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二つの祖国(一) の商品レビュー

4.4

44件のお客様レビュー

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2019/02/19

アメリカ合衆国の市民権を持つ、日系二世でも、ジャップはジャップなのか── 第二次世界大戦中、日本軍の真珠湾攻撃により、アメリカにいる約11万人の日系人が強制収容所送りとなった。 国籍は、アメリカでも、見た目は日本人の日系二世の天羽賢治。 日本人としての誇りを胸に抱くか、巨大なアメ...

アメリカ合衆国の市民権を持つ、日系二世でも、ジャップはジャップなのか── 第二次世界大戦中、日本軍の真珠湾攻撃により、アメリカにいる約11万人の日系人が強制収容所送りとなった。 国籍は、アメリカでも、見た目は日本人の日系二世の天羽賢治。 日本人としての誇りを胸に抱くか、巨大なアメリカという国家に屈するか。 常に二者択一を迫られる。 苦悩や葛藤を抱え、天羽賢治の目に映るアメリカとは……

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2019/01/25

1980年~ 山崎豊子 相変わらず山崎豊子の小説は長い、重い。 日系二世の苦悩を描いています。第二次世界大戦勃発後、収容所に入れられ、アメリカ人として戦争に行き、たまたま日本に帰ってた弟は日本軍として参加し。 終戦後の東京裁判までアメリカ人なのか日本人なのか苦悩、どちらからも差...

1980年~ 山崎豊子 相変わらず山崎豊子の小説は長い、重い。 日系二世の苦悩を描いています。第二次世界大戦勃発後、収容所に入れられ、アメリカ人として戦争に行き、たまたま日本に帰ってた弟は日本軍として参加し。 終戦後の東京裁判までアメリカ人なのか日本人なのか苦悩、どちらからも差別され、苦しめられ。 想像を絶する苦労をしたことでしょう。 主人公の天羽賢治、忠の兄弟は実在の兄弟がモデルになっているようです。

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2023/09/30

山崎豊子『二つの祖国』新潮文庫 読了。太平洋戦争に翻弄される日系アメリカ人、二世たちの物語。主人公は両国を祖国とするアイデンティティを模索し、苦悩と葛藤を抱えながらも善く生きようとするが、その信念と良心ゆえか虚しい結末を迎える。克明に刻まれる東京裁判は本作の真髄のひとつだと思う。...

山崎豊子『二つの祖国』新潮文庫 読了。太平洋戦争に翻弄される日系アメリカ人、二世たちの物語。主人公は両国を祖国とするアイデンティティを模索し、苦悩と葛藤を抱えながらも善く生きようとするが、その信念と良心ゆえか虚しい結末を迎える。克明に刻まれる東京裁判は本作の真髄のひとつだと思う。 2017/10/18

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2017/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 太平洋戦争中の日系米国人の来し方を描く歴史小説である。  どうしても松本幸四郎(当時は市川染五郎か?)主演のドラマと比べてしまう。  本作が原作でありながらも、ドラマの脚本が市川森一他で、著者の脚本家の作風とは余り合わないような気も……。一方、チャーリー田宮に沢田研二をキャスティングしたところがなかなかだ。  ところで、何故アメリカ人である天羽賢治が、日本贔屓なのか。日本で成長したとの事実のみが語られるだけで、彼の経験が描かれず、やや説得力を欠く感あり。  開戦による日系隔離政策開始から賢治の米軍兵士への日本語教師就任まで。

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2017/02/04

太平洋戦争に巻き込まれていく在米日系アメリカ人の話。 日本側の太平洋戦争での悪行だとか、アメリカ人捕虜の扱いだとかはいつも大々的に話題になるけど、そういえば戦争中の在米日系人、日本人については全然知らなかったなと気付いた。 恥ずかしながら、大統領令での強制収容が行われたことすら...

太平洋戦争に巻き込まれていく在米日系アメリカ人の話。 日本側の太平洋戦争での悪行だとか、アメリカ人捕虜の扱いだとかはいつも大々的に話題になるけど、そういえば戦争中の在米日系人、日本人については全然知らなかったなと気付いた。 恥ずかしながら、大統領令での強制収容が行われたことすらこの本を読むまで知らなかった。 もう少しアメリカ側から見た太平洋戦争についても勉強しよう。

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2016/07/10

なぜか、アメリカが、第二次世界大戦中に日本人に対して行った差別について取り上げることは少ないのだが、日本人だけ差別をされて強制収容所に入れられて、白人ではないということの扱いを受けた。この事実をしっかりととらえて、行くことは大切だと思う。アメリカに生まれて育った人の考え方、日本と...

