プリズン・トリック の商品レビュー

遠藤武文【著】

2012/05/16

第55回江戸川乱歩賞、受賞作品。最初から最後まで飽きずにみることができた。刑務所内でのトリックには多少無理を感じますが、お薦めできる一冊だと思います(*･∀･)/。

2012/05/11

序章で交通刑務所内の様子、生活行動の様子が延々と綴られ読みにくく感じ、飛ばして第１章から読み、第２章を読んだところで　戻って序章を読みました。
　交通事故の被害者・加害者の心情を描いたところは、確かにとてもいい感じに思いす。
　ストーリーは全体的に面白かったのですが、とにかく説明が多くて面倒、ずっとため息交じりで読んでいました。
　各章、刑務官や保険会社の人間、警察官などの人々が　事件を中心にあらゆる立場の目線から登場してきます。そのせいなのか時々「え？誰が主人公？」「どんな間柄だった？」と悩んでしまって、何だか焦点がぼけている様な気分に陥り　やっぱり読みにくいと思いました。

　読了後に思ったのは「まさか、これが完全な決着ではないよね？」でした。結局のところ、匂わすようなニュアンスであいまいなまま、終わったように思います。
　そこは説明しないのか？と思って、スッキリしないのと、ずっと長い説明を聞いていたような気分とが重なって、読後感が良くなかった。
　これは社会派本格ミステリーと言う事になるのかな？　面白かったのですが、とにかくしつこいようだけど、読みにくかった。

　色々と欲張りすぎてしまったのではないかと思いました。あんまり細かく説明されると、空想や想像がしにくくなって、空想・想像しながら読む私には馴染みにくいです。

2012/04/17

第５５回江戸川乱歩章受賞作

にしては期待はずれ。不必要な視点の多用は混乱のもと。
もう少し考えてほしかった。しかし交通事故の悲惨さはリアリティがあった。運転をする者として考えねばと思った。

2012/03/11

【図書館】
最後に何であの人が？

作品の紹介
刑務所内での密室殺人。社会派でありながら超本格。読み落としていい箇所はラスト一行までどこにもない。あなたは絶対に鉄壁のトリックを見破れない。そして必ず、二度読む。第55回江戸川乱歩賞受賞作。

2014/02/16

トリック的には面白いが最後のどんでん返しがおもしろくない。
最初の刑務所生活の場面が長すぎる。知らない世界だからまあ良いかと
いう気持ちで読んだが。
登場人物が多く誰に焦点を合わせて読んでよいのか迷う。
こんなの初めて。落ち着いて読めない心境になる。

2012/02/14

少しフェアじゃないと思っちゃいました。解決の仕方が唐突。と言うか、無理矢理。そっちにふらないで欲しかったな。

2012/02/13

刑務所内でおこった殺人。逃げた囚人は、どうやら懲役をくらった人物とは別人らしい。では逃亡しているのは誰なのか。警官武田、刑務官野田、元新聞記者滋野がそれぞれ調査を開始。
意外と評価は低く、感情移入してもすぐに殺されてしまう、との意見が多数。しかし、今のミステリ界においては、そこが新しいのではなかろうか。信用しても消されたりと、いい意味で裏切られる。確かに、本筋とは関係のない人物も絡んでくるのでわかりにくい部分もあり、特に中島の後日談がないのは不満。
無駄な人物が多い点では、「理由」を思い出した。

2016/05/07

２００９．１０
江戸川乱賞。その選評があたっていて　なるほどって思った。
不十分ながら　今後に期待するという感じだった。

視点がどんどん移って　誰が主人公なのか見極められない。
視点人物が多過ぎる。
ラストも狙いはわかるが　謎が新たに生じ
ドンデンが返らない

がっかりした・・・

2011/12/26

刑務所内の密室殺人。珍しいので読んでみましたが、刑務所の蘊蓄、殺人のトリックは面白かったのですが、ストーリー、文章構成については、、、。

まず主人公が最後まで誰かわかりませんでした。数人の主観が書かれていますが、その数が多すぎます。重要人物なのかなと思えばそれから出てこなかったり、気づけば死んでいたり、、、。視点が定まっていないように、箇条書きしているだけのように思えます。それとなんだか無機質のような気がします。本筋とはあまり関係のないところで人間模様が描かれていてるので、なんだか印象に残りません。

こういう系統のお話は、謎がどういう風に解き明かされていくか、というのも醍醐味の一つだと思いますが、如何せん中途半端。最後の最後での一言も、非常に後味が悪い疑問だけしか残りません。かといって続編が出るような流れでもないような、、、。

2011/11/23

密室のはずの刑務所で発生した殺人。しかも毒殺と言う方法で硫酸で顔を焼かれていた。凶器はどうやって持ち込まれたのか、そして犯人はどこへ消えたのか。メインの謎はとびきりの魅力を放っているのに謎解きが今一つ。登場人物が多すぎるきらいもあったか。完全な悪役の長野の刑事が一番印象的なのが皮肉。ただやりたいことと訴えたいことは伝わってきた。メイントリックに使われている問題は何回か読んだことがあるが、この作品が一番考えさせられた。