二つの祖国(一) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
真保裕一著「栄光なき凱旋」を読み、太平洋戦争前後の在アメリカ日系人の複雑な状況に興味を持ち読んでみた。 前半は主に太平洋戦争直前の普通の生活、開戦から終戦までのアメリカ人か日本人か解らなくなるような特別な生活。 後半は主人公の生活は微妙に絡んでくるが、それより東京裁判の成行きが主で、裁かれる人数と裁く人数とも多いので本人の後書きには「小説らしく解りやすく書いた」としているが、結構ややこしく退屈した。 解説にはこの主人公はモデルとなる人物が実在し、同じ結末を迎えたそうだ。 あと、アメリカに妻子が有りながら、日本出張中に愛人ができ、離婚してその愛人と結婚の約束をするのが正しいように書かれているのは、出版当時の時代背景なのかなあと思った。 それと、読めはするのだが、今ではあまり使わないだろうなという漢字が、かなり出てくる。これも時代の違いかな?
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今、この時代を生きてる私だから、賢治の気持ちを理解出来る(と思う)だけで、当時を生きていたら、きっと賢治を苦しめる立場に立ってしまったんやろうなぁ。 この本を読んで、日系人に興味を持った。第二次世界大戦に対しても違う見方をもった。 山崎豊子の本はいつも知らない世界を教えてくれ...
今、この時代を生きてる私だから、賢治の気持ちを理解出来る(と思う)だけで、当時を生きていたら、きっと賢治を苦しめる立場に立ってしまったんやろうなぁ。 この本を読んで、日系人に興味を持った。第二次世界大戦に対しても違う見方をもった。 山崎豊子の本はいつも知らない世界を教えてくれる、社会を考えさせてくれる。
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20111026読了。 アメリカに生まれアメリカ人として育った日系二世たちが巻き込まれる第二次大戦の物語、の初編。第二巻の展開が気になる。。。 一夜にして母国から敵性外国人のレッテルを貼られ、強制収容所に入れられる、父祖の国への愛情とアメリカ市民としての義務の狭間に悩み自分の...
20111026読了。 アメリカに生まれアメリカ人として育った日系二世たちが巻き込まれる第二次大戦の物語、の初編。第二巻の展開が気になる。。。 一夜にして母国から敵性外国人のレッテルを貼られ、強制収容所に入れられる、父祖の国への愛情とアメリカ市民としての義務の狭間に悩み自分のアイデンティティで苦悶する、というのはなんと哀しい現実だろう。作中のアメリカがそうであったように、当時のドイツイタリアや日本にも、侵略されたアジア諸国にもそれぞれの苦悩があったと思うとやるせない。 被害者であり加害者であることの表裏一体、同じ人間同士が差別と迫害をし合う愚かさ、ネトウヨが蔓延する現在の日本の風潮や、単一眼的な思考やアジテーションの恐怖。などなどニンゲンの嫌な面をたっぷり見せられ、いろんなことを考えさせられた。 改めて小説というのは、人生を何通りにも膨らませる。他人の人生の追体験体験だと思う。彼らの濃密な人生と平和で安穏たる自分の半生は比べものにならないが、せめて胸に刻んで忘れずに生きていきたいと願う。
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日本人・日系人たちが差別され迫害を受けた事実を知る一冊。 太平洋戦争を日系人の目線で描いた大作。 TBSドラマ「99年の愛」も合わせて見るといいかも。 http://www.tbs.co.jp/japanese-americans/
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山崎作品の中で一番好き。素晴らしい骨太歴史ドラマ。在米日系人の話、むしろ太平洋戦争事体、とても大切なことなのに学校では詳しく習わないので、誰もが学生時代にぜひ一読するべきと思う。それにしても賢治さんは優秀すぎる。
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戦争に巻き込まれる日系二世の事実を題材にした小説。 こういう事実があったことを、私たちは知っておくべきだと思いました。
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テレビの「99年の愛」の話をしながら、母が勧めてくれた本です いつの世も カタチは違えど 戦争だ...と思いました 二者択一は難しいし... 私的には 生みの親vs育ての親...みたいな... またいつか読んでも、きっと 新しい何かを感じられそうです あのコカ・コーラ 私...
テレビの「99年の愛」の話をしながら、母が勧めてくれた本です いつの世も カタチは違えど 戦争だ...と思いました 二者択一は難しいし... 私的には 生みの親vs育ての親...みたいな... またいつか読んでも、きっと 新しい何かを感じられそうです あのコカ・コーラ 私にも飲めるだろぅか... ファイト‼
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アメリカに10年住んでいた私。 しかも、住んでいた家の近くに、 太平洋戦争中に収監された日本人収容所があったそうです。 そのせいか、日系のご老人の方々を見かける機会が多く、 私たち世代が、平和にアメリカで暮らせるのも、 この人達の苦労のおかげなんだなぁ〜と いつも感謝を気持ちを...
アメリカに10年住んでいた私。 しかも、住んでいた家の近くに、 太平洋戦争中に収監された日本人収容所があったそうです。 そのせいか、日系のご老人の方々を見かける機会が多く、 私たち世代が、平和にアメリカで暮らせるのも、 この人達の苦労のおかげなんだなぁ〜と いつも感謝を気持ちを持っていました。 でも、そういう気持ちになったのは、 この本を読んでから。 戦争中、同じ日本人で苦労された方々がいた、 ということを知らずに、 アメリカで日本人として暮らしていた時があったかと思うと、 恥ずかしくなりました。 民族の時代を知る、歴史を知る、というのは とても大切なことで、 自分たちの人生も、 先代の苦労の上にある、ということを 忘れてはいけない、と強く思いました。 そして、何より、 今、自分の子供達はアメリカ生まれの日本人。 2つの国を、どう教えて、 どんな風にアイデンティティを築きあげていくか、 この本を読んで考えるようになりました。
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「大地の子」をNHKで見て原作を読み、中国残留孤児という第二次世界大戦の犠牲者の存在を知った。またそのあまりにも苛酷な人生について涙せずにはいられない。同様に戦時中のアメリカでの日系二世の物語。戦争という異常事態に翻弄される人生に心が痛くなる。
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第2次世界大戦における、日系2世のお話。 そういった時代背景に興味のないかたには かなり読み進めるのがキツいと思われマスが 興味のあるかたには読み応え充分、デス。 両者ともにそれが顕著だろうと推測されるのが「東京裁判」の部分デス。 かなり長く、詳しく書かれてまシタ。 ワタクシ的...
第2次世界大戦における、日系2世のお話。 そういった時代背景に興味のないかたには かなり読み進めるのがキツいと思われマスが 興味のあるかたには読み応え充分、デス。 両者ともにそれが顕著だろうと推測されるのが「東京裁判」の部分デス。 かなり長く、詳しく書かれてまシタ。 ワタクシ的にはラストが重すぎて読後が辛かったデス(泣。 私自身が原爆被爆2世なもんで、 その本当の怖さを知っていただくためにも ヒロイン・梛子さんに是非ご注目いただきたいデス。
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