なぜか、アメリカが、第二次世界大戦中に日本人に対して行った差別について取り上げることは少ないのだが、日本人だけ差別をされて強制収容所に入れられて、白人ではないということの扱いを受けた。この事実をしっかりととらえて、行くことは大切だと思う。アメリカに生まれて育った人の考え方、日本との距離、どうして遠い国に渡ったのか、明治の時代の移民政策、もっと日本の歴史でも取り上げてもらいたいと思う。 話の展開としては、おもしろい。

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2015/10/07

主人公の日系2世が太平洋戦争でアメリカ軍の軍人として従軍し、東京裁判では通訳として日本人を影から支えた。 戦争では、弟は日本人として従軍し、その弟と戦場でまみえ、誤って足を撃ってしまう。 戦争は、ただ、軍人だけが傷つくのではなく、色々な立場の人間が傷つく。二度とその道に進んではな...

主人公の日系2世が太平洋戦争でアメリカ軍の軍人として従軍し、東京裁判では通訳として日本人を影から支えた。 戦争では、弟は日本人として従軍し、その弟と戦場でまみえ、誤って足を撃ってしまう。 戦争は、ただ、軍人だけが傷つくのではなく、色々な立場の人間が傷つく。二度とその道に進んではならない。

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2014/07/12

2つの祖国の狭間で戦争に巻き込まれていった人もいたんだなぁ、と勉強になった。 天羽より、我が道を行くチャーリーが魅力的だった。

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2014/01/29

アメリカと日本、二つの祖国を持つ日系二世が主人公の物語。 大平洋戦時下、アメリカに暮らす日系人は皆、日系人であるというだけで、自由を奪われ、非人道的な耐え難い苦難にさらされていたという事実をどれだけの人が知っているのだろうか。 少なくとも、恥ずかしながら、私自身は、小中学校の歴史...

アメリカと日本、二つの祖国を持つ日系二世が主人公の物語。 大平洋戦時下、アメリカに暮らす日系人は皆、日系人であるというだけで、自由を奪われ、非人道的な耐え難い苦難にさらされていたという事実をどれだけの人が知っているのだろうか。 少なくとも、恥ずかしながら、私自身は、小中学校の歴史の授業でそのことは学んでこなかった。 この物語では、日系二世である主人公をはじめ、その家族、周りの人々皆がそれぞれ、この困難の中、苦渋に満ちた決断をし、必死で生きていく姿が描かれている。まだその物語は始まったばかり… 昨年末観にいった映画"永遠のゼロ"、つい先日読了したばかりの"小さいおうち"、そして、毎朝楽しみにしている朝ドラ"ごちそうさん"そのどれも、時代背景は、同じ大平洋戦時下。 うまく言えないのだけれど、国と国が争い、勝った負けたの事実はあれど、現代に生きる私たちはそのことばかりクローズアップしてはいけないと思うし、買った国負けた国、そのどちらが正しくどちらが間違っているなどと決して白黒つけてはいけないのではないかと思う。 第一巻でとても心に残ったオーソン相川の言葉。 「…この私だって、人は二世のトップというが、心の中は理不尽な差別と偏見でずたずたに傷ついている、…われわれ二世は、苦悩する世代なのだ、だからといって、役に立つことが出来る者が、収容所の中でただ漫然と過ごしていていいものだろうか…」 そして、主人公天羽賢治が、アメリカの陸軍情報部の日本語学校の教官になることを、親子の縁を切ってまで、苦渋の上決断した心の内。 「…日米戦争という歴史の歯車の中で、帰米二世として果たすべき何かを自ら模索していたからだ…」 大平洋戦争という時代を生き抜いた、多くの人々の生き様を、私はまだまだ知りたいと思う。

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2013/03/02

やはり、山崎豊子作品に外れはない。 日系移民の二世が日本とアメリカの狭間で苦しむ物語。 それにしても、主人公のルーツが鹿児島とは・・・

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