獣の奏者(2) の商品レビュー
ハラハラドキドキ。 リランがエリンを助けた事実と、今後の話の展開がどうなっていくのか、気になる。 イアンとの今後の関係も変わってくるのかな
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堪えていたものがグググっと込み上げてラストのシーンでは涙が溢れた。 獣と少女が必死に通わせた心の軌跡の物語でもあり、愚かさを繰り返す人間の物語でもあり。 戦争映画を見ているような気分にもなった。 後半になるに連れて目が離せなくなって行く。 主人公のエリンとリランを小さな頃から...
堪えていたものがグググっと込み上げてラストのシーンでは涙が溢れた。 獣と少女が必死に通わせた心の軌跡の物語でもあり、愚かさを繰り返す人間の物語でもあり。 戦争映画を見ているような気分にもなった。 後半になるに連れて目が離せなくなって行く。 主人公のエリンとリランを小さな頃から見守って来た読者にとっては、胸が痛いシーンの連続であったりもした。 どのシーンでも悔しさと怒りと虚しさが入り混じっていて苦しくなった時が多かった。 それがラストのシーンでは救われたような、だけど「人間は愚かでごめんなぁ!泣」と叫びたくなるような胸熱シーンに心奪われた。 これで完結と言っていた作者の気持ちもわかる。 だけど「駄作と言われてもいい!エリンやリラン、その他のキャラクターのその後を知りたい!」という読者の意見に自分も加担しただろう。 勿論、その後の全巻購入済みなのでこれから読むのが楽しみだ。 そして上橋奈緒子さんの他の作品も読みたくなり、私はすっかりファンになったようだ。
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コレはハマりますね! エリンがリランに『やられた』のにはびっくりさせられましたが……とにかく『読みやすい』のが最良。 次は3部作目にチャレンジします。
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久しぶりにすごく面白い作品に出会えてとても幸せ。 学校で出会った王獣の子供リランと、竪琴を使って意志を交わせるようになったエリン。 その強大な力のために、権力争いに巻き込まれてしまう。 しかしいくら懐いてもリランは獣。トラブルでリランに左腕を食いちぎられてしまう。 描写が生々...
久しぶりにすごく面白い作品に出会えてとても幸せ。 学校で出会った王獣の子供リランと、竪琴を使って意志を交わせるようになったエリン。 その強大な力のために、権力争いに巻き込まれてしまう。 しかしいくら懐いてもリランは獣。トラブルでリランに左腕を食いちぎられてしまう。 描写が生々しく、臨場感のあるト書きに惹かれて一気読み。人物も魅力的。展開はやや予測通りだが、とても面白く満足。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ここまで洗練され完璧な世界観に浸れたことが嬉しすぎて改めて作者さんの文才の凄さとこの物語を作品として世に出してくれた事に感謝 今回はエリンが人間の汚い部分に触れ大人へと成長していく リアンとの絆を履き違えてはいけない エサルの助言の意味をある事件をきっかけに痛感するエリン 自分の理想と現実は違うのだと理解し、絶望するもそれでも自分のしたことの重大さを受け入れ覚悟する姿はかっこいい 段々と過去に何があったのか、王獣規範の本当の意味が明かされる 過去の人々の願いは時代が移ろう中で少しずつ忘れ去られていき、過ちが繰り返されるのもまた人間の性なんだろうなぁと思うと虚しくなると同時にだからといってどうしようもないなと感じてしまう エリンの成長の他に国政が変化しつつあり、それに巻き込まれるエリンとリラン 闘蛇や王獣の戦闘シーンで人はいつの時も欲にまみれた生き物であることを思い知らされる イアルとエリンのお互いを想う気持ちは純粋で守ってあげたい気になる
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マジで上橋菜穂子さんの作品は全部神作今は鹿の王を読んでいるけど人物の心情の写し方やキャラ設定に無駄がない!折角長い夏休みだからゲームだけでなく読書も読んでみよう!
