追想五断章 の商品レビュー
五つの小説を探してほしいと依頼される。その小説を見つける事によって隠された真実が浮かびあがる。それはある家族の断章。リドルストーリーを巡る物語だが、この作品自体には結末が用意されている。果たして、彼女にとってこの真実は良かったのだろうか。でも、彼女が望んだ事だから良いのだろう。普...
五つの小説を探してほしいと依頼される。その小説を見つける事によって隠された真実が浮かびあがる。それはある家族の断章。リドルストーリーを巡る物語だが、この作品自体には結末が用意されている。果たして、彼女にとってこの真実は良かったのだろうか。でも、彼女が望んだ事だから良いのだろう。普段リドルストーリーの中にいるのだから、物語には結末があっても良いのかもしれない。
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「リドルストーリー」…結末を書かずに、最後の展開を読者にゆだねる手法。この本の話自体はけったくそ悪くて苦手だけれど、その手法だけは覚えておくのもアリだ。
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個人的には2009年のベストミステリー。 五つの断章を探し求めるうちに過去の事件が浮かび上がり、驚愕のラストへ。 それぞれの断章も面白いし、断章に仕掛けられた謎も秀逸。 米澤穂信の作品はどれも違った手法を使ったミステリーでクオリティが高い。 大好きな作家さんです。
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ようやく読んだこの作品。自分がこれまでに読んでいた米澤穂信さんの作品の中では少し雰囲気の違う、けして悪い意味では無いのですが、読み終えた後の気持ちというのが他の作品と違ってそんなに良い後味ではないですね。 可南子の依頼で探していく5つの小説。それに隠された真実が見えてくるにつれ...
ようやく読んだこの作品。自分がこれまでに読んでいた米澤穂信さんの作品の中では少し雰囲気の違う、けして悪い意味では無いのですが、読み終えた後の気持ちというのが他の作品と違ってそんなに良い後味ではないですね。 可南子の依頼で探していく5つの小説。それに隠された真実が見えてくるにつれて読む手が止まらなくなってしまいます。作品の面白さに読みやすい文章。作者と同年代の自分には少し妬みを感じてしまいますが(笑)忙しい日々の中であっという間に読んでしまいました。 いや~見事です。 最後に隠された真実を知った時、もしやなにか可南子に関係するのかな?もしくは本人も知ってるのではないだろうかと思ったときに。 思わず、大きなため息とともに、凄っ!!って思ってしまいました。 あえてちょっと残念だったな~って思う部分を探したら、笙子のバイトからの撤退の部分、伯父の心の闇とかもっと何か、なんというか、厚みがあったら良かったな~って思いますね。 一瞬、笙子の行き成りの撤退ぶり。なんかホラー小説のように何か真実に触れて危険を感じたのか??と深読みしましたが、その後は・・・・。う~ん深読みしすぎましたね。 それでも、全然楽しめたので、問題は全然ないのですが♪ 今年は作品の一つが大作として映画化されますし、一気にあまり本を読まない人にも知られるような作家さんになりおすな感じですが、ツイッターも楽しみにしたいなと思います。
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米澤穂信「追想五断章」 父親の人生にまつわる私小説を探す娘と、それを手伝う店員。 読み物としては五編の小説内小説がとても面白い。ただ、小説を探し出すほかはこれと言った事件は起こらず、最後にまぁこういう結末だろうなと思うところに落ち着いた。 初めて読む作家ですが、文章が簡潔で...
米澤穂信「追想五断章」 父親の人生にまつわる私小説を探す娘と、それを手伝う店員。 読み物としては五編の小説内小説がとても面白い。ただ、小説を探し出すほかはこれと言った事件は起こらず、最後にまぁこういう結末だろうなと思うところに落ち着いた。 初めて読む作家ですが、文章が簡潔で読みやすい。その上情景描写もわかりやすく、この作品でももう少し丁寧に情景描写などいれて、長くなっても全然いけそうな読みやすさでした。
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帯に「初の青春を過ぎた主人公」と書かれていたが、個人的にはどの小説も(ジャンル問わず)青春を書き記していると思う。もちろん年齢も関係なく。 今まで(半年くらい)積んでいた本ですが昨日読了。 米澤穂信はマジで外れが無い。作品ごとに文体が微妙に異なるがどの文体でも「読ませてしまう」...
帯に「初の青春を過ぎた主人公」と書かれていたが、個人的にはどの小説も(ジャンル問わず)青春を書き記していると思う。もちろん年齢も関係なく。 今まで(半年くらい)積んでいた本ですが昨日読了。 米澤穂信はマジで外れが無い。作品ごとに文体が微妙に異なるがどの文体でも「読ませてしまう」パワーは素直にすごいと思う。 今作の主人公は自分が「持たざる者」であることを痛いほど自覚していいて、キャラ設定も現実的。だからこそこちらもそれに痛いほど共感できた。 幸せとは言えないが、豊潤な人生歩んだ男の人生を主人公が辿っていく物語だが(だいぶ端折ってます)、男の人生を掘り下げるたびに主人公は自身のコンプレックスを目の当たりにする。心を傷めつけながらも、最後には現実を見据えて出した主人公の答えはあまりにもリアルで悲しい。 「青春は甘いもんじゃねーんだよ。寧ろ苦いくらいが丁度いいんだ。」 という作者の心の声が聞こえてきそうだ。
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米澤さんの本2冊目。(1冊目「さよなら妖精」) 前の作品とは全く違う作風で落ち着いたトーンで話は進んでいく。 作中の物語がかなり変わった世界観で思わず引き込まれたけど ラストがわたし的にしっくり来なかったかな・・・
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実に技巧的で、よくできていると思う。ただ、好きなタイプの小説ではない。これは好みの問題なので、別にケチをつけたいわけではない。うまいなあと思うけど心動かされない物語と、お話としては破綻していても揺さぶられてしまう物語があるということ。
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「父の残した五つの小説の断片を探して欲しい」。依頼を受けた菅生芳光はそれらを探していく中、その小説の持つ真の意味を理解していく。小説の魅力に取り憑かれる主人公のこの物語は、本読みにオススメ。 それにしても米澤さんのミステリーはなんと言うか、どこかブラックチョコレートの味がする。...
「父の残した五つの小説の断片を探して欲しい」。依頼を受けた菅生芳光はそれらを探していく中、その小説の持つ真の意味を理解していく。小説の魅力に取り憑かれる主人公のこの物語は、本読みにオススメ。 それにしても米澤さんのミステリーはなんと言うか、どこかブラックチョコレートの味がする。すごく上品で、悲しい味。丁寧に読みたくなる。
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2010.03.24 (18) 通勤の往復で一日で読了。どぎつい話ばかり読んでるせいか上品な謎解きの話はなぜ評価がこんなに高いのかピンと来なかった。
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