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二つの祖国(一) の商品レビュー

4.4

43件のお客様レビュー

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2021/10/30

どの選択肢も正しくもあり、正しくなくもある。そんな時の意思決定は、自分自身が一番何を大切にしているかに尽きるのだろう。

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2021/04/30

お友達にお借りした本。 壬生義士伝良かったー!と言っていたらこの本を。 自分がひとときの平和ボケな時代に産まれたんだなとしみじみ。 二世に産まれても、まだイエスノウでノウと答えるのに驚いてしまったり。

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2022/01/19

 明治時代たくさんの日本人が国外へ渡ったことは知っていた。もちろん、第二次世界大戦が起こったことも知っている。でも、戦争の中で移民たちがどのような扱いを受けたのかなんて想像したこともなかった。山崎豊子先生は、いつだって私の浅はかさを突きつけてくる。  日系二世は正真正銘アメリカ...

 明治時代たくさんの日本人が国外へ渡ったことは知っていた。もちろん、第二次世界大戦が起こったことも知っている。でも、戦争の中で移民たちがどのような扱いを受けたのかなんて想像したこともなかった。山崎豊子先生は、いつだって私の浅はかさを突きつけてくる。  日系二世は正真正銘アメリカ国民なのに、戦時中は捕虜として収容所に入れられたらしい(ちなみに同じ同盟下にあったドイツ・イタリア人はこのような扱いは受けなかった)。その収容所の様子は、想像するだに不快感がこみ上げる。さらには日系二世に残酷な問いが投げかけられる。 ー命令されれば米陸軍兵士として戦闘任務につくか ー日本の天皇に対する忠誠や服従を拒否するか  日本で教育を受けた日系一世とアメリカで教育を受けた日系二世からなる家族がバラバラになることは、当然の成り行きである。天羽家の一人一人が下した決断の先に一体どのような運命が待っているのか。

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2020/09/24

山崎豊子の人間に対する深い洞察や徹底した取材には、彼女の作品を読むたびに、驚嘆の念を新たにせずには 入られない。 当時の日系人の皆さんが苦難を忍ばれ、我慢を重ねて来られたことに思いをはせた。 偶然だが本書読中にドラマが放映され視聴したこともあって、深く印象に残る一冊になった。

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2020/05/05

一個のりっぱな市民としての義務を果すことは即ち、良き日本人であり、それはまた良きアメリカ市民であることと矛盾しない。良き日本人たろうと努力することが、りっぱなアメリカ市民たり得るのだ、(135ページ)

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2019/08/12

日米開戦を境に、アメリカに移住した日系人たちは保護という名のもとに劣悪な環境の強制収容所に収容される。 故郷日本に対する思慕を胸に秘めながらも自らの手で異国の地に生きる環境を切り拓いていった移民一世、アメリカ国籍を持ちアメリカに忠誠を誓う二世。 戦争が長引くにつれて彼らの立場は難...

日米開戦を境に、アメリカに移住した日系人たちは保護という名のもとに劣悪な環境の強制収容所に収容される。 故郷日本に対する思慕を胸に秘めながらも自らの手で異国の地に生きる環境を切り拓いていった移民一世、アメリカ国籍を持ちアメリカに忠誠を誓う二世。 戦争が長引くにつれて彼らの立場は難しくなっていく。 同じ二世でも、また同じ兄弟でも日本とアメリカに対する思いはそれぞれに異なる。 二つの国の血を引くものとしてどう生きるべきか。 あるものは確固とした答えを持ち、あるものは迷いながらも自分の生きる道を見つけていた。 しかし、敗戦と勝戦を目の当たりにし、二つの祖国に対して誠実であろうとする主人公賢治は、次第に精神の均衡を失っていく。 先の大戦を日系人という視点から捉えた本書を読み、初めて知ることばかりだった。 戦争が引き起こす悲劇の大きさを改めて実感する。

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2019/04/17

移民の立場からみた戦争の物語。 星5つにしてもよいのですが、やはり「沈まぬ太陽」が一番なので星4つ。 山崎さんの小説は深いですね。

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2019/04/09

日本の真珠湾攻撃から太平洋戦争が始まり、アメリカに住む日系二世天羽賢治らの周囲に大きな波が起こり始めた。 ドラマを見て、さらに深く知りたくなり、原作を手に取りました。 ドラマは原作にかなり忠実でした。 日系人にとって、父祖の国と今住む国との戦いという悲劇がどんな不幸なことなの...

日本の真珠湾攻撃から太平洋戦争が始まり、アメリカに住む日系二世天羽賢治らの周囲に大きな波が起こり始めた。 ドラマを見て、さらに深く知りたくなり、原作を手に取りました。 ドラマは原作にかなり忠実でした。 日系人にとって、父祖の国と今住む国との戦いという悲劇がどんな不幸なことなのか、恥ずかしながら数年前まで知らずにいました。ナチスのユダヤ人迫害にも次ぐような事実に驚かされます。 「父祖の国日本に殉じるような生き方をするもの アメリカ人として生きようとするもの 絶えず日系二世としてのアイデンティティを模索し苦悩しながら生きるもの」 一世と違い日系二世だからこその苦悩。 一巻は賢治がマンザナール収容所を出るところで終わりです。 続けて二巻を読みます。

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2019/03/01

日本人夫婦の間でアメリカで生まれたアメリカ国籍を持つ二世が主役である。1巻は太平洋戦争の開始による、馬小屋同然のマンザナール収容所での家族全員の強制収容生活を中心に描かれている

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2019/02/19

アメリカ合衆国の市民権を持つ、日系二世でも、ジャップはジャップなのか── 第二次世界大戦中、日本軍の真珠湾攻撃により、アメリカにいる約11万人の日系人が強制収容所送りとなった。 国籍は、アメリカでも、見た目は日本人の日系二世の天羽賢治。 日本人としての誇りを胸に抱くか、巨大なアメ...

アメリカ合衆国の市民権を持つ、日系二世でも、ジャップはジャップなのか── 第二次世界大戦中、日本軍の真珠湾攻撃により、アメリカにいる約11万人の日系人が強制収容所送りとなった。 国籍は、アメリカでも、見た目は日本人の日系二世の天羽賢治。 日本人としての誇りを胸に抱くか、巨大なアメリカという国家に屈するか。 常に二者択一を迫られる。 苦悩や葛藤を抱え、天羽賢治の目に映るアメリカとは……

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