ニサッタ、ニサッタ の商品レビュー

乃南アサ【著】

2009/12/26

読んでも読んでも、つらい展開の前半・・・。あまりの主人公のふがいなさ、駄目さにいらいらしつつも、一気に読んでしまった。

2011/09/18

大学を卒業して社会人になった耕平。東京での暮らしの中で何度もつまづいていき、その日暮らしからサラ金の借金がかさみ始めてと、前半は生きていく大変さと都会暮らしの辛さが胸をしめつける。　以下、未読の方はご注意ください。耕平は劣悪な環境に見切りをつけ、故郷の北海道・斜里へ帰る。母と祖母ちゃんのいる家に。ここからの後半部分の展開がまた面白い。北海道舞台の自然描写がすばらしい。美しさも読んで感動するけれど、厳しさも格別。この時期読むと晴れているのに陽の光が遮られるほどだという地吹雪のすごさにひるむ。普通の寒さでない。そしてやり直そうとがんばっていたのに、またしても望まぬ事態となり耕平は事故を起こし入院した。入院生活での葛藤、自問。祖母ちゃんの見舞い。東京から北海道に来た杏菜の告白。派手さはないけれど、こういうことが大切なんだよって力づけられた。祖母ちゃんが耕平を包み込んだ言葉は感動、感涙でした。祖母ちゃんの言葉に自分も謙虚になれる。自分だけが大変だなんて思ってはいけないし、苦労しても生きることをがんばりたい。と恥ずかしながら、この歳になっても素直に思った。厚み分の感慨がたくさんつまった秀作。エピローグにもほっとした。

2009/12/01

こんなについてない人っているの？　ってくらいうまくいかない。
が、ツイテないというより、自分自身に甘いような。
これじゃーね。
杏奈に出会って何かが変わる。
自分に影響を与えてくれる人との出会いってあるのかも。

2009/11/30

何をやってもうまくいかない。
そんな若者がもがきながら
なんとか進み、後退し、またもがく、そんな物語。

「ニサッタ」はアイヌ語で「明日」という意味らしい。
主人公の祖母の「どうしようもなくなったら
今日のことだけ考えればいい」というのは真理だなー。

【図書館・初読・11/29読了】

2009/11/10

ゆっくり眠れる家があって、ご飯を食べられて。そういう暮らしをしたいだけなのに。どこで間違ったんだろう。
…いつまで経っても浮上しないこの感じ、久しぶりです…。よんでいくごとにどんよりしてしまう。しかもエピローグまでなんて。

「今日のことだけ、考えでな」

2009/11/10

現在、こういう状況にある？ため、読んでいるうちにどんどん鬱になってくるような小説でした。すごく重くて読むのにすごく時間かかったな…。
さすが乃南アサさんです…。

主人公が東京で四苦八苦するところはすごくぐっときたのだけれど、場所が変わってから終わりが若干、私には合わなかった、かな。

まぁ、でも「自分の夢って何だろうなぁ」とか考えてしまいました。
夢か…。