだが、なんと言ったらいいのだろう。 日頃は一人前の大人として、何気ないふうにやっかいなこともこなしているけれど、そのこと自体にどうしようもない違和感がある。なんだか自分だけ「人生ごっこ」をしているような非現実感がつきまとう。それは自意識過剰以外の何物でもないとはわかっているが、いくつになっても「大人たちが作っている社会」というものをおそるおそる遠巻きにしているような気持ちが抜けない。 うーん、やっぱりうまく言えないが、私は作者のエッセイからこんな感じを受ける。そしてそこがとても好きだ。自分自身は小川さんのように繊細ではなくてガサツでおおざっぱだが、おろおろした子どものままの部分も間違いなくあったりする。そんなものはない方がいいと思ってしまいがちだけれど、小川さんの文章を読んでいると、その途方に暮れた子どもをそっと包んでもらっているような気がするのだ。 これはいわゆる「泣ける本」では全くないだろうが、私は何回も涙を流してしまった。大人になって良いことはたくさんあるが、何遍でも思いだしてそのたびに心を温めてくれる記憶が積み重なっていくこともその大きな一つだと、あらためて教えられた。誰かに大事にしてもらった記憶、誰かを慈しんだ記憶は消えることがない。それを忘れなければなんとかなるよね。

Posted byブクログ

2012/04/15

小川洋子のエッセイ初体験。 些細な日常、出会った人、考えたことが綴られている。 丁寧に人や物事を捉える人だなと、作品どおりの印象。これまで読んだ作品に流れていた小川さんの考え方、価値観を思い出して、一段深くなる。 人間の悪い部分がほとんど描かれておらず、その点で一気読みに...

小川洋子のエッセイ初体験。 些細な日常、出会った人、考えたことが綴られている。 丁寧に人や物事を捉える人だなと、作品どおりの印象。これまで読んだ作品に流れていた小川さんの考え方、価値観を思い出して、一段深くなる。 人間の悪い部分がほとんど描かれておらず、その点で一気読みには向いていないかも。 たまに思い出してぱらりと読むのがちょうどいい安定剤になる気がする。 『働く人の姿』と『本物のご褒美』がすごくいい。 そして装丁がかわゆい。カラーひよこちゃん。

Posted byブクログ