ニサッタ、ニサッタ の商品レビュー
ニサッタ??耳慣れない題名ですが、アイヌ語で明日という意味だそうです。 普通に育ち、受験して進学して就職をしたはずなのに。 どうしてこうなった!?/(^o^)\…の連続でもう、またかよ~おいおい、ほんとに君って人は・・・とつっこみどころ満載の前半。 いいやつなんだけど。なんていう...
ニサッタ??耳慣れない題名ですが、アイヌ語で明日という意味だそうです。 普通に育ち、受験して進学して就職をしたはずなのに。 どうしてこうなった!?/(^o^)\…の連続でもう、またかよ~おいおい、ほんとに君って人は・・・とつっこみどころ満載の前半。 いいやつなんだけど。なんていうか流されるのかな。 世慣れしてないからなのかな。にしても、運がないよねぇ。 本当に気の毒だよ。 似たような条件で普通に暮らしてる人もいるはずなのにね。 わたしだって、夢が特にあった訳じゃなくただ決まったから就職しただけなんだもんなあ・・・ が、舞台が知床にうつり斜里の町がでてきたところで、地のはてを読んで日が浅いのもありちょっと居住まいを正して?読む。 泣く。お祖母ちゃんの言葉に。 ただただ泣く。杏菜ちゃんの本当の理由に。 どうしようもないではないか。本人のせいじゃない。 人間はどうしてこうなのだろう。 とにかく不憫で不憫で辛くて涙が止まらない。 そんな余韻を残したまますぐ読んだエピローグは泣き笑いだ。 厳しい知床の冬にポカポカと暖かい日差しが差し込むよう。 がんばって。とにかく今日を頑張って。
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不景気を描く感じが石田衣良の『シューカツ』や有川浩の『フリーター、家を買う』に似た印象を受けた。この不景気の就活を経験した身としては、こんな文字にできるほど生半可なものじゃなかった!!!と思うところもあったけれど、主人公がだんだん人間的に成長していくのがよかった。
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ダメ男の成長物語。 初めに就職した会社は気に入らなくて退社。 2番目の会社は、倒産で無職に。 それから、人材派遣がい者に登録するも、変なプライドに振り回されて、何をやってもうまくいかず。 どんどん転げていくところで、借金取りからの言葉に心を入れ替えるが・・・ うまくいかないこと...
ダメ男の成長物語。 初めに就職した会社は気に入らなくて退社。 2番目の会社は、倒産で無職に。 それから、人材派遣がい者に登録するも、変なプライドに振り回されて、何をやってもうまくいかず。 どんどん転げていくところで、借金取りからの言葉に心を入れ替えるが・・・ うまくいかないことを人のせいにしているうちは成長できない。 どんなことも自分自身に原因があるからだ。 その原因を認めて、クリアしようとすると気になった時に、道が開けるのではないか。 苦労は、その中にいる時、辛いものでしかないが、それをクリアした時、かけがえのない宝物になる。
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乃南アサはこういう不快なだらしない人物が本当に巧い。ゆえに、ちっとも読んでいて楽しくない。 知床育ちで進学と同時に上京、就職を果たすも気に入らずすぐ退社、そのあとは転職を繰り返し、派遣ののち解雇、いつしかネカフェ難民、住所不定で多重債務を抱えた日雇い労働者となる主人公。 その後も...
乃南アサはこういう不快なだらしない人物が本当に巧い。ゆえに、ちっとも読んでいて楽しくない。 知床育ちで進学と同時に上京、就職を果たすも気に入らずすぐ退社、そのあとは転職を繰り返し、派遣ののち解雇、いつしかネカフェ難民、住所不定で多重債務を抱えた日雇い労働者となる主人公。 その後も新聞配達から実家に戻っての出直しと続くが、まあ、実にあきれた人物で、自己評価ばかり高い、責任転嫁と現実逃避の常習で、読めば読むほどストレスが溜まる。 自分にも思い当たるふしがあると、これまた身につまされて、ばつが悪い。 そんな不甲斐ない主人公も成長し、ラストに救いがあるので希望はあったが、なかなか体力がいる、通勤読書には向かない作品だった。
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本当にダメダメな主人公で、はじめはちょっとイライラする。 何様やねん!!って感じで。 でも、人として大事なことは忘れていないところが救われるかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大した努力もせずに北海道から上京。3流大学を卒業して、そこそこの会社に就職したが、仕事になじめずに退職。次の会社は倒産。人材派遣で働くも長続きせず。パチンコにハマッテ借金生活。現金がないから部屋も借りれず、親を頼ろうにも既に財力はなし。ほとほと困った末に行き着いたのが、新聞配達所。そこで働くということ、お金を稼ぐということを知り、学ぶが、新人女性のレイプ未遂事件に巻き込まれて辞めてしまう。
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読みごたえが有った!!主人公のダメな所からの成長物語。 2012.10.24
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なんだかはまってしまった。 読み応えがあるといったら、肩透かしな所もあると思いますが リアルな情景と若い時にありがちなへんな自信と 呑気さとが絡み合う 若い時にしか思えない気持ちと行動が描かれ なかなか 思うように進めない主人公の行く末。 なにが幸せなのかは、人それぞれでしょう...
なんだかはまってしまった。 読み応えがあるといったら、肩透かしな所もあると思いますが リアルな情景と若い時にありがちなへんな自信と 呑気さとが絡み合う 若い時にしか思えない気持ちと行動が描かれ なかなか 思うように進めない主人公の行く末。 なにが幸せなのかは、人それぞれでしょうが わたくしは、面白かったです!! なにげに良い本だと思います。
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途中までは主人公のダメさ加減にイライラ。でも痛い目にあいながら、内面的にも少しずつ成長していく過程が描かれていて最後は応援したくなった。ラストで見つけた夢が唐突のような気がするが、それだけ心の目が開かれた、ということでしょうか。
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とにかく主人公、耕平の転落が半端じゃない。どんな仕事もすぐに挫折するし短気だし、情けないを越えて呆れる。 ホームレスからなんとか寮付の新聞配達をはじめたことが転機のきっかけ。さえない女の子、杏菜が後輩となり、そこから少しずつ変化が互いにおきる。 かなりの長編にもかかわらずどんどん...
とにかく主人公、耕平の転落が半端じゃない。どんな仕事もすぐに挫折するし短気だし、情けないを越えて呆れる。 ホームレスからなんとか寮付の新聞配達をはじめたことが転機のきっかけ。さえない女の子、杏菜が後輩となり、そこから少しずつ変化が互いにおきる。 かなりの長編にもかかわらずどんどんひきこまれ、2日で読み終わってしまった。 耕平ががむしゃらに頑張って成長してゆく姿。なのにまた挫折。そしてまた成長。そのじわじわとした繰り返し。最後では本当に良かったね、と声をかけたくなる。最初と比べたら嘘みたいに立派になっていて、読者なのにまるで気分は保護者。 途中、本当に自暴自棄になったときのおばあちゃんの言葉が良かった。 家族であり、人生の先輩である人。そういう人の言葉は、本当に宝物になる。 仕事の価値観や、人間の思いやり、家族の関わり、自分との向き合い。 色んな深い要素がつまっているのに爽やかな読後感。さすが乃南アサさん。 また彼女の作品をいくつか再読したいな。
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