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※このレビューにはネタバレを含みます
物語の終盤、戦場の真ん中で矢に射られようとするエリンを王獣のリランが助ける場面。 リランは、器用に、舌でエリンの身体を転がしていく。最後に口の中で落ち着いた身体の位置は、矢傷がリランの牙にもどこにさわらぬ、横向きの姿勢だった。 人間の身体を咥えて、舌で転がすという表現を見て、初めて空を飛ぶ王獣という生き物の巨大さを感じた。物語ではこれまでも、エリンがその背に跨って空を飛び、その硬い皮膚が矢を弾き、軽々と生き物の骨を噛み砕く王獣が描かれてきた。それだけでも、十分に王獣という架空の鳥の恐ろしさが伝わっていたつもりでいたが、「牙のない口の奥、歯肉のあいだ」に人を一人咥えられるという描写で、初めてその実感を得たような気がした。 そんな巨大な獣を前に、「ロン、ロロン……」と竪琴を鳴らしながら近づいていくエリンの姿は、やはり印象的だった。リランに咥えられ、助けられたとき、エリンは思う。 (どんな気持ちで……) リランは、こんなことをしているのだろう。 リランは、どんな気持ちで、自分を助けたのだろう……。 我が子でもなく、親でもなく、伴侶でもないのに、なぜ。 あれほど憎んでいる音無し笛を吹き、鞭で叩くようにして従わせたのに、なぜ。 結局、獣の気持ちはわからない。物語の中盤、王獣たちが最も嫌う音無し笛を吹こうとした獣使いを襲ったリランは、自分に愛情を持って育ててくれたエリンの左手を骨ごと噛みちぎってしまう。どれだけ情をもって接しても、獣は獣なのだと諦めたエリンは、最後にその情をもって獣に救われる。 だからこそ、物語を締めくくることになるエリンの決意は、とても固いものに見える。 おまえにもらった命が続くかぎり、わたしは深い淵の岸辺に立って、竪琴を奏でつづけよう。天と地に満ちる獣に向かって、一本一本弦をはじき、語りかけていこう。 未知の調べを、耳にするために。 結局、分からないからこそ、語りかけ続けるしかないのである。 解説にある通り、この物語には、少女だったエリンの成長以外にも、王国の成り立ち、王獣規範の謎、政治、さまざまな要素が輻輳している。ただ、その中でもやはり心に残るのは、少女だったエリンと、幼い王獣だったリランとの絆だったように思う。 限られた言葉だけでしか意思を疎通できない人と獣の物語を楽しんでほしい。
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一旦、この本で物語が完結すると知らず、著者のあとがきを読んで気付いた。 『鹿の王』とかもラストが曖昧な感じだったので、納得はしたけど、個人的にラストに向かうように読みたかったなぁ、とちょっと残念。
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一気に読んだ。最後は涙涙。エリンとリラン。ずっと守られてほしい。国はどうなって行くのか。 ああ楽しみ…。
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著者は本来この王獣編で終わりのつもりだったらしいです。長い話が無理な方はこの2巻まで読んでみてもいいと思います。 ファンタジーの世界の話ですが、内容は大人も子供も楽しめる、それぞれの年齢で違う楽しみ方ができる本でした。 人間の醜さに立ち向かう女性エリンの人生の生き様に深く心に刺...
著者は本来この王獣編で終わりのつもりだったらしいです。長い話が無理な方はこの2巻まで読んでみてもいいと思います。 ファンタジーの世界の話ですが、内容は大人も子供も楽しめる、それぞれの年齢で違う楽しみ方ができる本でした。 人間の醜さに立ち向かう女性エリンの人生の生き様に深く心に刺さるものがありました。静かにひたむきにそして力強く生きるエリン。 過去の悲しい辛い経験で時に悩まされるエリンですが、それを乗り越えようとして生きる姿に感動しました。
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