さよならの次にくる 新学期編 の商品レビュー
「卒業式編」で伊神さんの行動は、伊神さんらしいと思っていたけど、まさか、行動の裏にこんな真実が隠されていたなんて。 そして、佐藤さんと葉山くんの出逢いの場面に過剰に妄想を膨らます柳瀬さんが、相変わらず愛くるしい。 このシリーズ好きだ。
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伊神さんとまた会えてよかった。ちゃんと繋がっている。この巻を読んでやっと全体が見えた(遅いのか?)。これを読んでから私の中の三大○○は米澤穂信と坂木司と似鳥鶏に決定した。○○が何かは自分でもわからないんだが・・・。
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伊神さんの出生が明らかに! だんだんキャラの性格も掴めて来て、面白くなって来ました。 次回作にも期待!
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ついに後編。前編で散りばめた断片がこの後編で グーッと集約されてミステリ的なカタルシスも充分。伊神さんに纏わる ストーリーの真相はかなり迫るものがありますねー。 かなり面白かったです。こういう風に散らばった幾つかのピースが 嵌っていくさまは美しく爽快です。見事ー! 途中のキュン...
ついに後編。前編で散りばめた断片がこの後編で グーッと集約されてミステリ的なカタルシスも充分。伊神さんに纏わる ストーリーの真相はかなり迫るものがありますねー。 かなり面白かったです。こういう風に散らばった幾つかのピースが 嵌っていくさまは美しく爽快です。見事ー! 途中のキュンな展開は往年のあだち充を思わすようなベタな ラブコメ展開もありで非常に読者のツボを心地良く押してくれます。 演劇部部長との微妙な関係に割って入る新入生。しかもその 出会い方のベタさったら!!! この方のあとがきも一つの楽しみになっており、前編、後編の 意地悪(?)な作りもこれなら納得の快作でしたー。
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上下巻の下巻。 この巻ではストーカー事件から始まって、ラストは結構びっくりする作りになってます。 どんでん返しのようで、全ての短編がラストに繋がっていく構成は見事です。
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“角を曲がったところで突然人が現れ、避けようとした僕は脇の電柱に肩をぶつけ、ついでに相手の傘が額に刺さった。僕の顎の下で短い悲鳴をあげた相手は余程慌てたのか、残像を残しかねない速度で一、二歩後方に下がった。「すいませんっ」 「いや、こちらこそ」 傘がよけられ、相手の顔が明らかにな...
“角を曲がったところで突然人が現れ、避けようとした僕は脇の電柱に肩をぶつけ、ついでに相手の傘が額に刺さった。僕の顎の下で短い悲鳴をあげた相手は余程慌てたのか、残像を残しかねない速度で一、二歩後方に下がった。「すいませんっ」 「いや、こちらこそ」 傘がよけられ、相手の顔が明らかになる。眼鏡の女の子だ。僕より小さい。「すいません。あの、大丈夫でしたか?」 「大丈夫です」 「傘、刺さりませんでした?」 「大丈夫です」 「電柱にぶつかりませんでした?」 「大丈夫です」ずいぶん詳細に言うな。” わー。 すごかった。 ちゃんと、卒業式編とつながっている。 最初は、ストーカー事件は自演自作かと思ってた。まぁ、間違ってはいないけど。 最後に明かされる、すべての事件に関する真相には正直びっくり。 きれいにまとまっている。 ことごとく外れる葉山君の推理も楽しい。 というか、鈍感な葉山君の性格が面白い。 希ちゃんの目的、伊神さんの過去は明かされたけど、これからのことも気になる。 葉山君の美術部に来年、希ちゃんは入ってくるのか?とか。 葉山君の恋人になるのは誰?とか。 続編に、期待。 “「なんか葉山君、聞いてたのとイメージ違うね」磯貝君が言った。「『昼の顔は美術部の真面目な優等生、夜の貌は凄腕のプロフェッショナル』って聞いたんだけど」 「えっ」 「『柔和に見えて元スパイ。KGB時代に同僚を射殺して、以後闇の住人となった』って聞いたんだけど」 「そんな馬鹿な」 「知りませんでした」 いきなり背後から声がした。振り返ると、至近距離に希ちゃんがいた。足音もたてずにいつの間に接近したのだ。僕は鳥肌が立つのを覚えた。 「お嬢さん」ミノが言った。「……すまねえが、どこから聞いてた?返答次第じゃあ」 「依頼人を紹介する、というところからです」 最初からじゃないか。磯貝君が顔を覆ってのけぞった。 「葉山先輩、裏の貌があったんですね」希ちゃんが興味深そうな顔で僕を見る。「もしかして私を助けてくれたのも、どこかからの依頼ですか?」 「……あのう、これだけは言っておくけど、僕は美術部だから」 僕がそう言うと、希ちゃんは微笑した。「はい。昼はそうなんですね」” 20130923 再読
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